団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

★親方星条旗=ボーイング社、倒産の危機に直面

2020年04月10日 | アメリカ

 

やはりボーイングは倒産を免れないようです。何と、どうやら放漫経営まであるようです。
  単に運が悪かっただけじゃなくあの株の自社買いまであったようです。

  宮崎さんが詳しく書いてくれています。いよいよグローバリズムの終わりが来たということでしょうか。やはり、株主重視の経営は単なるマネーゲームでしかないことが明るみに出てきだしたようです。

  「宮崎正弘の国際情勢解題」より   令和二年(2020)4月7日(火曜日) 通巻6436号  <前日発行>

 親方星条旗=ボーイング社、倒産の危機に直面 
  政府へ600億ドルの救援を要請、主力工場は操業停止を延長

 ボーイングは西海岸ワシントン州の主力工場を3月24日から操業停止してきたが、4月6日、さらに延長を決め、希望退職者 を募るとした。倒産の危機が目の前に来たということだろう。

 もともと経営危機が強く囁かれた原因はふたつあり、第一は737MAXのインドネシアとエチオピアにおける連続事故。この 事故で評判はがた落ち、2月納入は17機、注文残は18機。
 第二は放漫経営なのか、CEOがよほどのアホか、2014年から2019年までに、自社株買いに406億ドル、株主還元に 193億ドルを費やした。このため純資産は4億ドルしかなくなった。

 もっともトランプ政権誕生前後からウォール街の主流の考えは自社株買いと株主還元が合い言葉、だからウォール街は空前の活 況、株高に沸いた。コロナ災禍直後から相場の乱高下が激しく、弱気相場に一転した。トランプ再選にはじめて黄信号が灯った。

 さてボーイングである。シアトル工場だけで従業員2万人、全世界に16万1000人、この雇用の維持はさぞかし難儀であろ う。またトランプ政権はボーイング救済に乗り出すだろうが、素直に600億ドルという天文学的金額の政府保障におうじるか、 どうか。

 対称的にエアバスは、フランスとスペイン工場の操業を再開した。エアバスは受注残が多い。ただし、現在全世界の国際線、国 内線は欠航がつづいており、世界の飛行場の駐機場には44%の航空機がパーキング状態となっている。
 全日空は当面の回転資金として3000億円を主力銀行に要請した。

 政府救済となるとクライスラーのアイアコッカのことを思い出す人が多いだろう。
神話となって名経営者とかの伝説が生まれ、アイアコッカ自伝は世界で700万部という超ベストセラーとなったが、虚像であ る。

 アイアコッカの実像はゴーンに似たところがある。なにしろ名前の通りのイタリア人気質。いかがわしいマフィアの友人とのコネ で出鱈目な出資、提携など企業の足を引っ張ったのだ。マフィア絡みの下請け、そして「売れない」新車の数々。
 フォードの社長をいきなり解雇されて、敵対するクライスラーの社長に迎えられたのだが、クライスラーの再建の道が開けたの は、まず時の政権の日本への強い圧力と輸出自主規制、ついで連邦政府の15億ドルの債務保証を得たからである。

 ボーイングは会社更生法を申請し、新会社として組織し直せば、従業員とは再契約になり、身軽となるが、信用度で、投資家か らはそっぽを向かれるだろう。
トランプはすでに「支援」を表明しており、政府の救済となると、新しい経営方針のもと、規模の縮小などの痛みを伴うだろう。 いずれにしてもモラルハザードと揶揄される。JAL救済のケースがモデルとなるか? 

 ちなみにトランプの個人専用機はボーイング社製である。大統領就任のおり、自分の専用機を大統領専用機にしようとしたが、 通信施設や警備の理由で、既存のエアフォースワンとなった。
 日本の政府専用機は二機ともボーイング777である。

  グローバリズム・マネーゲームの終わりは大歓迎です。いよいよナショナリズム・ローカリズムの時代が来るようです。
  マネーゲームが終わり、所得の格差が縮まり少しでもまともな社会になることを期待したいものです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿