第 4164回の 「ソーラー道路」でこれは面白そうと取り上げた開発がまだ続いていたようです。こうした開発は、いつの間にか消滅してい ることが多いようなので、こうして 地道に続けられているのを見ると、嬉しくなりますね。まだまだ、実用化には遠そうな気もしますが、頑張って実用化まで 持って行ってもらいたいものです。
greenz.jp グリーンズより Today - 2014.05.23
ソー ラーパネル&LED付 きの発光する道路が誕生!インフラで使われる電気の自給自足を目指す「ソーラーロードウェイ」プロジェクト
みなさんも普段よく使う道路。よくよく見てみると、夜間の照明や事故などの 情報を伝える電光案内板など、多くの電気を使った仕組みに支えられています。ひとつひとつの電力消費量はわずかで も、道路網すべてを賄うためには、莫大なエネルギーが必要です。
ならば道路そのものを発電所に変して、必要な電力を自給できないか?以前も 自動車の振動で発電する道路を記事にしましたが、今回は太陽光で自給自足を目指す「the Solar Roadways project(ソーラーロードウェイ・ プロジェクト)」をご紹介します。
アイデアはシンプルで、アスファルトで舗装する代わりに、ソーラーパネルが 組み込まれたモジュールを敷き詰めるというもの。基本となる六角形のモジュールには、ソーラーパネルとLED電 球、融雪用の発熱体が組み込まれています。
昼の間に蓄えた電力を活用して、夜にはLED電 球で路面標示を。また寒冷地では発熱体で雪を融かし、道路の凍結を防ぎます。ソーラーパネルによる発電量はわずかで すが、LED電球と発熱体に必要なエネルギーを自給する には十分のようです。
Solar Roadways Indiegogo Video
モジュールの上には、自動車の滑り止めと保護強化のため、表面がでこぼこ加 工されたガラス板を設置。これは実験によって、アスファルトの路面と同程度のブレーキ制動が期待できるそうです。 ソーラーパネルの寿命は20年以上で、もし故障が発生しても、問題のある モジュールだけを交換すればよいということで、維持コストを抑えることも期待されています。
もちろん都市部の道路では下水道などさまざまな要素があるので、すべての道 を置き換えることは難しいかもしれませんが、例えば夜のレジャー施設の駐車場でキャラクターを投影する、といったア イデアが実現できるとワクワクしてきますね。
インフラ整備のために1億円のク ラウドファンディング中
この画期的な道路を発明したのは、Scott BrusawとJulie Brusawさ んの二人。2006年に最初のアイデアを発表してからさまざ まな課題を解決し、いよいよ実用の段階に入ろうとしています。寒冷なアイダホ州北部での実証実験では、路面を雪と氷 で閉ざされることなく、冬を越すことに成功しました。
彼らの究極の目標は、全米を結ぶ高速道路網にソーラーパネルを敷き詰めるこ と。将来的には、ソーラー発電する道路のどこからでも、電気自動車の充電ができるようになるかもしれません。
このようなインフラ整備プロジェクトには莫大な資金がかかるため、彼らはク ラウドファンディングサイトの「indie gogo」で、なんと100万 ドル(約1億円)の資金調達を目指しています。…以下略
たった一億円というのが何とも怪しげですが、家族的な規模の開発のようです から取りあえずその程度の資金があればいいのでしょうか。それでも、コスト面さえ克服できれば実現も不可能ではない のじゃないでしょうか。
まずは、小さく成功させて、世界的な注目を集めれば、資金の調達も可能になるでしょうし、それから規模を大きく するということなのでしょうか。
上手く行って、世界中の道路でこれが可能になれば、発電量もバカにならないでしょうし、それなりに面白い利用方 法も出てきそうな気がします。今のところは、どうも注目度が小さそうなので心配ですが、何とか、頑張ってものにして もらいたいものです。