☆ピクニックatハンギングロック(1975年 オーストラリア 116分)
原題 Picnic at Hanging Rock
staff 原作/ジョーン・リンジー『Picnic at Hanging Rock』
監督/ピーター・ウェアー 脚本/クリフ・グリーン
撮影/ラッセル・ボイド 美術/デヴィッド・コッピング 音楽/ブルース・スミートン
cast アン・ランバート カレン・ロブソン ジェーン・ヴァリス マーガレット・ネルソン
☆1900年2月24日、ハンギング・ロック
この神秘的な岩山があるのは、
オーストラリアのヴィクトリア州 マドセン山近くらしい。
メルボルンから車で1時間半くらいだというから、
旅行に行ったついで上ってみることくらいできるだろう。
ワイナリーもあるみたいだし、のんびりした休日を過ごせるだろう。
ハンギング・ロックの木陰でまどろんでいれば、
もしかしたらなにかの息吹が聞こえ出し、
なにかに誘われるままに岩の割れ目へ向かい、
やがて忽然と消え失せ、
映画の舞台で神隠しってな報道がなされるかもしれない。
でも、このいかにも実話めいた括られ方をしている作品は、
とうに、すべて、作者の想像の産物であることは明かされている。
だから、映画化された際の原作者や監督の取材が、
なんともいえない曖昧さに包まれていたのは無理もない。
けどまあ、事実だったかどうかなんてことは、どうでもいい。
アン・ランバートの神がかったような美しさと、
神秘的な少女たちの雰囲気と音楽、そして絵画のような映像に息を呑み、
あれだけ美しかったから神さんも隠してしまいたくなるよな~とおもえばいいのだ。
まったくそれだけの映画なんだけど、
日本だったら、どのあたりなんだろう?
明治33年あたりだとおもうんだけど、やっぱり、吉野山あたりかな~。
全寮制の華族の女学校に通っている女学生たちが、
洋装に身を包んで郊外の山へお花見か紅葉狩りにでも出かけるんだろうか。
そこで、何者かに誘われ、ひとりの美しい女教師と共に消えていくんだ。
糸のように細い黒髪で、透き通るような雪白の肌の女学生を集められるなら、
可能なんだろか?
この映画では、彼女たちを連れ去ったものの正体はいっさい明かされないけど、
得体の知れない、擬人化された自然そのものが連れ去ったのかもって感じはある。
原作の、しばらく発表されなかった第18章ではモノリスが登場するみたいだけど、
そういう具体的なイメージは、作品を台無しにしてしまう。
やはり、
彼女らは風にさらわれたのだ。