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翼よ!あれが巴里の灯だ

2013年05月20日 19時20分11秒 | 洋画1951~1960年

 ◇翼よ!あれが巴里の灯だ(1957年 アメリカ 138分)

 原題 The Spirit of St. Louis

 staff 原作/チャールズ・リンドバーグ『翼よ!あれが巴里の灯だ』

     監督/ビリー・ワイルダー

     脚本/ビリー・ワイルダー ウェンデル・メイズ 脚色/チャールズ・レデラー

     撮影/ロバート・バークス ペヴァレル・マーレイ 空中撮影/トーマス・タットワイラー

     音楽/フランツ・ワックスマン 編曲/レオニード・ラーブ

 cast ジェームズ・スチュアート マーレイ・ハミルトン パトリシア・スミス マーク・コネリー

 

 ◇1927年5月20日5時52分、離陸

 そして、33時間と29分30秒後、

 リンドバーグを乗せたThe Spirit of St. Louis号は、

 5,810kmを飛行して、ニューヨークからパリへの飛行を終えた。

 人類初の単独無着陸飛行の成功だったけど、

 どうやら「翼よ!~」の台詞はいってなかったらしい。

 ま、そんなことはどうでもよく、

 当時のニュース画像が挟み込まれてるような気がするけど、

 なんともリアルに、ビリー・ワイルダーはこの映画を仕上げてる。

 よくいわれるのは、

 飛行当時27歳だったリンドバーグを、

 撮影当時48歳だったジェームズ・スチュアートが演じたことだ。

 でも、そんなことはよくあることで、

 映画を観るかぎり、実際の年齢なんてまるで気にならない。

 びっくりしたのは、この飛行機、前方の視界がまるでないことだ。

 ぼくはほんとに無知なものだから、

 この映画を観るまで、まるで知らなかった。

 前方の視界をさえぎったのは、

 燃料タンクを大きくして、少しでも遠くへ飛べるようにするためで、

 そのため、潜望鏡のようなものを装着して飛行したんだけど、

「そんなこと、ほんとにできるの?」

 という疑問は当然、わく。

 だけど、現実に、

 このライアンNYP単葉機The Spirit of St. Louis号は、

 スミソニアン航空宇宙博物館に展示されてるらしいから、

 そこまで行けば、奇妙な形をした単座の飛行機に出会えるんだろう。

 まあ、それはさておき、

 ジェームズ・スチュアートのことだ。

 彼はもともと飛行機乗りだったようで、爆撃機の操縦士だったらしい。

 第二次世界大戦の頃は陸軍の大佐だったというから筋金入りだ。

 そんな経歴はともかく、

 飛行機乗りに憧れる青年にとって、リンドバーグは英雄以外の何物でもなく、

 その役を必死になって獲得しようとしたのは、よくうなずける。

 そういうことからいえば、この映画は、

 アメリカの良心といわれたジェームズ・スチュアートの

 渾身の大作だったってことになるんだろね。

 リンドバーグにしても、

 スチュアートにしても、

 たいした人間だな~と、心から想います。

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