あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

すばらしい芸術性~クブラフルシの岩石

2009-05-30 15:49:46 | しましまもよう*与那国島

 

       写真:「なんじゃこりゃあ~!」松田優作のジーパン刑事でなくても

             見た人は叫ぶはず!

 

 

海岸線に沿ってさらに進みましょう。

 

 

久部良の村を抜け15分くらい歩くと、独特の岩石が連なる「クブラフルシ」と呼ばれる海岸線に出ます。かつて妊婦を飛び越えさせて「ひとべらし」を行ったという「久部良バリ」(地名は地図の表記どおり)もここにあります。(写真左)

 

 

 

バリというのは「割れ目」の意味で、大きな岩石の間に深い裂け目があり、その幅は35mもあります。現在は堆積物で埋まっていますが、かつて深さは7mもあったそう。 

 

 

こんなところを普通の人が飛び越えることはできないです。まして妊婦さんには。たいていの人が大怪我を負うか転落死をし、胎児は流産したことでしょう。年に一度行われたという具体的な場所を見ると、悲しい歴史を思わずにいられません。こんな方法しかなかったのかな?

 

  

    写真:哀しい歴史を知ってか

       知らずか、島じゅうに咲く白百合

 

 

「人減らし」や「まびき」という行為は、本土やそのほかの地域でもあったと歴史が告げています。ほんの100年前くらいでは普通のことだったのでしょう。とはいえこのさいはての地まで「人頭税」などの重税感や食料難などが及んでいたことがわかり、どこまで行っても桃源郷などは存在しないことを痛感させられるのです。

 

 

 

 周囲の岩石と海岸に打ち寄せる荒い波に引かれ、下りながら写真を撮っていた時です。ふいに岩石の上にひとりの男性の姿が現れました。ギョッ! まだ明るいですが夕方の時刻、もし降りてきたら逃げ場もまったくないし、叫んでも誰にも届きそうにありません。良い人なのか悪い人なのかを知る由もなく、恐怖感が募ってきます。

 

 

  写真:岩石の形状は多種多様。

 

 

めったにないのですが、「ひとり旅」であることに危険が伴うことを実感します。そんな場所では時刻を考慮し、周囲に注意することが必要ですが、行って見ないとどんな所なのかわからないのも事実。

 

 

くだんの男性はしばらく興味深く見ていましたが、「警戒されている」と感じたようで、立ち去って行きました。やれやれ。残念ですが「男性のひとり旅」は警戒されることが多いでしょう。 

 

 

 気持ちが動揺しているときに目に入ってきたのがこの情景(トップの写真)。いっそう不気味に、おどろおどろしく見えてしまったのでしょう。「なんじゃこりゃあ!」思わず声が出てしまいました。今見ると「すばらしい芸術性」さえ存在していますよね。

 

 

 写真右:ばしょうの花を初めて見ました。小さいバナナのような実もあります。久部良岳で。

 

 

 特異な岩石、といってもその種類は多種多様です。岩石の種類によるのか、浸食のしかたによるのか、あるいは隆起・沈下の時代などによるのか、また違う理由なのか、まったくわかりません。誰かに説明して欲しいです。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あれもこれもぜ~んぶ「最西端」

2009-05-22 15:59:17 | しましまもよう*与那国島

 

             写真:撮影した写真を見て発見! 「静かに考えているおじさん」がっ!

          もしかして有名ポイントになるかな?

 

 

北緯24°2700″、東経122°5604″、ここ「西崎(いりざき)」が日本の最西端。なので小高い岬の灯台に沈む「日本の最終夕日」が見たかったのです。だけど12日目は曇りでアウト、やっと最後の日に太陽が顔を出しました。があ~ん、遅いよ~。

 

 

<o:p></o:p> 

でも太陽が出て実感したことが・・・。なにしろ陽射しの強さがハンパじゃなく、気温は一気に上昇し、車の中にいても(最終日にはレンタカーを借りました)暑くて喉が渇いてきます。たしかにお肌はもちろん、身体や体調のためにも、ここでのお天気は曇りくらいがベターなのかもしれません。

 

 

                             写真:微妙に西側に傾いている石碑。

 

<o:p></o:p> 

西崎では風がピュルリピュルリと強く舞っていました。とてもじゃないけど帽子を押さえるのに必死で、何枚か写真を撮って退散です。ううむ、「日本最西端の碑」が微妙に傾いているのは風のため?(まさか) なぜだかまっすくに組み立て直したい衝動にかられてしまいます。石碑および周囲の石は丸い穴が無数に含まれるような、ちょっとおどろおどろしい不思議な形状をしています。(次回登場を乞うご期待)

 

<o:p></o:p> 

<o:p> </o:p>

ふもとにあるのがカジキマグロ漁で知られる久部良(くぶら)漁港とナーマ浜です。ここから1時間ほどでカジキの漁場に到着することからもわかるように、島は大海原の真ん中にあるのです。

 

 

写真左:砂浜に大小2つの岩石と「魚霊塔」の石碑

 

<o:p></o:p> 

ナーマ浜の白い砂浜に、なにやら石碑のようなものが見えます。そして砂浜に接して、錆びついた鉄製の鳥居と参道が続き、丘の先には小さな建物があるようです。一見トイレに見えてしまう(不敬!)のは、苛酷な環境に負けないためもあるのでしょう。

 

 

 

近づいてみると石碑には「魚霊塔」と書いてあります。建物のほうは、アルミ製のドアを開くと白い壁に素朴な形の祭壇が飾ってありました。

 

 

    写真右:鳥居と参道の先に小さな神社。

        砂浜奥には石碑。 

 

 

ここは航海安全と豊漁祈願をする「金刀比羅祭神」ということです。四国琴平のこんぴらさんがこんなところにあるとは! 「♪こんぴら舟々 追風(おいて)に帆かけて シュラシュシュシュ~・・・♪」航海で訪れた人たちが伝えたのでしょうか? 漁業にかかわる人たちはもとより、たくさんの地域の人々に篤くお祀りされています。 

 

 

  久部良の町を歩いていると面白い形の樹が目につきました。(写真左)門扉には「久部良中学校」の表札、隣には小学校と幼稚園もあります。あたりはまだ明るいのですが、夕方なので学校はひっそりしています。  

 

樹々は強い風のためか枝が同じ方向に寄っているのです。へえ~、最西端では風も西に吹くのかなあ?

自然環境の厳しさはいろいろなものに影響して、面白い形や形状を作るのですね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

島を見守る与那国のシンボル~立神岩

2009-05-17 01:23:32 | しましまもよう*与那国島

 

      

        写真:今日の海は波が荒いようです。本当に不思議な形ですね。

 

 

与那国のシンボルといえば、いわずとしれた「立神岩」。観光ポスターでもおなじみの写真です。コバルトブルーの海中からすっくと立ち上がり、静かに考え込んでいるような横顔と、周囲の海岸線との調和。たしかに神様が島を見守っているようです。

 

 

写真:診療所の前には自転車。今にもコトー先生が出てきそう。

<o:p></o:p> 

 

神さまがもっと近く、正面から見える場所に来ました。岩は薄い層が積み重なって美しい縞模様となっています。頭のてっぺんには草木が茂っていて、「ヨナグニカラスバト」「ハッカチョウ」の巣が確認されているのだそう。外敵から身を守るには良い場所ですが、台風の時は大変でしょう。鳥の巣は望遠鏡などで確認するのかな?それとも実際に登って観察するのかな?

 

<o:p></o:p> 

 <o:p></o:p>

そして「立神岩」に並ぶ島の観光スポットになっているのが、TVドラマ「Dr.コトー」の撮影に使われたロケ地です。空港に「ロケ地マップ」があることに気づき、手に取りました。マップにはロケ地の案内と、ドラマでのストーリーを詳しく説明してあり、巡るにはとても便利です。

 

 

<o:p></o:p> 

西に向かい比川地区に入ると、ドラマのメインステージ「志木那島診療所」ほかたくさんのロケ地がそっくりそのまま保存してあります。

 

 

          写真:赤い外壁と緑の玄関が目立つ「茉莉子の店」

 

 

あいよっこはドラマを見ていないので残念ながらそれほど関心がないのですが、祖納地区で撮った民家が「茉莉子の店」だと知りました。四角い建物の外壁が鮮やかな赤い色で目立つけれど、玄関付近は植物やつたの緑で覆われてしゃれた感じです。どうもほかの家と少し雰囲気が違っているのです。「そうだったのね」と納得!

 

 

 

 

それにしてもかなり前のドラマのロケ地が、観光スポットとして大きな比重を占めているようです。「自然」や「海」の他には、人を呼べるものが少ないという現実があるのかもしれません。

 

 

 

 

写真:お母さんのお腹には次の赤ちゃんが?

   <o:p></o:p>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あまりにも偉大な自然の前で

2009-05-11 16:25:12 | しましまもよう*与那国島

                   

                   写真:「立神岩展望台」で。大きさ、形、形状、すべて自然のなせる業。

                 見下ろすと心臓はドキドキ、足はワナワナ。

 

午後からは民宿でバイクを借りて島内探検。レンタル料は56時間で2000円くらいです。主な道路は整備され、そのうえ車がほとんど走っていないので道路も景色も独り占め気分。曇りなので日焼けの心配もなく、風をきって走るのがとっても気持ちい~い!

<o:p></o:p> 

 

写真:オーシャンビューの一等地?に広がるお墓群。

 

 

 

祖納の村から東に向かうとすぐに、飛行機から見えた巨大なお墓群

「浦野墓地群」があります。沖縄地域のお墓は一般に大きく、中には普通の住宅と見間違うこともありますが、ここはあいよっこが知る限り、巨大さも数の多さも最大級です。 

 

 

<o:p></o:p>

写真奥にある亀の形をしたものが、有名な「亀甲墓」ですが、そのほかにも屋根がついた四角形の家型の墓や、あるいは牛乳パックを寝かせたような小さくて可愛い形で、まるでペットのお墓のようなものもあります。

 

 

<o:p></o:p> 

風雨が強く気候が厳しい地域では特に、保存性の高い「石」「石造物」が珍重されいろいろな意味を持ちます。絶対性・永遠性を求める気持ち、先祖を敬う気持ちの文化であり、あるいは富の象徴でもあったのでしょう。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

<o:p></o:p> 

<o:p>写真:周遊道路にあるテキサスゲートは、動物たちが移動しないための塀です。</o:p>

<o:p>   (足がここに入るのを嫌う)</o:p>

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p> 

ゆるやかな斜面を登っていくと牛や馬たちがあちこちでのんびりしているのに出会います。ここが「東崎(あがりざき)」です。な~~んと、見たこともない個性的な顔の牛さんが多いです。顔面は白く、目の部分は黒く、胴体も全体に黒くて、つまり顔の白い部分がやけに目立つつくりです。

 

<o:p></o:p>

たいていの牛たちはまったりしていますが、家族と思える三頭の集団がバイクを追いかけるように歩いてきました。個性的な顔(父?)を先頭に次に普通の顔(母?)、しんがりには小さい子ども牛の一行は、常にきちんと一列で歩き、なぜか笑いがこみあげてくるのです。(写真左) 

 

<o:p></o:p> 

この一帯は厳しい海風や塩分を含む波の影響を受けて、独特の生態系や海蝕地形(断崖絶壁)を作っているため「東崎自然環境保全地域」に指定されています。

海岸線に沿って断崖の上に密生しているソテツは、短く矮性となった一種だけの純群落です。これがあるために、放牧した動物たちは海に落ちる危険性が少ないのではないかな?

 

  

写真:「立神岩展望台」は台風13号の影響で柵等が壊れて閉鎖中。展望台手前から神さまの横顔を。う~む、たしかに・・・。

 

  

島の周囲はほとんど断崖絶壁ですが、「立神岩」「展望台の岩」や「軍艦岩」などは特別な存在感で見るものを圧倒します。

見下ろしながら写真を撮るのも、心臓はヒヤヒヤ、足はワナワナ。自然の力ってすごいなあ、どうしてこんな面白い形が造られたのだろう、とあまりにも偉大なものの前では、かえってシンプルな感動だけです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古代のロマン? 海に眠る海底遺跡

2009-05-03 00:04:59 | しましまもよう*与那国島

 

写真:海(太陽)に向かって咲く、与那国島の町花テッポウユリ

 

 

与那国島を訪れた4月初め、島中に野性のテッポウユリが満開でした。特に太平洋側、つまり南向きの絶壁の海岸線に群生しています。黒いゴツゴツした岩肌から、少しうつむき加減に咲く白く清々しいユリ。とても美しいコントラストです。

 

<o:p></o:p> 

海底遺跡遊覧半潜水艇「ジャックス・ドルフィン」(写真左)には朝9時の便に乗り込みました。わくわくわく。船内では簡単な説明があり、遺跡の地図(写真右下)とイヤホンを手渡されました。 

 

<o:p></o:p> 

エンジン音を響かせて久部良(くぶら)港を出るころ、船長さんの説明が始まりました。でもエンジン音が大きく、方言でもあり、しっかりとことばが聞き取れません。<o:p></o:p>

 

 

 

説明しているこのおじさんが、海底遺跡を発見した新嵩喜八郎さんです。味のある風貌だし、ご本人の案内ももちろん嬉しいのですが、やはりわかりやすい声でお願いしたいです。後で「イヤホンをいつ使えばよかったのか、説明がなかったなあ」と思いました。適切に使用すれば聞きやすかったのかもしれません。 

 

 

TV報道などでもご存知かと思いますが、海底遺跡は「海に沈んだ神殿か?」「人工構造物なのか?」あるいは「自然の奇跡的な産物なのか?」という議論があるみたいです。

 

<o:p></o:p> 

高さ約25m、幅100m以上の巨大な岩石の塊の中に、ループ状の道路や、階段状の場所、さらに平らなテラスや三角形に切り込んだ石などが含まれているのです。<o:p></o:p>

 

 

おじさんの説明で「・・・こんな三角形の石なんか自然では絶対にありえない・・・」と強調するところが聞き取れました。その様子から、あるいは学術的には「自然的なもの」という意見が多いのかもしれません。

  

<o:p></o:p> 

写真撮影に夢中だったので、実物をしっかり見ることができなかったのが残念です。撮った写真には、たしかに自然物というには複雑な、石や切り込みや段々などが写っています。

 

  

でも419日のブログに載せている「遺跡近くの地層写真」を見ると「こんな地層だったら海底遺跡もありうるなあ」とも思えませんか? 

 

 

もし人間が造ったものだったら、他にも同類のものがあってもいいし、陸にあるものでそんな遺跡が残っていてもいいような気もします。みなさまはどうお考えですか?

 

 <o:p></o:p>

それにしても乗船料¥6000はどうよ? 沖縄諸島にはかなり多くの半潜水艇がありますが、まあ高くで¥3000くらいなのにね。この値段設定が島の観光全般の値段に影響を与えたり、いずれ乗船者が少なくなったりしなければいいですが・・・。

 

 

写真右:「三角形の石」とはこのことかな?

   なにしろ説明が聞き取れなくて・・・。

 

 

今回できればシュノーケリングをしたいと思って電話すると、どこも「3人予約がないと催行しない」などの返事。

 

 

写真左:魚さんたちもテラスでひとやすみ。 

 

 

 

実際に海岸線を走ってわかりました。この季節、海には高い波しぶきが立ち、まだまだシュノーケリングには冷たくて波が荒すぎる。ここは瀬戸内海ではなく、大海原なのだ! ほんと甘く見てすみません。<o:p></o:p>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする