第 4315回の「日本メーカーの退潮」などで何度も書いてきましたが、菅・孫連合による産業用の固定価格買い 取り価格と年数が、業界が考えていたより大幅な単価と年数に決まり、メガソーラーが空前のブームとなりました。
確かに、一気に設置が増えたという良い面もありました。しかし、こんな出鱈目な設定は太陽光発電の健全な発展の邪魔 をして、太陽光産業事態を壊してしまうのじゃないかと心配していました。余りの好条件で一気に進出企業が出てきたので、 終焉も早そうです。
このところ、第 5383回の「線路内で太陽光発電」 や第 5387回の「畜 産型メガソーラー」 なんて話題が増えてきたので、いよいよ設置場所が無くなって きたのかなと思ってたら、やはり想像通りだったようです。
日経ビジネスオンラインよ り 2014年6月13日 (金)
静 かに終わる太陽電池バブル 幕を降ろしたメガソーラー投資 山根 小雪
この2年で2兆 円規模に拡大した太陽電池市場。「太陽電池バブル」とまで言われたブームは静かな終焉を迎える。メガソーラー投資は 打ち止め、“ブローカー案件”とも言われた未着工計画も一掃される。
「メガソーラー事業は打ち止め。再生可能エネルギー事業は続けるが、これからは風 力やバイオマス、地熱に切り替えていく」
大 林組でエネルギー事業を統括する蓮輪賢治常務はこう打ち明ける。大林組は、固定価格買い取り制度の初日 に当たる2012年7月1日 にメガソーラー(大規模太陽光発電所)を稼働させたほど、メガソーラー建設に入れ込んできた。
矢継ぎ早に建設計画を進め、既に全国23カ 所でメガソーラー設置を決定済み。続々と完成を迎えている。その大林組が早々とメガソーラーに見切りをつけたのだ。
大林組は全国でメガソーラー建設を進めてきた。写真は今年4月 に稼働した熊 本県の芦北太陽光発電所
理由は 事業性の低下にほかならない。固定価格買い取り制度が始まった2012年 度は、メガソーラーの電力は1キロワット時当たり42円 (税込)で買い取ってもらえた。それが2013年度は同36円 (税込)、そして2014年度は32円 (税別)にまで低下した。
加えて用地の問題もある。メガソーラーの建設ラッシュが進んだ結果、好条件の土地 が減った。メガソーラーと もなれば、広大な未利用地が必要だ。平地で造成が不要であればなお良い。電力会社の電力網(系統)へつなぎ込むため の接続費用は事業者負担のため、接続地 点までの距離は短い方が良い。
「現在の買い取り価格だと、土地を造成したらコストが合わなくなる。系統への接続 地点が遠い場合も合わない。そうなると、もうまとまった土地がない」と蓮輪常務は言う。
メガソーラーに見切りを付けた事業者は大林組だけではない。積極的にメガソーラー 投資を進めてきたソフトバンクグループやオリックスグループ、丸紅などの新電力も同様のスタンスだ。
「メガソーラーに投資しないとは言わないが、よっぽど良い案件が出てこない限りや らない。といっても、もう国内に大規模に太陽電池を敷設できる場所はないと思うが・・・」。ある新電力幹部はつぶや く。
それにしても、大林組がメガソーラーに力を入 れていたとは知りませんでした。なかなか抜け目のない会社のようですね。
こうなってくると、太陽光発電業界自体が消滅しなければ良いのだがと心配になりま す。それでなくても、売電事業とし て参入した、諸悪の根源でもあるソフトバンクなどは儲けが見込めますが、パネルメーカーや設置業者は過当競争でそれ 程の繁栄を謳歌していなと思われます。 それが、早くも終わったのでは、体力のあるところが残れるかどうかになりそうな気がします。
結局は、長く健全な成長をする前に太陽光発電自体が終わってしまったということにならなければ良いのですが。
まさか、これで日本の太陽光発電の発展が終わるとは思いたくないですね。