第 5326回の「ソーラー・インパルス2」などで何度も取り上げてきましたソーラーインパルスの面白い記事が ありました。
第 2768回の「太陽電池飛行機」で初めてこのプロジェクトを知った時には、飛行機より飛行船の方が余程実現 性があるだろうにと考えたものでしたが、私が考えるようなものはやはり既に考えられているようです。
Solarshipより
Palenqueros: 果てしない荒野へ12290;全翼機と飛行船の混血航空機ソーラーシップ
これは良いですね。飛行船と言えばツエッペリンのような形ばかりを考えていましたが、これなら太陽光も有効に利用で きそうだし、かなりの荷物も運べそうです。
とは言いながら、飛行機はもう世界一周が目の前のようです。実用にはまだまだでしょうが、開発者の興味深い考えがあ りました。一見無駄のようですが、ずっと先を見据えているようです。
WIRED.jpよ り 2014.6.8 SUN
冒 険家ベルトラン・ピカール、太陽光だけで世界1周 飛行を目指す男
もうしばらくすると、1人のスイ スの精神科医が、太陽電池パネルを積んだ「Solar Impulse-2」 とともに地球1周飛行へと旅立つだろう。クリーンエネルギーが 可能な選択であることを証明するためだ。…中略
クリーン技術の「証明」
「人類は物理的に地球を征服しました。そして地球の至るところを探険しました。い ま新しいフロンティアが何かというと、それは『地球を救うこと』です。そして、人生の価値を勝ち取ることです」。ピ カールは、スイスのパイェルヌで行った「Solar Impulse-2」 の発表で、伊版『WIRED』にこう語った。Solar Impulse-2は、2015年 に偉業に挑戦する飛行機だ。
「飛行機が石油を1滴も使わずに5つ の大陸を横断できるとわかれば、家でも自動車でも、あらゆるものをサステイナビリティ(持続可能性)の観点から見直 すことができます。クリーン技術の実現 性を証明できます。これは、古い習慣に挑戦することによって不可能なことを達成できるという、具体的な証拠なので す」…中略
「世界1周」が目的ではない
Solar Impulse-2は、太陽光エネル ギー駆動の飛行機による旅客輸送への第一歩となるだろうか? ピカールによる と、この目的に対しては、まだ時期尚早だ。まず、他のすべての交通手段が持続可能にならなければならないだろう。こ のフライトの目的は別にある。「よりた しかな信頼と、より多くのリソースと、『クリーン』な考え方をもって未来へ進んでいくという確信を、現実のものにで きると人々に示すことです」
そのプロセスは、遅い歩みかもしれない。今回のチャレンジの足となる太陽光エネル ギーの飛行機が高速で飛ぶわけではないのと同じだ。
「空を飛んだ最初の飛行機は、ライト兄弟のものでした。1人 乗りで、私たちの飛行機よりゆっくりでした。しかし、その後の飛行機産業の始まりとなりました。わたしたちは、再生 可能エネルギーによって、同じくらい革新的なことを行うことになるのです」
この中の「まず、他のすべての交通手段が持続可能にならなければならないだろ う。」で思い出しましたが、第 5383回の「線路内で太陽光発電」で取り上げた会社フルークのHPにあった興味深い言葉に通じる ものがあります。
鉄 道線路内ソーラー発電システム | 株式会社フルークより
…略
太陽光発電だけで電車が永久に走り続ける時代が来る。
線路内太陽光発電と蓄電池システムを組み合わせれば、近い将来は再生エネルギーだけで電車が永久に走り続ける時 代が来る。
線路内に設置した太陽光パネルで発電した電気を蓄電して電車を走らせる事が可能である。…以下略
どうです。良いでしょう。再生エネルギーだけで電車が永久に走り続ける時代が来れ ば、いよいよ空も夢ではなくなるかもしれません。
陸と空の二人の開発者が同じようにソーラーの未来に希望を持って開発されているのは嬉しいですね。