あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

選ばれたオス熊だけハーレム天国?

2011-12-24 16:23:13 | 北秋田を巡る旅

 

                        写真はすべて2011/9/2710/1 北秋田を巡る旅。<o:p></o:p>

                          写真:前日の「岳岱(たけたい)自然観察教育林」ブナ林<o:p></o:p>

 

4日目の朝、大館市のホテルから見える曇り空が、天気予報どおり次第に雨模様となりました。雨や曇りのお天気、それはそれでまた良いものではありますが、撮影旅行ではいまいち気分が盛り上がりません。

 

 

                       <o:p></o:p>

同時に思い出すのが、オーストラリア・パースに行ったときのガイドさんのことばです。「当地では雨が降るとみんな大喜びです。日頃から乾燥しているので、動植物・穀物も大歓迎なのです」という説明が意外で、自分の思い込みに気づきました。そうですよね、もちろん日本の水が豊かで美味しいのは、雨の神さまや龍神さまのおかげですから。まあ、できるだけ旅先ではばったりと出会わないようにしたいです。

 

 

 

 <o:p>写真:「岳岱(たけたい)自然観察教育林」ブナと共生する植物</o:p>

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p> 

<o:p><o:p></o:p></o:p> 

大館市から比内鶏で有名な比内を経由し、大葛温泉を右折して太平湖を目指します。ですがっ、地図で見る道は実際に通ってみないとわからないもの。特に山道はたとえ晴れていても時にライトが必要になるし、くるくるカーブで方向感覚は狂ってしまい、さらに雨だと路面も悪くなります。

 

<o:p></o:p> 

これまで幸いにもアクシデントはなかったのですが、最近では必ず午前中~午後2時頃までに走行すること、日が傾きかけたら諦めてさっさと下山する方針を守っているのです。(実は老眼という事情も・・・) 人様に迷惑をかけたり、ひとり旅ができなくなることは絶対避けたいですものね。

 

 

<o:p></o:p> 

太平湖に向う道もまさしくそんな道でした。やっと到着した遊覧船発着センターからも道路からも、木々の茂みが多くて湖の姿かたちを見ることはできず、人っ子ひとりいなくて閑散としていました。森吉山に阿仁のゴンドラで登ろうか、はたまた秋田内陸鉄道に乗ってみようか、などなどの予定はありましたが、時折激しくなる雨脚にあきらめて、マタギの里にある熊牧場に行ってみることにしました。

 

 

 

<o:p>                    写真右:太平湖付近の萩</o:p>

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p>

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p> 

古来より山とともに生きてきたマタギは、熊・カモシカなどの狩猟を生業とし、熊肉や肝、熊皮などを売って生計を立ててきました。マタギの人たちは「山は山の神が支配し、山からの恵みは神さまからの授かり物」という掟を守ることで、自然への畏敬の念を伝え、同時に環境保護となっているのです。

 

 

<o:p></o:p> 

2時頃の熊牧場は、雨のためか見学者はあいよっこひとり。誰もいないチケット売り場に立つと、若い男性が遠くから駆けつけて来たので入場料500円を支払います。熊たちの写真を撮っていると、高圧ホースの水で掃除をしている中年男性が声をかけてきました。  

 

写真:マタギの里にある熊牧場

<o:p></o:p>

<o:p></o:p> 

その人のお話では「現在ここには81頭の熊がいて、ほとんど牧場内で繁殖したものです。中央の一番広いところにはオスばかりいるので、やはり?ケンカが多発。背中をえぐられた時は大丈夫だけど、お腹をやられると死んでしまうことが多く、今年はすでに3頭死んだ」そうで、なるほど傷ついた熊も目立ちます。

 

 

<o:p>

写真:オスだけ区画には傷ついた熊が多い

 

 

<o:p></o:p> 

</o:p>

ところが一番左側はメスばかりで、そのなかにオスがたった2頭混じっているのだとか。これこそオス熊にとってはハーレム天国(のはず)で、群れは比較的のんびりした雰囲気です。その他にこども熊の保育園や傷ついた熊たちのスペースなどもあります。

 

 

<o:p>

写真:メス中心区画は比較的のんびり

 

 

<o:p></o:p> 

</o:p>

男性は「114時ごろに行う、エサやりの時が一番すさまじいです。エサはトウモロコシを練ったものが主流で、一頭あたり2kg見当です。11月になると屋内で冬眠に入ります」と説明して「なるべく宣伝してください」と言われました。

 

<o:p></o:p> 

なるほど一面真っ白のセメントの上を、うろうろ動き回る真っ黒の熊たち。無彩色の色合いで見て楽しむ要素が少ないですし、あまり人馴れしていないのか、よくTVなどで報道されるような、お願いしたり、手を挙げたりする愛嬌もないようです。

 

 

<o:p></o:p> 

そうですね~、まずはエサをあげる場面を見てもらうとか、真っ白セメントを土・草など自然的環境にしてあげるとか、はどうでしょう?

 

 

人間が見て楽しめたり、癒されたりするためには、やはり動物たち自身も楽しく過ごしていることが大切だと思えるのですが・・・? でも基本的に牧場であり、見学はおまけでしょうから、難しいのかな?

 

・・・続く・・・      写真:道の駅に入るとほっとする光景が。しいたけなどは試食できます。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

動植物の生命の息吹・岳岱(たけたい)自然観察教育林

2011-12-14 21:47:03 | 北秋田を巡る旅

          写真はすべて2011/9/2710/1 北秋田を巡る旅。

          写真:モリアオガエルの繁殖沼

<o:p></o:p> 

3日目、いよいよ世界自然遺産「白神山地」のふところに入っていきます。白神山地は県境地域の標高1000m級の山岳地帯で、なんといってもブナ・ミズナラなどの原生林と、そこに生きる動植物の息吹に期待わくわくです。秋田県側からは直接登録地域に入ることはできませんが、周辺(緩衝地帯)には主に3コースがあります。

 

 

 

<o:p>

写真:高さ12mの峨瑯滝(がろうたき)

 

 

<o:p></o:p> 

</o:p>

R101の秋田白神駅の南側から入る①二ツ森コース、さらに南側の沢目駅付近からは②水沢山ブナの森コース、そしてR7奥羽本線<st1:StationName StationName="二ツ井" w:st="on">二ツ井駅</st1:StationName>付近から入る③岳岱(たけたい)自然観察教育林コースです。どれにするか迷いましたが、代表的であり、最も山深そうな感じの③にしました。

 

 

 

<o:p></o:p>

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p> 

まずコースの起点にある白神山地世界遺産センター(藤里館)に立ち寄って、地図と情報を入手します。「道路は全線舗装されているから大丈夫」とのこと。

 

 

 

そこからすぐ、23分のところに小さな神社と「峨瑯滝(がろうたき)」があります。道路脇とは思えないほど木々はうっそうとして、滝の流れは神秘的です。上流には峨瑯峡が広がっているようです。

 

 

写真左:これはなにタケかな?<o:p></o:p>

写真右:「これはつきよたけ」と管理の人。

 

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p>藤琴川を遡っていくと「太良峡(だいらきょう)」の標識があり、かつてここには太良鉱山があり、千人を越える人々が暮らしていたそうです。川に沿って約1.5kmの遊歩道が延びていますが、まずは目的の岳岱を目指します。

 

 

 

次第に細くなり、急カーブが続く道にふと、「どこまで続くのだろう?この道で良かったか?」と不安がよぎります。さすがに山深いです。(自分で選んだわけですが・・・)

 

 

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p>ついに駐車場があり、管理する人たちが見えてきました。「クマは出てこないですか?」と聞くと「これだけ車や人の騒音があれば、まず大丈夫」、と。でも止まっている車は23台なんですけど・・・。

 

 

写真:樹齢400年のシンボルツリー

 

 

<o:p></o:p> 

12haのブナ原生林に散策路が整備され、ブナの成長過程や動植物の生態系を観察することができます。園内に入って自分の勝手な思い込みに気がつきましたが、ここは自然のままというより、かなり整備された林です。観察教育林、たしかにそうだなあ、自然のままでは危険な面もあるのでしょうね。園内にはもちろんクマも出てこないでしょう。どちらかというとここに来るまでのほうが、自然に満ち満ちていました。

 

<o:p></o:p>

 

<o:p></o:p> 

それでも、シンボルツリーである樹齢400年のブナの存在感には圧倒されます。幹周りは約4.9m、樹高約26mのシンボルツリーは周囲のブナたちを見下ろして堂々としています。園内には木々に蓄えられた水が湧き出る源流や、稀少種のモリアオガエルが産卵する小さな沼もあります。

 

 

<o:p></o:p> 

帰りに太良峡に下りて見ました。水の流れでできた奇岩や、丸く深くくりぬかれた巨岩などをやや遠くに見ることができます。遊歩道は細くて暗い感じなので、1人散策をあきらめました。

 

続く・・・<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

              写真:太良峡の奇岩。遠くてしかも影のためわかりにくいです。<o:p></o:p>

<o:p></o:p>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ひとり旅の醍醐味=自由きまま行きあたりばったり

2011-12-04 01:04:03 | 北秋田を巡る旅

 

                         写真はすべて2011/9/27~10/1 北秋田を巡る旅。<o:p></o:p>

                         写真:荒々しくも美しい海岸線

 

<o:p></o:p> 

十二湖を出て、対向車に会うことの少ないR101をのんびりと南に向います。お天気も良く、日本海と荒々しい海岸線が素晴らしい眺めです。でも本来は気候も生活も大変厳しいものなのでしょうね。さらにあちらこちらに「不法上陸禁止・密輸出入禁止」といった看板がたっています。

 

 

 

<o:p>

写真:イカの天日干しは早めに取り込む

<o:p></o:p> 

</o:p>

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p> 

「八森いさり火温泉ハタハタ館」で例によって当地の魚介類や野菜たちを眺め、ほたて弁当を買って車内で食べ始めました。ふと前を見ると「あれはもしかして鉄道の駅ではないかい?」<o:p></o:p>

 

 

<o:p></o:p> 

実は五能線に乗りたい気持ちはヤマヤマだったのですが、どこに駐車場のある駅があり、どこからどこまで乗ればよいのか、などの情報がなく、「まあレンタカーだからしかたないか・・・」と半ばあきらめていました。

 

 

写真:「係りの人は酵母パンを作っているよ」と教えてもらいました

 

<o:p></o:p> 

がぜんアドレナリンが巡り始め、目の前の駅に行くにはどうすれば?と見渡すと答えは頭上にありました。道路と線路を越えるりっぱな屋根つき高架橋がかかり、その先には広い駐車場も完備しています。急激に上がるテンション! お弁当を途中で止めて、急いで「あきた白神駅」に行きました。

 

 

写真:行きはしらかみリゾートの「ぶな」<o:p></o:p>

 

<o:p></o:p>

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p> 

<o:p></o:p> 

だけど窓口には誰もいないので、パン作りをしている隣の部屋に声をかけるとエプロン姿の女性が出てきました。てきぱきとチケットの説明やアドバイスをいただき、海側の席はもちろん、行きは人気の高いボックス席を手配してくださいました。

 

 

 

                   写真:女性の観光駅長さんが多い

 

 

 

「あきた白神⇒ウェスパ椿山」の往復@1140310(指定席料)×2 です。帰りの列車は、夕焼けがばっちりだそう。(たしかに県境あたりで、真っ赤な夕焼けが日本海を照らしました)

 

<o:p></o:p> 

さていよいよ列車が到着して乗り込もうとしたとき、白いスーツと帽子の女性がニコニコしています。「え~っ! 駅長さんだったのですか?!」びっくりしながら、しかも列車に乗りながら写真を撮らせてもらいました。

 

 

 

<o:p>

写真:帰りは「くまげら」<o:p></o:p>

 

</o:p>

<o:p></o:p> 

 

JR五能線<st1:StationName StationName="は秋田県東能代駅と青森県川部" w:st="on"><st1:StationName StationName="は秋田県東能代" w:st="on">は秋田県東能代駅</st1:StationName>と青森県川部駅</st1:StationName>を結び、山側には世界遺産白神山地、反対側は日本海の海岸線に迫る素晴らしい景観が人気の的です。これほどまでに波打ちぎわを走る列車は数少ないのです。

 

 

 

 

観光列車「リゾートしらかみ」には「青池(ハイブリッド列車)・くまげら・ブナ」の三種類があり、特に絶景ポイントの「県境をはさむ岩館駅~大間越駅」「千畳敷駅」付近ではアナウンスとともに、スピードを落としてゆっくり運転してくれます。

 

 

<o:p></o:p> 

五能線の43駅ではそれぞれ観光体験メニューが用意されていて、郷土料理などのご当地グルメや白神山地トレッキングなどの人気が高いそうです。たとえばウェスパ椿山から無料送迎バス5分の「黄金崎不老不死温泉」は観光ガイドブックなどで超有名ですが、リゾートしらかみ利用で入浴料600円⇒400円になります。

 

 

<o:p></o:p> 

また列車内では津軽三味線の生演奏(鯵ヶ沢~五所河原)や「津軽語り部の会」(土・日・祝日)による実演もあるそうで、次回は青森県側からぜひぜひ乗ってみたいです。

 

続く・・・

<o:p></o:p> 

写真:空と海を赤く染めて夕陽がドーンと落ちる

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする