最近楽しみにしているのが何度か取り上げさせ て頂いた平井修一さんのブログです。同じ団塊の世代ですが、学生時代の左翼の学生運動から全くの逆の立ち位置になってい るだけに、その言葉には毎回共感させられます。
読書の量も凄いようで、何時も興味深い本を読んで、そこから素晴らしい情報を提供してくれるので何時も楽しませても らっています。
今回の話題も最近の中国の動きの裏側を石平さんが語っているのを探してきて来てくれています。その話にびっくりで す。
ガツンと一 発より 6/6
私 の「身辺雑記」(110)from「ガツンと一発」
…略
石平氏の論考「ベトナム衝突事件を仕掛けた中国の黒幕」(2014/5/19)がとても興味深い。(敬称略)
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権力闘争のために習近平の使用した手法がすなわち「腐敗撲滅運動」の推進である。石油利権という莫大な経済利権を手 に入れてうまい汁を吸っているのは他ならぬ江沢民派・石油閥の面々であるから、彼らを倒すのに「腐敗の摘発」ほど有 効な手段はない。
そのために、習近平は自分の盟友である王岐山という経済部門出身の幹部を畑違いの中央規律検査委員会のトップに据え て、「腐敗撲滅」という名の権力闘争を始めた。
こう見ていると、現在、江沢民派・石油閥は、習近平の叩き潰し作戦に対して必死の抵抗を試みている最中であることが よく分かるが、このようなタイミング で、中越間の衝突を起こした掘削の意味を考えてみると、一件無関係に見えるこの二つの動きの間に関連性があるのでは ないかと思いたくなるのである。
そう、問題の海域で掘削を断行したのはまさに石油閥傘下の中国海洋石油総公司であり、その総公司の上位機関である国 務院国有資産監督管理委員会の元主任は まさに石油閥主要幹部の蒋潔敏である。今はまさに、彼らが習近平の腐敗摘発によって追い込まれている立場であり、自 分たちの権益と命を守るために最後の戦 いを強いられている最中なのだ。
その際、習近平に対する最も有力な反撃の一つとして、外交トラブルをわざと引き起こすことも選択肢の一つとして考え られる。何らかの外交的危機が発生した 場合、中央国家安全委員会主席の習は責任を持ってそれを処理しなければならない。外交上のトラブルはすなわち習自身 のトラブルなのである。
そうすると、浮上してくる可能性の一つは、石油閥の面々がASEAN首脳会議の直前というタイミングをわざと選ん で、しかもベトナム側の猛反発を見込んだ上で係争の海域での掘削を断行した、ということである。
そうすることによって習近平を外交的窮地に追い込んでその政治的権威を傷つけることができるだけでなく、いわば対外 的危機を作り出すことによって「国内の一致団結」という大義名分において「腐敗摘発」の動きを食い止めることもでき るからである。
窮地に立たされた習近平が立ち往生している最中、得意満面で公の場に姿を現したのは、石油閥の陰のボスの曽慶紅であ る。中国の一部メデイアが写真付きで報 じたところによると、公職から引退して以来いっさい姿を現したことのない曽慶紅は5月14日に突如、江沢民派の古巣 の上海に現れた。
とっくに引退してめったに姿を現すことのない曽慶紅が一体どうして、このようなタイミングで突如姿を現したのか、と いうことになると、本稿が今まで記述し てきたこの経緯からすれば、彼の意図するところは明らかであろう。決戦に臨む江沢民派・石油閥に対する激励であると 同時に、相手の習近平に対する容赦のな い警告でもあろう。
そして14日の曽慶紅の登場はまた、10日ほど前から始まった件の「掘削断行」の黒幕はまさに自分たち石油閥である と自供したようなものである。この堂々 ぶりは、曽がすでに習近平に対する抗戦を覚悟していることが分かる。今後、江沢民派・石油閥と習近平との権力闘争は ますます激しさを増していくことは予想 できるであろう。(以上)
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5月20日に江沢民が突如プーチンと会談したのも習一派に対して健在を誇示したものだ。東を向いて吠えながら、実は 西を攻める、といった権謀術策のすさまじさは、なるほど治乱興亡3000年の支那ならではだ。
こんな国と戦争はしたくないもので、内ゲバを煽って共倒れにさせ、中共を解体して、8つくらいの国に分裂させる硬軟 両面の工作を安倍首相は始めるべきだ。
…以下略
あの中国のとんでもない行動の裏に両派のこんな戦いがあるとはちょっと想像もつきませんでした。それにして も、中国の為政者の余りに酷いモラル には驚かされます。トップに立つものが自分の利益しか考えていないのに恐れ入ります。日本の欲にまみれた政治家でも ここまで酷いのはいないのじゃないで しょうか。
これぞ民度の差でしょうか。つくづく日本の天 皇と公民の有難さを思わざるを得ません。権威と権力の分離を世界に先駆け確立し、今まで続けてきた凄さ に驚きます。その全く反対が中国でしょうか。
この石平さんが第392回の 「中国を付 けあがらせた日本の罪」で取り上げた6月4日の集会で感動的な演説を されたそうです。天安門事件で中国を見離し日本になられたんですね。その悲しさがあふれています。
東アジア黙示録より 2014/06/06
公の場で語ることはない…そう記していた石平さんが六四天安門への思いを吐露した。新たな伝説となる渾身の市ヶ谷演説。虐殺非難をかわす為の反日宣伝 が25年後の危機を呼び寄せた。
会場は、その瞬間、しんとした。天安門大虐殺から25年 を迎えた6月4日、 都内・市ヶ谷催された大規模集会。基調演説に臨んだ石平さんは、壇上で嗚咽した。
「今から25年前のこの日、中国の 北京で、中国という国が良くなる為に、人民の自由を求める為に、人間としての当然の権利を得る為に、純粋な若者たち が立ち上がりました」
万感の思いを込めて、語り始めた。北京大学哲学部を卒業した石平さんは、1988年 に来日し、神戸大の大学院で学んでいた。天安門広場には、学生時代の同志の姿もあったのだ。…以下略
石 平氏基調講演『私は天安門事件で中国をすてた』2014.6.6天安門事件二十五周年 東京集会
どう考えてもあんな国とは国交断絶しかないでしょう。何と言っても民度の差が大きすぎます。石平さんが最後に 言われているように、中国を変える のは日本の責任です。それだけ強くならなければならないのです。尤も、戦後日本は教育によってそんな気概が全くなく なってしまっているのが今の日本でしょ う。
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