あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

天才と博士と数式と ⑤

2019-09-16 15:59:20 | 天才と博士と数式と

       写真は2019/6/18「尾瀬国立公園・尾瀬ヶ原」

        「尾瀬ヶ原」と「尾瀬が沼」は混同しがちですが、実際はかなり離れています。

    通り抜けるコースは山小屋での泊が必要。

   写真上:「尾瀬ヶ原」の入り口。ここに到達するのに専用マイクロバスで

    「戸倉→鳩待峠」、そこから約1時間歩きます。

 

  前回書いた「数字や数式に少し興味・関心を持った頃」に上映されたのが「博士が愛した数式」(2006/1/21公開)です。さっそく見に行きましたが、博士の寺尾聡さんと「家政婦の私」の深津絵里さんの好演が印象深く、数式の具体的内容はあまり記憶に残らなかったです。まあ知らないことは残らないですよね。

 

  そこで図書館で「博士の愛した数式」(小川洋子、新潮文庫、2005)、そして「韓国天才少年の数奇な半生」(大橋義輝、共栄書房、2011)、「ぼくには数字が風景に見える」(ダニエル・タメット、講談社、2007)を借りてきました。後でウィキペディアを見ると「博士の愛した数式」の博士は「放浪の天才数学者エルデシュ」のエルデシュがモデルともいわれるらしく、またこれも読んでみたいです。

 

  さてここからはこれらの本を参考にしながら、個人的推測、想像、妄想が入るかもしれないですが、決して著者に反論したり、意見したりするつもりは全くありません。ですからひとつの気楽なミステリーと捉えていただけると嬉しいです。

 

                        

   

  博士は「私」の息子を、頭のてっぺんの形から「ルート」と呼び、「√を使えば無限の数字にも、目に見えない数字にも、ちゃんとした身分を与えることができる」と話します。「えっそうなの?あの煙たい√にそんな力があったんだ」と発見です。

 

  また文中にはたくさんの数字・数列がでてきて、古今東西、数字に強い思いを感じ、意味付けをする人たちが多くいたと知りました。特に「えっ?」と思ったのは、「家政婦の私」の誕生日2月20日「220」と、博士が大学時代に得た学長賞の副賞の腕時計番号No.「284」が「友愛数の関係」と説明していることです。

 

  そういえば「220は孫娘の誕生日だし、284はあいよっこ誕生日と順番がひとつ違いだ~」と気づき、「そうなんだ、私たちは友愛数(的?)関係なのね」と嬉しくなりました。

 

  この友愛数をどうやって出すかというと、220の約数「1×220、2×110、4×55、5×44、10×22、11×20」で自分自身(220)を除いた総和、つまり「1+2+110+4+55+5+44+10+22+11+20=284」となる関係です。284も同様に計算すると220になります。

 

  ここで「なんでそのような計算をするの?」と疑問を持つのは無用です。数学では受け入れることが好きになる秘訣らしい、と学びましたよね~。おそらく数字に関心を持つ、(ちょっと暇な人たちが?)あれこれ計算しているうちに発見したのかもしれないです。

 

  なにしろ「友愛数」はピュタゴラス時代、つまり紀元前6世紀からすでに知られていて、最小組が「220と284」であり、次の組み合わせは「1184と1210」だそう。数字を愛する博士は「数は人間が出現する以前から、いや、この世が出現する前からもう存在していた。・・・数の誕生の過程を目にしたものは一人もいない。気がついたときにはもう存在していたんだ」と話します。

 

  確かに数字って全世界の共通語、共通認識だから普遍的で、文字なんかよりず~っと前に「そこにあった」とも思えます。文字以上に数字を愛する人たちがいるのは当然なのかな?

  この「友愛数」といい、また同書のイラスト装丁をされた人は妹の名前と似ていて、なんだか不思議なつながりを感じてしまいました。

 

   *** 続く ***

 

      ニリンソウ:高山植物としてはおなじみで、湿った森の中などに多い

           オオバタチツボスミレ:尾瀬が南限と言われる 

 

      写真上:リュウキンカ:黄色い五枚の花弁に見えるのは「がく片」

         ミズバショウと一緒に咲き、相棒的存在

     写真下:斑入りミズバショウ:葉っぱの模様が面白くて美しい

 

 

 

 

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天才と博士と数式と ④

2019-09-02 11:13:31 | 天才と博士と数式と

   写真は2019/6/18「尾瀬国立公園・尾瀬ヶ原」

   尾瀬ヶ原:「燧ヶ岳(ひうちがだけ)」と「至仏山(しぶつさん)」の

   百名山ほかの山々に囲まれた本州最大の高層湿原。標高約1400mの広大な

   湿原には池塘(ちとう)と呼ぶ澄んだ池があり、美しい景観を作っている。

 

 

  最近カメラからの写真をPCに保存しようとすると「メモリー残量が少ない」との警告が出るようになり、ついに起動できなくなってしまいました。家電店では「Windows10を動かすだけで2GBくらい使うので、余裕を持って8GB以上のPCに買い替えを・・・」とのこと。Winndous7のサポートも終了が近く、やっぱなにかと買い替えを促す作戦があるんだわ。さらに増税も目前で、今家電店は景気が良さそうに見えます。

 

  だけどどれを選ぶのか、また出費も痛いし、なにより新しいPCはめんどうだ~!保存している写真を移動したり、整理したりで時間がかかってしまったよ・・・と言い訳。今回の写真は2019/6/18「尾瀬国立公園・尾瀬ヶ原」ですが、写真が順不同になりそうです。

 

 

  さて前回「文科系学生は統計学に悩まされる」と書きました。当時参考書として使っていた「-文系学生のための-社会統計学のたしなみ」(天野徹、1999、学文社)を本棚から探し出し、読み返してみると、その前文に興味深い部分があります。

 

  「文科系の学生たちには、数学が苦手で、たとえばΣ(シグマ※総和)という記号を見ただけでアレルギー反応を示す人も多い。統計学が、関数や幾何とは異なり、一種独特な性格を持っている(※前回書きましたね~)ことも、彼らの理解を阻むものであろう・・・。(中略)・・・高等学校の生徒たちには、『定理』を受け入れてその使い方を学ぶことに抵抗を感じないひと達は数学に『上達』し理系の道を選択できるが、『定理』そのものを疑ってかかるひと達はいつまでたっても数学が『上達』せず、文化系の道を選ぶという傾向があるらしい・・・。(中略)文科系の学生は、自分が納得・理解できないと前に進めない場合が多い」という説明があります。

 

  へえ~っ、論理的、理屈的だとかえって数学が苦手ってことなん?違うか?数字や数学は間違いのない定理に従って正確な答えを導き出す、と信じていたのに、それは初耳だ~。

 

  たとえば近年学力を表すとき使われる「標準偏差値Ti」の数式は・・・

              

  と書きかけたけど、数式はうまく書けないし、ネットからコピーしても

  「貼り付け」ができないよ。 残念だけど、断念!   

 

  ともかく、確かに∑や√がついただけで見るも恐ろし気になってきますね。だけど統計学の授業で学び、実際のデータを丁寧に数式に当てはめて計算していくと意外や意外、数式の意味や使い方がわかってくるのですよ。Σ(シグマ:総和・繰り返し足し算する)は、たとえばn個までの数値を足していけばOKだし、√(ルート)は分散でデータを2乗して計算したので、理解しやすくするために元に戻すものだったりします。あ~そうなんだ!

 

  計算しているうちに「これって昔々、高校時代に『数Ⅱ』だったか、こんな数式が出て、ほんお手上げ状態だった」ことを思い出しました。こんな目的のために使うものだったんだ、と初めて数式に意味があることを知ったのですよ。

 

  あ~あ、あの時代にきちんと意味から理解でき、お知り合いになっていたら、もう少し数学さまとお近づきになっていたかも? ま、当時「統計学の検定」とか教えられてもやっぱわからんかったかな? いずれにしても心理学で数字、数式、数学に新たな興味・関心を持つことができたのは嬉しいことでした。

 

     *** 続く ***

   荷物を運ぶ「山の鉄人 歩荷(ぽっか)」さん。すべて人力で自然を

   守る。

  シラネアオイ ピンクでやや大型の花は日本固有種 鹿よけ?の囲いがある

   シロバナエンレイソウ:普通のエンレイソウも咲いているけど、

   シロバナは初めて。

   ミズバショウ:すでに咲き終わっていると思っていたけど、まだ残っていて

   嬉しい

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