あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

小保方晴子さんの『あの日』はいつだったの? ②

2016-04-22 23:36:38 | 小保方晴子さんの『あの日』はいつだったの

         写真は2016/4/5~8「2016春 桜めぐり:南信州、彦根城など」

         今回の撮影日は4/6     すべて高遠城址公園

 

     同書によると、細胞の多機能性を示す、つまり「幹細胞」であることを示すには次の3点を証明する必要があります。

①    培養系での分化培養実験で 外胚葉系・中胚葉系・内胚葉系という三胚葉系細胞に分化可能であること

②    免疫不全マウスの生体内への移植で自発的な三胚葉由来すべての組織形成(テラトーマ形成)が観察されること

③    キメラマウス(でた~!有名になったね)の作成が可能であること

 

  小保方さんは①の実験においてスフェア細胞に含まれる遺伝子の「Oct4陽性細胞」、その中のミトコンドリアを実験に使い、量が少なくかなり不安定ながら成功しました。そのときPHを5.7~5.8の酸性に調整することで発現を見たのです。「酸に漬けるという簡単な方法で若返りも可能」ってこのことだったのね?

 

  さらに②に関しては、ルイスラットの口腔粘膜上皮を同じラットの背中に自家移植し、難しいと言われたこの実験に成功しました。「その他の部位にも移植・観察した」と書いていますが「・・・三胚葉由来すべての組織形成」に成功したのかの詳細はないようです。

 

  さて問題は③のキメラマウス製作ですが、自分自身では不可能です。そこでES細胞でのキメラマウス製作に成功し当時理研での上司だった若山照彦教授に依頼します。これがその後、本文中では大問題となってくるのです。

 

   キメラマウス作成過程では全く立ち会うことができなかったので、「培養を見せてください。手伝わせてください。私にもキメラマウス製作するための『胚操作』を教えてください」とお願いしても「教えたら自分が必要でなくなるから」と拒否されました。この部分はなんども報道されました。

 

   後半以降は若山教授のキメラマウス製作方法や行動などを説明し、「教授によるES細胞混入」を疑う内容となっています。確かに同書を読む限り疑義を持たれても仕方ないようですが、やはり両方の意見を聞くことが必要です。

 

  「ネイチャー誌への掲載が決まった」という報道後、ネット査読はわずか10日後に「論文の画像取り違え、データ不足」などを告発します。それと同時に小保方さんや周囲の関係者にメディア攻勢が始まったのはご承知のとおりです。最終部分では激しいメディアスクラムにより小保方さんが不安や恐怖で心がズタズタになり、疲労困憊するようすが描かれています。

 

   最後に「博士号まで世間の風潮に従うように剥奪され、大好きな研究や実験を行うこともできなくなった」と涙にくれてしまいます。ここまで読み進めると「いったいなぜ彼女はここまで痛めつけられなければならないのだろう」と怒りさえ覚えてきたのです。がっ・・・・。

                         *** 続く ***

        それぞれの姿・形・彩どりを競う花たち

         むせかえるようなピンクの桜に包まれて・・・。

     「天下第一の桜」と称される「タカトオコヒガンザクラ」

      白く雪をかぶった中央アルプスの背景がすばらしい!

       こちらの背景は南アルプスです。

         ボランティアでおそうじをしている高校生たち

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小保方晴子さんの『あの日』はいつだったの? ①

2016-04-21 14:06:22 | 小保方晴子さんの『あの日』はいつだったの

 

                              写真は2016/4/5~8「2016春 桜めぐり:南信州、彦根城など」

                             写真上:撮影日は4/5  伊那市「六道の堤(ろくどうのつつみ)」

              偶然の飛行機雲が見えますか~?

                          

  九州熊本・大分地域を襲った大地震から一週間を迎えますが、依然として震度5を超える余震さえも発生する異常事態が続いています。さらに今日は大雨警戒が必要とのことで、TVなどの報道も見るのも辛く、どうかこれ以上の被害がでませんようにと祈るしかありません。

 

  今回の地震は専門家でも想定外のタイプとのことです。地震予知が難しいとは聞きますが、それにしてもこれまでの地震予知・予報というのはなんだったのかな?と思ってしまいます。

 

  このいつまでも続く大地の激しい揺れや緊急地震速報のけたたましい音、現地の方々の不安と恐怖感はいかばかりかと心が痛みます。直接的に被災された方々はもちろん、「エコノミークラスシンドローム」などによる震災関連死の人も10人にのぼり、ストレスも相当強いのだろうと案じます。

      一日も早く平穏で安心した生活に戻れますよう・・・・

                                 

 

  先日図書情報館から「リクエストされた本を取り置きしています」という電話がありました。もう駄目だったかと諦めていた頃です。図書リストになかったのでリクエストしたのは『あの日』(小保方晴子著、2016/1、講談社、全258ページ)です。

 

  図書館へのリクエストは数回しただけですが、世間でベストセラーと言われても図書館には入っていないこともあるのですね。このブログではあいよっこの、もちろん専門家ではない普通の人の率直な感想を書きます。

 

  最初から、多機能性を持つ幹細胞を中心とした細胞生理学の専門用語、「エピジェネティクス」「スフェア細胞」「ES細胞」「Oct4陽性細胞」・・・などが多出して、ううむ、調べたり読み返したりしつつ、なかなか前に進めません。四分の一を過ぎるころから割とスムーズになりました。

 

  小保方さんの研究や実験結果が優秀で留学したこと、ハーバード大のバカンティ教授のもとで「ヒツジの鼻腔粘膜上皮細胞シートの作成」「マウス表皮細胞の培養」などに成功し、教授の「スポアライクステムセル(胞子様幹細胞)概念」を実証しようと、「スフェア細胞」から「Oct4(遺伝子)陽性細胞」の発現にも成功し、教授からは「これまでで最も優秀な研究者」と認められました。

  確かに彼女は生理学の実験が得意で大好きなのでしょう。小さな細胞を相手にひとつひとつ丁寧に根気よく実験や解析を行ったのだなあと思います。

           ***  続く  ***

         「六道の堤」は江戸時代後期に約10kmの水路とともに作られたため池

          

                    満開に至らない桜がういういしい雰囲気

 

                   周囲の山々は南アルプスや中央アルプス

              上下: 道の駅「南アルプス村長谷」の前にある美和ダムと美和湖

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2015年末 四国の清流と足摺岬 ⑥

2016-04-03 11:46:17 | 四国の清流と足摺岬

                    写真撮影は 2015/12/29~30

                    四万十川の代表的沈下橋のひとつ「勝間沈下橋」

 

    それにしても不思議です。地図を見ていると「えっ、いったいどこからどう流れているの?」と迷ってしまいます。四万十川は愛媛県境に近い「不入山(いらずやま)」に源を発し、南下しつつ海に向かいますが、海岸線に近い窪川付近から方向を変えて、こんどは西に向かっています。

 

   「ありえな~~い。これって山に登っているみたい」と感じるほど、大きく蛇行しながら、再び南下して土佐湾に注いでいるのです。これなのですね!四万十川の魅力。 豊かな水量で、蛇行しながらゆったりと流れる大河の風貌と美しさを備えているからなのでしょう。

 

    古来より「わたりがわ」と呼ばれたそうで、国の正式名称も近年まで「渡川」でした。住民にとって「川を渡る行為」はとっても必要だけど、危険です。四万十川は常に地域の中心にあり、自然の恵みを与え、生活や文化も大きな影響を受けたことでしょう。

 

    また「これまで見たことがない流れ」と思った蛇行を「穿入蛇行(せんにゅうだこう)」と呼び、これは「自由蛇行」に対する用語で、「蛇行状に屈曲する谷のなかを河川が流れる状態」だそうです。先に蛇行する谷があった、ということかな?

 

    近年四万十川や仁淀川では「沈下橋ブーム」が起きています! 欄干や手すりがない橋は、台風や洪水の時に流されないようにする知恵ですが、いわば橋の原型でもあります。これこそ「渡る文化」を象徴する景色です。

 

   現在四万十川本流:22、同支流:51、また仁淀川本流:6、同支流:23の沈下橋があるといわれます。時に夜間とか飲酒時に、歩行や運転を誤っての転落事故も多いのだとか。そんなときはほぼ助からないようで、本当に危険と隣り合わせなのですね。

 実際に車で走ってみると意外と道路幅は広いので、「怖い感じ」はまったくなく、見晴らしが良くって、川面に近くて気持ちいい~~!

 

   あいよっこには「カルスト台地・鍾乳石・鍾乳洞」も四国の魅力のひとつです。その代表がご存じ「龍河洞」で、「地球の宝物」とされる「神の壺」が残っています。2000年以上も昔、住民が使っていた壺型土器に石灰華が付着したもので、考古学上世界唯一の貴重な遺跡です。

 

   そのほかにも巨大鍾乳石や玉すだれ状の滝などなど、いやあ鍾乳洞ってほんとうに面白くてびっくりの連続ですね~~!多彩な体験アドベンチャーも盛りだくさんですよ。

「2015年末 四国の清流と足摺岬」を終わります。

「時期遅れ」なのにおつきあいありがとう

                     「勝間沈下橋」からのながめ

                       龍河洞の宝物「神の壺」

                               「天降石・絞り幕」高さ11m最大の巨石

                                脇の礼拝所は高僧が修行した跡

                玉すだれの滝

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2015年末 四国の清流と足摺岬 ⑤

2016-04-02 17:23:53 | 四国の清流と足摺岬

 

                写真撮影はすべて2016/12/29

               柏島ではマグロ・タイなどの養殖がさかん

  昨夜は「ホテルベルリーフ大月」で、「ああ年の暮れに、四国の果ての温泉に入っているなあ」と妙に感慨深かったです。ここはリーズナブルで、お料理もグッドでした。

 

  ホテルから柏島はすぐです。本島と柏島を結ぶトンネルを抜けると急に風が強くなりました。気温がそれほど低くなくても強風だと島って寒いのですね。湾内ではいけすが広がり、マグロ・タイなどの養殖がおこなわれています。

 

  鳥たちが一斉に飛び立ち始めたので、「ええっ、なに?なに?」と見ていると、年配の女性が近寄ってきました。船で餌を撒いているそうで、「私もあの仕事をしていた。簡単そうに見えるけど、とてもしんどいよ」と話しました。

 

  たしかによく見ると白い船を取り囲むように鳥たちが羽ばたいています。きっとこの美しい海で育った魚たちはおいしくて、いずれブランドになるかもしれませんね。ダイビングやシュノーケリングは島の反対側なのでしょうが、車が通れる道はなさそうで、風も強くて寒いので今回は行くのをあきらめましたぁ。

                           

  さてさて「四万十川といえば?」と聞くと「たしか日本一の清流でしょう?」と答える人は多いはず。おそらくあいよっこもそう言います。ところがWikiの「国土交通省:全国一級河川の水質現況」(いわゆる「清流ランキング」)ではな~んと122位!(平成21年度)、だから水質が特に良いわけではないのです。

 

  お隣の「仁淀ブルー」で有名な仁淀川のランキングのほうがかなり上位なのですね。ま、ランキングといってもなにをどう調べるのか、にもよるし、年々違ってきますから・・・。

 

  この四万十川の清流イメージは、昭和58年にNHK「NHK特集」で「日本最後の清流」と紹介したことによるといわれます。かなり昔なのに映像メディアの影響って強いのですね~。

 

  ですが単に水質だけでなく、四万十川の素晴らしいのは、ダムが少ないことによる豊かな生態系、沈下橋などの生活文化がしっかり残る景観など、やはり日本を代表する魅力的河川であるのは間違いありません。

          *** 明日に続く ***

      トンネルを抜けると美しい景観が広がっている

      白い船がえさを撒くと鳥の群れが・・・

     「稲荷神社のアコウ」

     江戸時代・承応元年(1652?)に八丈島から4本移植したという。

     強風のために育ちが悪く横に伸びているが巨樹として残っている 

     樹齢300年?

      赤い色がちょっと異国風な稲荷神社

      

          「島はいつも風が強いよ~」と働き者の女性

       

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