あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

水溜りにゼリー状のぷよぷよがウジャウジャ!

2012-04-23 15:40:13 | 1012春・桜 十津川村&新宮市

  

                               写真:これも河合神社近く。見たこともない巨大モクレン。<o:p></o:p>

 

   熊野古道「小辺路(こへち)」は二大聖地である和歌山県高野山と熊野本宮神社を最短距離で結ぶ、全長72Kmに及ぶ参詣道です。道中にある伯母子峠、三浦峠、果無峠という10001200m級の三つの峠はすべて奈良県にあります。

 

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今回歩いたのは<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:十津川村;" Address="十津川村">十津川村</st1:MSNCTYST>にあるホテル昴から西に向かい、西中矢倉を起点に熊野古道の新道(!?)にある「出店跡」を周回して、トガサワラ巨木がある釜中谷に降りたあと、再び古道に戻ります。

 

詳しい地図は「熊野参詣道小辺路」の「三浦口~十津川温泉」(<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:十津川村;" Address="十津川村">十津川村</st1:MSNCTYST>発行)をご覧ください。今回のコースは「台風で道路状況が悪くなっているので、通常と違いよりきつくなった」そうです。

 

 

<o:p>写真:住居跡に多い「イヌガヤ」には中毒成分がある</o:p> 

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トレイルのスタートからはゆるやかな上り下りが続きます。かつてこの新道は明治時代くらいまで、参詣する人や地区の人たちの往来がたくさんあったそうです。半時間ほどで石垣が何段も積み重なっている馬場平(ばばだいら・ばばんだら)に到着。一帯にはかなり古くから住居がありましたが、昭和の初め頃に他に移動して、現在は生活のなごりが残っているのみです。

 

 

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「人が生活したところに多く植えてある」という「イヌガヤ」からは、酩酊成分が含まれる油を採ったそうです。古来よりドラッグは人の生活と深くつながっているのでしょう。

 

 

                            写真:重なる石垣跡には、かつて田畑があった

 

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  そして積み重なった石垣は、雨水を利用した「隠れ水田」を耕作した跡でもあります。「<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:十津川村;" Address="十津川村">十津川村</st1:MSNCTYST>ではお米が作れない」と思っていましたが、実は税金がかからないように作っていたのですね。

 

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 道行く人々に憩いを与えた「出店(でみせ)」の跡を過ぎ、谷への急坂を下ります。前日の雨もあり普通のウオーキングシューズのあいよっこは、滑らないようにと変なところに力が入ってしまいます。その結果が「脚のガクガク」です。

 

 

写真:谷の両側には台風の爪あとが

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HPのパンフにあった「散策マップ」の「散策」を甘くみてしまいました。しかし山歩きをする以上、きちんとした装備、特に足元などはトレッキングシューズなどが常識かもしれない、と反省しています。

 

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写真左:伏流水となっている谷川でなにか発見  

<o:p>写真右:みんなが見ているのはこれ。プライバシーの侵害でピントがぶれる?</o:p>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真左:注目のトガサワラ。身動きできない状況でただ見上げる

 

写真右:周囲を測定しています

 

  

  目の前に広がるこの谷は、台風12号の影響で土砂や石で埋まり、流れがほとんど伏流となりました。河原が広くなりましたが道筋はなく、歩きにくく、強烈な足裏マッサージをしているみたいです。スタートから2時間あまり歩いて、この河原で昼食です。美味しい!

 

<o:p></o:p>  河原を上流に歩いていくと、トガサワラの巨木がありました!しかし急斜面のうえに歩く道も細く、滑りがちで、全員身動きできません。移動もできず写真を撮るどころではないのです。しっかりと観察し、感激できなかったのが残念!

 

         

写真:水溜りにカエルの卵 

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   帰り、道の真ん中にある水溜りに大異変がありました!ゼリー状のぷよぷよがいっぱいに広がり、中には黒い斑点やら、なにか形になりかけているものやら、うごめいています。<o:p></o:p>

カエル(ヒキガエル?)の卵です。「まさに核分裂、細胞分裂の見本」という声が聞こえ、そして「これは一匹のメスが産んだ」とも・・・。それにしても、ぎゃあ、すごい量です。 

 

  

 

  ウィキペディアには「一匹のメスが産む卵は150014000個」「産卵後のメスは体力を使い果たして、卵の側で休む」とありますが、もっともです。実はあいよっこ、(中学時代の解剖の影響のためか?) カエルはどちらかというと気持ち悪いのですが、今回のトライアルで一番印象に残ったのはこのカエルと卵だったのです。

 

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 写真:少し持ち帰りたい、と採取する学生さん<o:p></o:p>

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太ももやらふくらはぎがパンパンだ~~!!

2012-04-16 22:04:45 | 1012春・桜 十津川村&新宮市

                                        写真:河合神社近く。夕陽に映える山桜。<o:p></o:p>  

 

  今日は立ち居のたびに「うう~む、いてぇ~~」とうなり声が出て、よっこらよっこらガニ股歩き。太ももやらふくらはぎがパンパンなのです。昨日は谷への急な斜面をすべり降りながら脚がガクガクになり「これは後で足腰がヤバイことになるだろうなあ」と思っていたのですが、でも幸運にも筋肉痛だけみたいで、マジ助かった~! 

 

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 445日と1215日の2回、奈良県南部の<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:十津川村;" Address="十津川村">十津川村</st1:MSNCTYST>と<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="30:和歌山県新宮市;" Address="和歌山県新宮市">和歌山県新宮市</st1:MSNCTYST>周辺に行きました。目的はもちろん今年の桜を撮影すること、そしてもうひとつは昨年9月に発生した台風12号による大水害の現状を確かめたかったことがあります。

 

 

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写真:スタート地点。このアスファルト道路は「世界遺産」に指定されたためにここで中断。

 

 

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 その最後の日、つまり昨日15日に「時を越える森を歩く~十津川トレイルツアー」(<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:十津川村;" Address="十津川村">十津川村</st1:MSNCTYST>など主催)に参加したのです。世界遺産の道である「小辺路(こへち)」をただ歩くだけではなく、生きた化石と呼ばれる「トガサワラ」の巨木や古代より山に暮らした人々の住居跡などを見よう、というトレイルです。

 

 

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 最初(45)に出かける前、ネット検索でこのツアーを知り早速申し込みました。順序が逆になってしまいますが、今日はそのトレイルツアーの報告です。今年の桜と実際に目の当たりにして驚愕した災害状況は、おいおい紹介いたします。

 

 

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                                                                写真:歩きながらいろいろなものが気になる<o:p></o:p>

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 さて前日の雨がすっきりとあがり、山歩きには最適のお天気です。830にホテル昴に集合し、参加費無料なのに美味しそうなお弁当をいただきました。参加者は20名で大学の研究者や学生たち、そして一般の人は県外の方が多いようです。全体に若いです。(自分は勘定に入れない)

 

 

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 昴からマイクロバスに乗って県道425号を西中矢倉に向かいます。(※現在県道425号は和歌山県には行けません) バスの中では語り部のイマニシさん<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:が十津川村;" Address="が十津川村">が十津川村</st1:MSNCTYST>の概要を紹介され、トガサワラの調査をしているイワコシさんが「調査のおまけという形で昔の住居跡やお墓などが見つかった」と話されました。

 

写真:さっそくトガサワラの枝やまつぼっくりを発見<o:p></o:p>

 

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さらにトガサワラ研究者である龍谷大学ヨコタ氏は「北米にはかなり多いが、日本では三重・奈良・和歌山・高知県に存在し、比較的珍しい。奈良県内では<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="20:川上村;" Address="川上村">川上村</st1:MSNCTYST>が知られているが、この十津川で見るのは始めて。太古から生き残っている生きた化石で、急な斜面や崖で生き延びて来たのだろう」と説明されました。

 

 

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写真:「すぐ かうや(高野みち」「左右 在所みち」と道案内地蔵さん。「高野山まですぐ」って? うそお! <o:p></o:p>

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奈良教育大のマツイ氏は「ユネスコでは『人間と動植物の共生・保全』、つまりみんなが良く理解し、コアな自然を利用することで、自然を守ろう、ということが提唱されている」と話されました。

 

 

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いたるところで山崩れが起きている道路事情により、途中からは乗用車に乗り換えてスタート地点に到着し、さあいよいよトレイル開始です。

 

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 写真:道なき道、という場所も<o:p></o:p>

 

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今年の梅はどうかな? 奈良市月ヶ瀬梅渓

2012-04-03 14:18:00 | 日記
  1.  

写真:月ヶ瀬は、美しい梅林を背景の名張川が引き立てる     

        

 

  この冬<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:奈良県奈良市;" Address="奈良市">奈良市</st1:MSNCTYST>ではしんしんと冷える寒い日が続きましたが、そういえばたいてい12度は降る雪を全く見ませんでした。やっと雨が次第に暖かさを運んできています。

 

 

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少し前から期待に胸をふくらませて、<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:奈良県奈良市;" Address="奈良市">奈良市</st1:MSNCTYST>の東部山間地にある「月ヶ瀬梅渓」に何度か通っています。でも「いつもより23週間は遅いです」と売店の方が言うように、どうも様相が違います。

 

 

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写真:一番の景勝地「一目八景」。撮影日3/21は若い枝の梅のみ。

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全体につぼみが少なく、色もぼんやりしているうえに、場所によってはばっさりと剪定されてしまって見るも無残な光景も・・・・。これは「梅公園」を造るためもあるそうでが、去年から年初にかけての異例の気候が、植物に与える大きさを実感します。

 

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奈良県の三大梅林はここと<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:奈良県五條市;" Address="五条市">五条市</st1:MSNCTYST>西<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:吉野町;" Address="吉野町">吉野町</st1:MSNCTYST>「賀名生(あのう)梅林」、吉野郡<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:下市町;" Address="下市町">下市町</st1:MSNCTYST>「広橋梅林」です。先日賀名生(あのう)梅林にも行きましたが、やはりいまいちで、訪れる人も少なかったです。

 

                        

                           <o:p>写真:同じく「一目八景」</o:p><o:p>撮影日4/2、古木の八重梅が。</o:p>

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月ヶ瀬で造られる「烏梅(うばい)」をご存知でしょうか? <st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="29:月ヶ瀬村;" Address="月ヶ瀬村">月ヶ瀬村</st1:MSNCTYST>の中西喜祥さんは、全国でただ1人伝統的な烏梅つくりを伝えていて、国選定文化財保存技術「烏梅製造」者に認定されています。大正7年生まれの同氏は「黒梅のおやじ」とも呼ばれているそうです。

 

 

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烏梅は600年の昔、室町時代から紅染め(紅花染めなど)の触媒に使われてきました。また腫れ物や下痢の薬として珍重されており、今は漢方薬として注目されています。その製法を簡単に紹介すると・・・。

 

 

写真:4/2には遅いしだれ梅も咲きそろい

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①梅拾い:半夏生(はんげしょう・7/2)過ぎ  頃、木から落ちた完熟梅を朝早く拾い集める

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②煤(スス)まぶし:かまどやなべの底からススを集め、梅の実に水を打って、ススをまんべんなくまぶし塗りつける。この作業を56回繰り返す。

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③燻蒸(くんじょう):真っ黒になった梅を畳二畳ほどのせいろに一粒づつ並べる。かまどの底には籾殻を蒔き、割り木を積み上げて燃やし、その上にも籾殻を重ねてさらに燃焼。

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④せいろ全体に莚(むしろ)をかけて、水をかけながら焚き具合を調整しながら、24時間燻蒸する。<o:p></o:p>

 

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⑤乾燥:1週間~10日間天日で乾燥し、さらにせいろで乾燥すると、カラカラと良い音を発するようになり完成。

 

 

 

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写真:「梅古庵」で製造販売される烏梅

 

 

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あいよっこはこのブログでも「後醍醐天皇」の紹介をしていますが、月ヶ瀬地区や月ヶ瀬の梅とも、密接なつながりがあったようです。この地は後醍醐天皇が最初に逃れた京都府「笠置山」と意外に近く、笠置山も北側は厳しい断崖ですが、奈良に続く道はゆるやかとなっています。 

 

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天皇が元弘の乱(1331)の時に笠置から落ち延びたときに、女官たちがこの地に逃げ、停留しました。その1人である「姫若」が、お世話になったお礼に烏梅製法を教えたと伝わっています。このお話は絵本「梅と姫のものがたり」にもなっていますよ。

 

 

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ただ一軒製造している「梅古庵」の方は、「全国各地、特に京都の老舗や宮内庁などからも引き合いがあり、烏梅を使った紅染めのピンクは美しく、化学的な触媒では出せない色のようです」と話していました。

 

写真:梅古庵の店内にある説明・展示。

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