Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

番外編537. どうして日本は、WEBサイトのデザインが下手くそなのだろう!

2022年03月10日 | field work

 

 このブログの新型コロナ情報も各国のWEBサイトから、情報を得ている。トップに米国スタンフォード大学、次いで英国オックスフォード大学、最後は日本の厚生労働省のWEBサイトトップ画面である。

 トップ画面で全体状況がわかるのが米国。情報伝達が素早い。英国は必要な情報を次画面でグラフを多用し一気に並んでいる。そして折れ線グラフの任意のポイントをクリックすると数値情報が出るなど必要情報があり解読が容易だ。

 そしてトップ画面や次画面に図が存在せずテキストデータだけなのが日本だ。しかもテキスト量が大変多い。従って私は読まないというのが何時もの方針だ。因みにNHKWEBサイトに図解情報がアップされているが、デザインが悪く、必要な数値データがとれない。こんなのに受信料を払っているのかと思うと腹立たしい限りだ。

 相手に情報を伝えるインターフェースが必要だ。インターフェースは伝達情報のコンピュータ的論理と相手に理解してもらうためのWEBデザインの事である。

  私が見る限り日本の多くのWEBサイトは、カテゴリー病にとりつかれている。カテゴリー病とは、情報を階層的にまとめWEBサイトでヒエラルキーな構造にしてゆくWEBサイトの事である。つまり「次へ」をクリックして次画面に進み・・・、といった具合に繰り返しながら情報の深層へ到達しようとする。

おおくのWEBソフトがそうした使い勝手を反映させている。私は、これは間違っていると言っておきたい。というのもこうしたヒエラルキーの設定は紙媒体上の論理であって、WEBで使用すると大変使いにくい。WEBの原則はスクロール。そしてトップ画面で全部の情報が得られること。それが大原則。

 さらにテキスト情報の文字数が多すぎる。数行にわたって解説する必要があるならば、図にすれば簡単だ。日本人の図を描こうとする能力が欠落。そして注書きにすればよい情報を、1つのテキストに組み込もうとする冗長な書き方を見ていると、君たちは学校を出ているの!?、とさえ思う。

WEB画面はパターン認識だ。30年近いコンピュータの使い手としては、テキストもパターンとして読んでいるのであって本の読み方とは違うのだ、ということを覚えておいて欲しい。

そしてデザイン力の欠如。自治体のWEBサイトに漫画風の退屈なイラストが多数登場するが、そんなもので市民に親しまれたいと思ったら自治体の勘違い。それより数行も続く文章を1行以内にして、適切なデザインと合わせて表示すべきだ。自治体のどんな情報でも要約すれば1行以内ですむ。ならば最初から1行でよいではないか。

要は相手に伝えたい情報を簡潔に、そして一般化できる概念が必要である。

パソコンは、そうして進化してきた。だからappleのWEBサイトをみれば、画像とわかりやすい図と簡潔な文章しかない。それでいて必要なことは全て伝わる。

書面で書いたものを、そのままデジタル化するという役所的珍奇なWEBサイトは、もうやめて欲しいな。それでいて政府はデジタル庁を設置する。どうせ複雑になるだけでしょう。そんな情報音痴なデジタル化社会は御免被りたい。

もう一つ追加しておこう。パンデミックが開始されて依頼メディアに登場する専門家の肩書きに特任教授とつくことが多い。特任とは特定のプロジェクトについて呼び集められた非常勤講師である。それだけ感染症が、これまでの分野で重要視されてこなかった理由だろう。そうであれば、当然ワクチン開発も進まない。

パンデミックが始まり、これまで政府は多額の補助金を企業や商業者に支出してきた。だが、大学の感染症研究やワクチン開発に多額の資金を注いで感染症やワクチン開発などに知の集約を図ろうとする話は聞かない。そればかりか大学を閉じてしまうというとんでもないことを政府は、やらかした。人類が生存できる方法を探る唯一の科学の拠点だったのにである。むしろ大学を助長し、ワクチン開発を超加速させた方が小さな支出と小さな被害で済んだと思われる。

コメント (2)
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