あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

2015年末 四国の清流と足摺岬 ⑥

2016-04-03 11:46:17 | 四国の清流と足摺岬

                    写真撮影は 2015/12/29~30

                    四万十川の代表的沈下橋のひとつ「勝間沈下橋」

 

    それにしても不思議です。地図を見ていると「えっ、いったいどこからどう流れているの?」と迷ってしまいます。四万十川は愛媛県境に近い「不入山(いらずやま)」に源を発し、南下しつつ海に向かいますが、海岸線に近い窪川付近から方向を変えて、こんどは西に向かっています。

 

   「ありえな~~い。これって山に登っているみたい」と感じるほど、大きく蛇行しながら、再び南下して土佐湾に注いでいるのです。これなのですね!四万十川の魅力。 豊かな水量で、蛇行しながらゆったりと流れる大河の風貌と美しさを備えているからなのでしょう。

 

    古来より「わたりがわ」と呼ばれたそうで、国の正式名称も近年まで「渡川」でした。住民にとって「川を渡る行為」はとっても必要だけど、危険です。四万十川は常に地域の中心にあり、自然の恵みを与え、生活や文化も大きな影響を受けたことでしょう。

 

    また「これまで見たことがない流れ」と思った蛇行を「穿入蛇行(せんにゅうだこう)」と呼び、これは「自由蛇行」に対する用語で、「蛇行状に屈曲する谷のなかを河川が流れる状態」だそうです。先に蛇行する谷があった、ということかな?

 

    近年四万十川や仁淀川では「沈下橋ブーム」が起きています! 欄干や手すりがない橋は、台風や洪水の時に流されないようにする知恵ですが、いわば橋の原型でもあります。これこそ「渡る文化」を象徴する景色です。

 

   現在四万十川本流:22、同支流:51、また仁淀川本流:6、同支流:23の沈下橋があるといわれます。時に夜間とか飲酒時に、歩行や運転を誤っての転落事故も多いのだとか。そんなときはほぼ助からないようで、本当に危険と隣り合わせなのですね。

 実際に車で走ってみると意外と道路幅は広いので、「怖い感じ」はまったくなく、見晴らしが良くって、川面に近くて気持ちいい~~!

 

   あいよっこには「カルスト台地・鍾乳石・鍾乳洞」も四国の魅力のひとつです。その代表がご存じ「龍河洞」で、「地球の宝物」とされる「神の壺」が残っています。2000年以上も昔、住民が使っていた壺型土器に石灰華が付着したもので、考古学上世界唯一の貴重な遺跡です。

 

   そのほかにも巨大鍾乳石や玉すだれ状の滝などなど、いやあ鍾乳洞ってほんとうに面白くてびっくりの連続ですね~~!多彩な体験アドベンチャーも盛りだくさんですよ。

「2015年末 四国の清流と足摺岬」を終わります。

「時期遅れ」なのにおつきあいありがとう

                     「勝間沈下橋」からのながめ

                       龍河洞の宝物「神の壺」

                               「天降石・絞り幕」高さ11m最大の巨石

                                脇の礼拝所は高僧が修行した跡

                玉すだれの滝

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015年末 四国の清流と足摺岬 ⑤

2016-04-02 17:23:53 | 四国の清流と足摺岬

 

                写真撮影はすべて2016/12/29

               柏島ではマグロ・タイなどの養殖がさかん

  昨夜は「ホテルベルリーフ大月」で、「ああ年の暮れに、四国の果ての温泉に入っているなあ」と妙に感慨深かったです。ここはリーズナブルで、お料理もグッドでした。

 

  ホテルから柏島はすぐです。本島と柏島を結ぶトンネルを抜けると急に風が強くなりました。気温がそれほど低くなくても強風だと島って寒いのですね。湾内ではいけすが広がり、マグロ・タイなどの養殖がおこなわれています。

 

  鳥たちが一斉に飛び立ち始めたので、「ええっ、なに?なに?」と見ていると、年配の女性が近寄ってきました。船で餌を撒いているそうで、「私もあの仕事をしていた。簡単そうに見えるけど、とてもしんどいよ」と話しました。

 

  たしかによく見ると白い船を取り囲むように鳥たちが羽ばたいています。きっとこの美しい海で育った魚たちはおいしくて、いずれブランドになるかもしれませんね。ダイビングやシュノーケリングは島の反対側なのでしょうが、車が通れる道はなさそうで、風も強くて寒いので今回は行くのをあきらめましたぁ。

                           

  さてさて「四万十川といえば?」と聞くと「たしか日本一の清流でしょう?」と答える人は多いはず。おそらくあいよっこもそう言います。ところがWikiの「国土交通省:全国一級河川の水質現況」(いわゆる「清流ランキング」)ではな~んと122位!(平成21年度)、だから水質が特に良いわけではないのです。

 

  お隣の「仁淀ブルー」で有名な仁淀川のランキングのほうがかなり上位なのですね。ま、ランキングといってもなにをどう調べるのか、にもよるし、年々違ってきますから・・・。

 

  この四万十川の清流イメージは、昭和58年にNHK「NHK特集」で「日本最後の清流」と紹介したことによるといわれます。かなり昔なのに映像メディアの影響って強いのですね~。

 

  ですが単に水質だけでなく、四万十川の素晴らしいのは、ダムが少ないことによる豊かな生態系、沈下橋などの生活文化がしっかり残る景観など、やはり日本を代表する魅力的河川であるのは間違いありません。

          *** 明日に続く ***

      トンネルを抜けると美しい景観が広がっている

      白い船がえさを撒くと鳥の群れが・・・

     「稲荷神社のアコウ」

     江戸時代・承応元年(1652?)に八丈島から4本移植したという。

     強風のために育ちが悪く横に伸びているが巨樹として残っている 

     樹齢300年?

      赤い色がちょっと異国風な稲荷神社

      

          「島はいつも風が強いよ~」と働き者の女性

       

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015年末 四国の清流と足摺岬 ④

2016-03-11 11:25:22 | 四国の清流と足摺岬

 

                      写真撮影美はすべて2016/12/28 

                      足摺岬はさすがに雄大です。午後の逆光でやや暗いです・・・

                          

     

   ああっ!前回肝心の「足摺岬」写真を「見落とし」てしまいました。

   今回は写真中心です。

 

                           

         反対側もいいですね。

      散歩道の標識「アコウ自生地」に向かいましたが、出会えず・・・

      巨木があるようです。

       今日も個性的な夕焼けです。足摺岬から大月への海岸で。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015年末 四国の清流と足摺岬 ③

2016-03-09 13:50:17 | 四国の清流と足摺岬

 

                      写真撮影日はすべて 2015/12/28

                      竜串海岸の「蜂の巣城」りっぱだね~!

 

   さらに足摺岬の不思議として、吉倉教授によると「…日本ではここだけにしかないラパキビ花崗岩がある」のです。土佐清水市HPでは、「ラパキビ」はフィンランド語で「ぼろぼろに崩れやすい石」という意味で、「ラパキビ花崗岩」は「マグマがゆっくり冷えてできた白っぽい岩石である花崗岩の中に、直径1cm程度のラパキビ長石(カリ長石)という鉱物が入っている」とのこと。

 

   そもそも「フィンランドなど北欧・ロシアなどで産出する15億年ほど前の古い岩石」なのに、「約1300万年前にできたこの地帯、白山洞門周辺でラパキビ花崗岩が産出する」ことが不思議なのです。「足摺岬のラパキビ花崗岩のように若い(?いいなあ、岩石の世界!)世代のものは世界的にも珍しい」と吉倉教授は説明しています。

 

    唐人駄馬遺跡といい、ラパキビ花崗岩といい、足摺岬地域は太古の歴史とミステリーがいっぱいです。さらに弘法大師・空海ゆかりの不思議な伝説が「足摺岬の七不思議」として残っています。今度はぜひ巡ってみたいもの。

 

    空海といえば、「竜串・見残し海岸」は「空海さんがこのあたりを行脚したとき、見落としてしまった」として有名ですよね。とっても個性的で見ごたえのある浸食海岸です。特に穴だらけの奇岩には「なんでこうなったの~~!」と叫んでしまいそう。

 

    また太くて長い棒状の岩を見ていると、クジラに似ているようで、「ああ、なるほどクジラも大海の大波に打たれているからこんな形になるのかも~?」なんて、またまた独断的想像をしてしまうのでした。

 

    実際には、「穴だらけ奇岩」は比較的浅い海岸で形成されたやわらかい砂岩が浸食されて「蜂の巣状」になり、「大竹小竹奇岩」は重なり合った砂岩と泥岩の2層が浸食されて形成されたらしいのです。自然の造形美ってすごいな~~!そして弘法大師が残念がったように、あいよっこも「見残し海岸」のほうが時間切れで「見残してしまい」残念無念だったのです。

                                                                              

 

            竜串を象徴する「大竹小竹」の奇岩

               白い波もようが面白い

 

           遠くに見える十字架?は「足摺海底館」

          丸い棒状の岩石が特徴的な竜串海岸

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2015年末 四国の清流と足摺岬 ②

2016-03-08 21:25:02 | 四国の清流と足摺岬

 

                  写真撮影日はすべて 2015/12/28

               「千畳敷き岩」せり出した大きな舞台の上からは遠くまで見渡せます

   奈良地域に住んでいるためか「ジオパーク」といえば、まず「山陰海岸ジオパーク」を連想します。どちらかというと日本海のほうが大陸から切り離されて、断崖絶壁のイメージが強いですよね~? あいよっこの独断的想像かな?

 

   しかし、しか~し、足摺岬をはじめとする周辺の海岸線や巨石文化も素晴らしいことを知りました。「石ほど雄弁なものはありません。ただ人間が石の言葉を知らないだけ」と説明するのは、長年地質を研究してこられた高知大学の吉倉教授です。高知県では地質学や石文化の研究も盛んなようす。

 

  まず驚いたのは足摺岬の手前の山中にある「唐人駄馬遺跡(とうじんだばいせき)」です。「黒潮に乗って来た唐人(異人)が駄馬(山頂の平らな場所)に巨石文化を築いた」と考えられています。

 

  亀に似た岩石、包丁のように鋭く尖った奇岩などさまざまな形の石がまとまって集まっているのです。「自然配置説」と「人工配置説」があるようですが、確かに「火山噴火流とか土石流もなさそうだし・・・。なぜここに、こんなにたくさん?」と思えます。

 

   遺跡からは縄文時代(紀元前5000年頃)から弥生時代にかけての石器、土器片が数多く出土していて、中心の巨石を取り巻くように円形状に配置された「ストーンサークル」もあるのです。一説には放射線量が通常地域の8倍あるといい、パワースポットとされています。 

                                  *** 明日に続く ***

 

                 「亀石」はどこの場所にもありますね~。お祀りには欠かせないのかな?

                   この石群にも2個あります。 

                それぞれの磐座(いわくら)には規則性や太陽のあたる場所などが

      あるようです

         写真上下:「千畳敷き岩」に行くには関所を通過する必要あり。

              なんとか通れて (´▽`) ホッ

          霧けむる四万十川もすてきです

四万十野鳥自然公園あたり

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする