Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング429. 小説:小樽の翆358. 産婦人科の狸爺

2021年04月28日 | Sensual novel

 

 狸爺が、オハヨウとやってきた。いつものようにポケットにアダルト雑誌をねじ込んでいる。

読み終わると泌尿器科の採精室へ投げ込んでゆく。

狸爺「この病院で生まれた君の息子は元気してるー?、私が取り上げたもんねえー」

そういって晃子さんの尻をなでながら・・・

狸爺「また取り上げてあげるよ、つくらんのかねぇー・・・」

晃子「もうバッチリみられているから、いうことないよなぁー。人工授精って法律の縛りがあるの?」

狸爺「法律の縛りはないけど、非配偶者間人工授精に関する見解は学会にあるよ」

晃子「旦那が無精子症で他人の精子を使うじゃない、そんとき精子提供者ってわかるの?」

「精子提供者は匿名で明かすことはできないが、医師は記録を控えることにしている。なに人工授精したいの?」

晃子「ちゃうちゃう、誰の精子を使うかってどうやって決めるの?」

狸爺「あらかじめAIDSなどの感染症がなく、血液と精液の検査をして異常がない事が確認された精子だけを冷凍保存しているけど」

晃子「その精子って、頭いいの?」

狸爺「もちろん学業優秀系とか、体育系とかあるよ」

晃子「そんなのどうやって選ぶのよ」

狸爺「遺伝子をにらんで決めるかなぁー、大体は種の品質がいいので、どれでも一緒かなぁー。だから乱数表で決めたりするよ」

晃子「セックスに強い遺伝子の種はないの?」

狸爺「数少はないけどあるよ。つかってみる??」

晃子「それってさぁー、もしかして先生の種じゃない?」

狸爺「あたり!、私の若い頃の種を保存してある」

晃子「そんな古い精子やだぁー、先生って、やっぱスケベねぇー(笑)。」

・・・

晃子「今朝出勤するときに狸爺とそんな話をしていたの」

翆「ハッハッハッ、相変わらず狸爺も元気だねい」

晃子「若い未婚の患者がやってきて、原因不明で体調が悪いってのが来る時があるんだって。でっ、検査しても妊娠でないし癌でもなく何処も悪いところはないわけ。そしたら若いし全部検査しておこうというので、膣内を内視鏡でのぞいたり、指をつっこんで膣壁の触診(そんなのあったかなぁー?)とか。肛門の触診をしたりするんだって。だから食事を抜いてこないから浣腸して便を全部出すんだって。それから指を肛門に入れてグリグリと・・・、だって。若い女の子だから、アウッとあえいだりするわけ。その時は神に感謝だってさ!」

翆「まあ何処も悪くなきゃ、いいじゃん。てもその触診って内科じゃないのかなぁー」

晃子「やっちまうわけよね、産科の狸爺は(笑)」

翆「そりゃ、昔から女好きの先生だもん」

晃子「今度、狸爺のところに配属希望をだすかなぁー、うちは経産婦だしさ・・・」

・・・

小樽は桜が満開といってよいだろう。

コメント (2)
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