あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

クレーンでの上陸体験はジェットコースターよりスリル満点

2010-05-22 12:41:35 | しましまもよう:奇跡の島:南大東島

写真:このゴンドラに乗ります

 

  南・北大東島」という名前を天気予報で知ったという人は多いでしょう。南大東島地方気象庁では、日本に近づく台風や熱帯低気圧などの情報を収集し、伝えるという重要な役割を担っています。

 

 

 

写真:サプライズ体験の新鮮にぎり寿司

 

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ここでは午前と午後の830に、観測機を載せたゴム製気球を自動的に空に飛ばして、気温、湿度、風向、風速、気圧などを測定しています。朝は見学ができる(前日までに電話で予約)のですが、結局見られなかったことが心残りです。

 

 

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島が誇るものに新鮮な魚があるのは当然です。最後の日、バスが入った港には、島の名物居酒屋「ちょうちん」店主の喜友名(きゆな)さんが大きなマグロをさばいていました。テーブルには握り寿司が並んでいます。

 

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 大海原を前に潮風を受けながらのできたて寿司が、とびきりだったのはいうまでもありません。まぐろの頭から取り出した、一番美味しいところ食べることができました。「うう~む、とろりっ!」

 

 

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その「ちょうちん」では、1日目の夕食を食べました。メイン料理は深海魚のナワキリ(クロタチカマス)のバター焼です。ナワキリはその名のとおり、するどい歯で縄や網を噛み切ってしまうグロテスクな魚ですが、身は白身・淡白でクセがありません。(写真大皿の魚)

 

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名物といえば忘れてならないのが大東そば。ガジュマルなどの木の灰汁と海水でこねて寝かせるため、沖縄本島のそばとは感触や味わいが異なっています。富士食堂では大東そば600円、大東寿司とのセットは1000円などのメニューがあります。

 

写真:大東そばと寿司のセット

 

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さて断崖絶壁のうえに太平洋の強いうねりが突然襲ってくるため、南大東島では人も荷物もそして漁船さえもクレーンで吊り上げて上陸することは以前に書きました。海路ではそれが一番安全な方法なので、漁師さんたちには船舶資格はもちろん、クレーン資格も必要なのです。

 

 

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その日「クレーンが動いているので乗れるかもしれません」とガイドさんに嬉しい知らせが入り、沖縄本島との定期貨客船「だいとう」が入る亀池港に向います。

 

 

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「だいとう」は島の住民には大切な交通機関であり、入港は新鮮な食料が入ってくることです。特に牛乳・パンなどの生鮮品はすぐ売切れてしまうので予約が必要です。入港中止が続くと生活は不便な面もあるでしょう。

 

 

写真:下を見ると足がガクガク

 

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亀池港では巨大なクレーン車が待機していました。「え~っ!このゴンドラに乗るの?」と口々に言いながらも、ワクワク感は最高潮。ゴンドラの中はかなり広く、檻に入れられた動物みたいな気持ちです。

 

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グワーンという音とともにいよいよ高く上がり始めました。最高点に達したところで海上に向います。次に下がって、海上すれすれのところを何度か旋回、速度も速くなったり遅くなったりするのです。

 

 

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ジェットコースターとはまた違うスリル! 乗っている人たちはもちろん、岸壁から眺めている人たちも楽しそうです。最後にこのクレーン体験ができて本当に良かったなあ。この島でしか見られない動植物、おそらく美しいはずの朝日や夕日など、まだまだ見たいものはたくさんあります。そして北大東島にも行って見たいな。

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<o:p> 写真:波すれすれまで降りていきます</o:p>

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「しましまもよう:奇跡の島 南大東島」はこれで終わります。おつきあいくださってありがとうございます。<o:p></o:p>

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星野洞の鍾乳石~圧巻は「ケープカーテン」

2010-05-17 23:22:36 | しましまもよう:奇跡の島:南大東島

                        写真:まるで薄絹のような星野洞のケープカーテン

 

 南大東島でしか出会えない光景の代表が、鍾乳洞や地底湖です。広大なサトウキビ畑の下には、石灰岩がなんと2000mも堆積し、100以上の鍾乳洞があるといわれます。その中で最も大きくて美しく、「東洋一」との声も聞かれるのが「星野洞(ほしのどう)」なのです。

 

 

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 入り口から入り、ゆるやかな斜面を50mほど下っていくとさらにドアがあります。これは空気との接触を絶ち、湿度100%を保つための工夫です。前に言ったように、一度外気に触れると鍾乳石の美しい乳白色が褐色になり、死んでしまうのです。

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「息をのむ!!」というのはまさにこのことでしょう。最初に目に飛び込んできた光景に「うわ~、きれい!すげぇ~!(単純な感動ですみません)」と思わず声が出てしまいます。

 

 

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天井からは細い矢のようなつららが無数に垂れ下がり、鋭い先が肌に刺さるような痛さを感じます。上から下に下がっているのは「つらら石」、細くて中が空洞になっているものは「ストロー」と呼ばれます。反対に下から上に筍のように伸び上がっているのが「石筍(せきじゅん)」です。

 

 

<o:p>写真右:上からはつらら、下からは石の筍が・・・</o:p>

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中には下からと上からがつながって「石柱」となったものもたくさんあります。これらの石が1cm伸びるのに100300年もかかるのです。つまりここを人が見つけてから、それぞれの石は1cm程度しか伸びていないということです。普段あまり意識することのない、悠久の時間というものを感じさせられます。

 

 

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圧巻は「ケープカーテン」と呼ばれる鍾乳石で、幾重もの薄いひだが複雑な模様を描いて、美しい輝きを放っています。「こんなものがどうしてできたのだろう」と驚き、魅了されてしまいます。

 

 

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 洞内は手にしたライトで足元を照らしながら、階段を下に下りていく縦に長い構造となっています。鍾乳洞というと涼しい印象がありますが、ここはかなり蒸し暑いですよ。

 

 

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<o:p>  写真:1cm伸びるのに100年以上かかります</o:p>

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 参考のために現在実施している体験交流プログラムのいくつかを紹介します。<o:p></o:p>

・大東寿司作り 所要2時間 12,500円(大東寿司お土産付き・2名~)<o:p></o:p>

・地低湖探検  所要2時間 16,000円(装備・保険料込み・1名~)<o:p></o:p>

・ナイトツアー 所要2時間 14,500円(1名~)<o:p></o:p>

・島内観光   所要5時間 18,000円(2名~)<o:p></o:p>

問い合わせ・申し込みは<o:p></o:p>

<st1:MSNCTYST Address="南大東村" AddressList="47:南大東村;" w:st="on">南大東村</st1:MSNCTYST>観光推進協議会事務局(ふるさと文化センター内)<o:p></o:p>

℡:09802-2-2053

 

 

写真:星野洞の外で、島特産「じゃがいも・ムロアジ・かぼちゃなど」のバーベキュー

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「蒼会の大東太鼓」は威勢良く、「ボロジノ娘」は色っぽい

2010-05-10 22:47:26 | しましまもよう:奇跡の島:南大東島

 

   モニターツアーを企画した「<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="47:南大東村;" Address="南大東村">南大東村</st1:MSNCTYST>観光推進協議会」は昨年発足しました。「島民がひとつにまとまって、島の魅力を積極的に発信していくこと」が目的です。そしてメンバーが考え出した島独自の体験交流型プログラムを実施しているのです。<o:p></o:p>

 

 

 

ここで紹介するほかに「三線・カチャーシ体験」「黒糖作り」「ナイトツアー(ダイトウオオコウモリ観察)」など魅力的なイベントが目白押しです。そのなかで「大東寿司作り」「月桃(げっとう)染めと織物体験」を体験しました。<o:p></o:p>

 

 

写真:ダイトウオオコウモリの剥製

 

 

「大東寿司」は那覇空港で食べたことがあり、到着した日の昼食でもいただきました。しかし自分で作ったものは、それとは比べようがないほど!! ちょうど昼食後だったので、たっぷりのお土産を持て余しましたが、しか~し今思い出すたびに「もう一度食べた~い、今すぐ欲しい」と生唾ゴックン状態になってしまいます。<o:p></o:p>

 

  

なにが違うかというと、大好きな魚であるサワラの大きさ、鮮度、脂ののりです。薄切りにしたものをさっと醤油にくぐらせて、そのまま寿司飯に乗せて握ります。これだけでしっかりとしょうゆの味と色がついて、美味しく保存が効くのです。他の沖縄地域にはない、八丈島伝来の名物料理です。<o:p></o:p>

 

 

            写真右:大東寿司つくりの体験中

 

 

そして「月桃(げっとう)染めと織物体験」にもはまってしまいますよ。シーサーの創作作家でもある出口富美子さんの指導で、小さなコースターを作りました。2時間では足りなくて、何日も織り続けている人もいました。<o:p></o:p>

 

 

 

月桃は沖縄地域に多いショウガ科の植物で、白にピンクの縁取りのある花も素敵です。葉でもちをくるむ「月桃もち」のバリエーションが各地にあります。

 

 

染色と織物に使うのは地下茎から地上に伸びた、約2mの「偽茎」の部分。特に「大東島の月桃は繊維がとても長くて柔らかいので染めて織物にするのに適している」(出口さん)ようです。自然で素朴な織物です。<o:p></o:p>

 

  写真:ボロジノ娘の唄は可愛くて色っぽい(撮影:島まるごと館の東さん)

 

最終日の夜は、講師や島民・スタッフとの交流会(夕食)がありました。モニターツアーなので、「各自が感想や提言などを真面目に(?)話合うのだな」という予想がはずれ、飲めや歌えやの賑やかで楽しい宴でした!!<o:p></o:p>

 

 

なにより盛り上がったのは「南大東島のモーニング娘。」こと島唄ユニット「ボロジノ娘」の唄と踊り、そして「蒼(あおい)会」の男の子グループによる大東太鼓の演奏です。<o:p></o:p>

 

 

  写真右:男の子たちの勇壮な大東太鼓

    (撮影:島まるごと館の東さん)

 

ボロジノ、というのはこれまで書いたように、島を見つけたロシア海軍の戦艦の名前です。島の小・中学生の女の子たちの声はとても高く透き通っていて、心に響きます。三線などの楽器も日々練習に励んでいてとても上手なのです。<o:p></o:p>

 

 

方男の子たちの太鼓は「両面打ち」という、両側から二人が打ち合う珍しい演奏で、これも八丈島から伝わったものです。決まった楽譜などはなく、お互いの呼吸を合わせて即興で演奏しているのだそうです。こどもとは思えない勇壮で力強い演奏です。<o:p></o:p>

 

 

写真:コンビニエンスストアーは小さくても、多種類の品物が。

 

 

島の子どもたちの元気さ、いきいきとしている様子、文化を大切にしている気持ちが伝わってきました。<o:p></o:p>

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バリバリ岩、太古の昔・悠久の時間

2010-05-01 21:24:24 | しましまもよう:奇跡の島:南大東島

 

 「海軍棒プール」、思わず「それなに?」と聞いてしまいそうです。海軍棒は海岸線に立っている細い一本の棒です。ロシア海軍が島を発見して上陸したとき、あわてた日本の為政者が領地を示すために棒を立てたのです。この棒だけでロシア軍はあきらめたのかな?<o:p></o:p>

 

 

 

写真:右端の細い棒が海軍棒。

   長方形に作られたプール

 

 

 

 島には砂浜がないので海岸に2ヶ所、この「海軍棒」と「塩屋海岸」にプールが造られています。波の荒い大海原を目前に、魚たちと一緒に泳ぐのはきっと爽快なことでしょう。でも潮の干満やうねりには注意が必要ですよ。<o:p></o:p>

 

 

写真:次々と釣れるムロアジは餌。海中をのぞくとたくさんの魚影が。

 

 

 そして島の楽しみといえば、やはり釣り。他の遊びや娯楽施設がないので、「ここの工事に来るには釣り好きの人が条件」とガイドさんは言っていました。港では数人が釣り糸を垂れていましたが、またたくまにムロアジなどがかかっています。食べるのではなく、さらに大物のための餌なのです。

 

 

 時にロウニンアジやマグロなどの大物がこの港から直接釣れるのです。すごい! 釣り好きにはたまらんでしょう。<o:p></o:p>

 

 

 

 この島は現在でも毎年47cmくらい移動を続けているようです。

フィリッピン海プレートに乗っていますが、地震はプレートのつなぎ目で起こるので、島での地震は実際にはまれです。最初はニューギニア沖にあったらしいのですが、およそ4800万年の間のんびりと旅を続け、現在の沖縄近海まで移動したのです。<o:p></o:p>

 

 

 写真:ちょうどクレーンが作業中

 

 

「最初といってもいつのころ?」というと、古第三期始新世(地質時代)のことで、移動したその距離は約3200km! う~む、すると島に乗っているだけで世界一周することになるのかな?!<o:p></o:p>

 

 

 

島の北部にある「バリバリ岩」という面白い名前の岩は、移動を証明する場所と言われます。巨大な石灰岩の岩盤がぱっくりと2つに裂けて、真ん中に幅13mの亀裂ができ、周囲にはたくさんの植物が生い茂り、太陽光が高いところから射しこんでいます。<o:p></o:p>

 

 

写真左:木々の高さで岩盤の大きさがわかります

 

 

写真下:ガジュマルの木も大きい。この先海岸へと続いています。

 

 

  

 

 

  

 

 

 

 

   中に入り見上げると不思議な感動が押し寄せてきます。これまで見たこともない光景と自然の力への驚きなのでしょうか。太陽光を求めてまっすぐ上に伸びているダイトウビロウの木、今まで見たなかで最大のオオタニワタリのテラテラ光る葉っぱ、ツルを伸ばしているガジュマル・・・。

どこにでもある植物もなんだか特別に思えてくるから不思議です。<o:p></o:p>

  

 

 

 

 太平洋に浮かび波に揺られているうちに「バリバリバリッ!」と音を立てながら裂けていったのかもしれません。4800万年前、太古の昔、悠久の時間を想像してしまいますね。<o:p></o:p>

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