Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

フィールドワーク594. 美国小泊

2022年04月15日 | field work

 

 シンシンと降り続く雪で遠景は見えない。美国小泊に来ても宝島の姿が見えないほどだ。だから定番の撮影ポイントへゆくのはやめた。カモメのうるさい鳴き声を聞きながら、海岸沿いを抜けて茶津トンネルの先にゆこう。そう考えられるほど、美国の集落は小さい。

 さらにいえば小樽の街にこだわり続けるのも、歩いて回るのに街の大きさがほどよい事があげられる。そもそも主なところは歩いて回れる。しばらくバスに乗ろうものなら郊外へ出てしまうほどの規模だ。そんな小さな街の中に明治以来、道内屈指の街として隆盛を極め、石炭流通の港、そして鰊漁で財をなし・・・、といった具合に往事の盛んだった痕跡を今に留めている。現在小樽市指定歴史建造物は85件あり、今なお明治大正の頃の片鱗を十分に残している。

 北海道は広い。そんな中にあって小さな空間に箱庭のように詰め込まれた世界が、小樽・積丹だろう。私が足繁く訪れるのも、そうした箱庭的魅力がこのエリアにはあるのだろう。確かに積丹半島美国まで小樽駅前から1時間半とはかからない。

 そんなことを体で感じていると、次第に研究論文のテーマを思いつく。そんなわけで図書館と博物館に足繁く通い、興味深い資料を発見したりできる。明治以来、発展してきた街だから、そうした蓄積が残っていても不思議ではない。

 

594 美国小泊  

 

トップ画像及び映像

α6600,E18-135mm/F3.5-5.6

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フィールドワーク593. 雪降り続く美国

2022年04月14日 | field work

 

  2月末の北海道は記録的な積雪だった。美国の集落は海沿いなので、猛吹雪だったか・・・。雪に埋没しかけている民家が、猛吹雪の名残なのだろうか。そんな時、この集落の人々はどんな暮らし方をしているのだろうか。

いゃぁー、普段通りですよ・・・

じっと家に籠もっていました・・・

そんな人々の心を類推しながら、バス停背後の細い踏み跡をたどりながら集落を徘徊していた。新雪だからパウダースノウだ。靴の感触が心地よい等と書いたら笑われそうだ。

どうせ霧がでているので小泊から宝島は見えなし、茶津の撮影が終わったら午後から仕事なので、1本速いバスで引き上げよう。そうなるといつもの定食屋にはゆけない。

 選択肢は小樽駅前三角市場り鈴波食堂でわがまま丼だ。わがまま丼は、3種類の食材を自分で選べる。蟹の季節はすぎようとしているが定番だから加えよう。今はホタテがシュンだ。それにとびっこを加えよう。ウニは6月以降の食材だから今日はパス。というわけで、私好みのわがまま丼ができた。この組み合わせは意外によさげだ。

 

593雪降り続く美国

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フィールドワーク592. 仕事で小樽へ

2022年04月13日 | field work

 

 関空から北海道へ向かう飛行機は、北アルプスの脇を北西から北東方向へすり抜け、そのまま日本海を北上し、下北半島をかすめ新千歳空港へ向かう。おや!、珍しい!!、槍ヶ岳がクッキリと見えるではないか。

 撮影機材は仕事の道具と一緒に預けたから、手元にはiPhon13proしかない。ポケットから取り出し指先でズームし、すかさず撮影する。おっ撮影の負荷がない。負荷というのは、カメラバックをあけてレンズを付け替えてといった撮影に至る負荷だ。そんなことをしていると槍ヶ岳は通り過ぎてしまう。こうなとる負荷の大きいデジタル一眼レフなんて不用だと思う時代になった。

 2月28日夜、小樽へやってきた。だがパンデミック下で店が閉まるのが早いから、小樽へ直行すると晩飯を食べそびれる。ならば新千歳空港のケヤキで味噌ラーメンを食べてゆこう。なんのことはない、いつもの工程通りになってしまった。

 小樽の街へくると、先週の豪雪の憂さ晴らしのように主要道路だけ綺麗に除雪されていた。仕事の合間に街を撮影しようとする立場としては、少し物足りない。だが翌日になると、夜半の雪で街はすっかり覆われていた。

 午前中を撮影に費やし、午後を仕事にあてよう。そして日が暮れたらフィルム機材で夜の街の散策。4日間の日程を決めてしまうとラクチンだ。だから翌日は、雪が降るなかを早朝のバスで積丹半島・美国へ向かった。先週の豪雪で雪が多い。そして今日も雪が降り続けている。

 さていつもの食材を調達して5日間のホテル暮らしだ。もちろんチェックイン後に即大浴場へかけつけた。

 

 

 

iPhon13pro

1)ISO50,71mm,露出補正0,f/1.5,1/4444

2)ISO160,26mm,露出補正0,f/1.5,1/52

映像

α6600,E18-135mm/F3.5-5.6

 

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フィールドワーク591. 旅支度 

2022年04月12日 | field work

 

 2月下旬、札幌市の豪雪時のニュースを見ていた。交通機関は路線バス以外は全て止まっている。調べると旭川空港がオープンしている。ゆけるのか・・、アカン。旭川から小樽へゆく交通機関がない。こちらは研究者なので、その程度の物見遊山ぐらいで出かける事はない。

 だが小樽市役所や図書館に研究資料があるとする連絡がきた。やにわに申請手続きをすると資料を探しに小樽へ行かざるを得ない。そして豪雪の小樽を撮影できる機会があるではないか。この冬二度目の小樽へ旅の機会ができた。

 そうなると旅支度だ。文献複写する場合は、使わなくてもニコンDfとマクロレンズが必要になり荷物が1kg増える。そこでSONYのマクロレンズを中古で調達した(仕事用は安く納めるプロ意識の欠如だが・・・)。するとSONYαを2台とニコンF3+MD4だけですむ。当然フィルムは先日調達したトライ-X400が10本はある。そして寒波も通り過ぎた翌週再び小樽へ出かけた

 次に映像用にSONY6600と6000だ。レンズは18-135mm/f3.5-5.6と10-18mm/f4.0の2本。これでデジタルズームを使えば300mmの画角も撮れるし、歩きながらの超広角撮影もできる。

 そして仕事用マクロレンズ30mm/f3.5は重さ138gと破格に軽い。これでニコンDfとマイクロニッコールを省けることができ1kgは軽くなる。もちろんαのマクロレンズは、最大撮影倍率が等倍。文献複写の必要があるときに備える。地図のような大きな文献なら、ニコン用Distagon25mmをマウントを介して使う事ができる。

 これならフィルムと映像撮影の機材が揃った。外付けマイクを用意してなかったのは残念だがカメラの内蔵マイクで代用。

 あとはカメラのバッテリー急速充電用CUBE2、PCやスマホ充電用に4ポート対応のCIO充電器、撮影画像のストック用にSanDiskの1TBのSSDがあればよい。それにジンバルCRANE M3とトラベル三脚VESTA TB204CBを加えよう。もちろんMacBookproは必須だ。映像撮影は、附属機材が増えるからニコンDfを外したのは正解だった。

 機材は万端、しかし撮影できなかったという場合だってある。例えば仕事が予想外に忙しく撮影どころではなかった、寒さで気力が萎えてホテルに閉じこもっていた、3度目のワクチン接種をしたにもかかわらず感染した・・・、といった具合に旅は、その先の事はわからない。

 だが天候が悪く飛行機が飛ばず帰れないときでも空港の床寝で夜をあかす愚策はやりたくない。そのときはホテルに戻り、映像編集の続きをしたり、近所の撮影をしたりといった具合にポジティブな時間ですごしたい。

 旅は、家へ帰るまで予想外の事が起きる。そして突然暇な時間が大量に発生することだってある。そんなときこれらの機材は、時間つぶしと心の慰めになるだろう。さて仕事の合間に撮影した映像を、明日からアップできればと思う。

iPhon13pro

ISO80,焦点距離69,露出補正0,f/1,5,1/120

ISO40,焦点距離44mm,露出補正0,f/1.5,1/120

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ドローイング593. 小説:小樽の翠・幕間 2次元の空間に3次元らしく・・・

2022年04月11日 | Sensual novel

 

 「小説:小樽の翠」は500回を越えた。

 パンデミック下にあって外出せず、自宅に籠もってクリエイションできるという意図で始めたし、感染予防の観点から外出をしなかったので世の中に多少の貢献はした。

 なにしろクロッキー教室で描いた裸婦デッサンを蓄積しているので、ならば官能小説で・・・と動機は単純だった。

 面白いけど難しいボディもある。それが十代のボディだ。小説の中では十代のクロッキーモデルを登場させているが、実際のクロッキー教室では、まずそんなモデルはいないし、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」があり、十代の裸婦は御法度。といってWEBサイトには、いくらでも画像があるが・・・。

 最初に筆が滑り思わず「中学生の美ホディの・・・」と文章を先に書いてしまうと、イラストを描かざるを得ない。

 はて十代の美ホディってどんなんだ?。WEBサイトを開けば幼児フェチがいるので、こちらは多少は体型を理解できるが、大人前の千差万別の発達段階のボディだから、骨格や量感のつかみどころがない。なかには十代で巨乳ですか・・・、なんてモノがあったりして頭は混乱してくる。

 そういうときに平均的なホディで客観的に示してくれているのがPoserのフィギャ・ソフト。ただし外国人のボディだけど。そんなわけで時折活用している。つまり3DCGの裸婦モデルというわけだ。

 もうひとある。私はデッサンする場合は、イーゼールに用紙を立てて描く習慣がついている。それを今回はすべてデスクの上で描いている。風景画はすべてSMサイズ(227mm×158mm0)の水彩紙に描くので、細かいところはこちらのほうがよいのだが、離れて見る機会が少ない。だから空間感があまりてでいなかったりするイラストも多い。最もそんなに大きなイラストは描かないし、ブログだから良しすするか・・・、という気分のほうが支配的だ。

 イラストを描くのも何かと面倒だが、それは毎日読み捨てられてゆく、いや見捨てられてゆく消耗品だろう。

 そして私のイラストへの関心は、3次元の空間を、2次元の世界へ3次元らしく描く。それがデッサンの基本だが表現技法がつきまとう。そんな技法は既に忘れているので、思い出しつつデッサン的関心だけで描いている。

 最近V-logを始めたら、gooの管理者からトップ画面に記事を載せてもよいですか?、というお誘いを受けた。こちらとしては3回も公序良俗違反でアップをカットさせられたから、特段gooの管理者につきあう理由はないので無視した。こちはかって勉強したデッサン技法を思いすためにクロッキーを勉強しイラストを描いているのであって、それ以外のことに興味はない。それよりは数少ない私へのフォロワーを大切にしよう。

 そんなわけで、好き勝手に裸婦デッサンを私なりにクリエイションできないというのも、随分不自由だ。もちろん表現方法はあるが、これは手間がかかり面倒だ。そこまで手間をかけるとアート作品に近づいて行くわけだから、消耗品のブログで作品発表会なんかしたくないですね。

 最近photoshopの画像処理ソフトを最新バージョンに更新したので、今ひとつ操作になれていない。直近の裸婦画像が暗いのも、そのためである。

 

iPhon13pro

ISO100,焦点距離28,露出補正0,f9/1.5,1/60

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番外編538. 新型コロナの感染状況について・3月

2022年04月10日 | analysis

 3月末時点でみると、日本とフィリピンとの傾向の違いが顕著だ。そこでデータでみてみよう。比較の対象としてフィリピンを選んだ理由は、島国であること、人口規模が同じ、による。

 

As of the end of March, the difference in trends between Japan and the Philippines is remarkable. So let's take a look at the data. The reason for choosing the Philippines for comparison is that it is an island country and the population size is the same.

 

1.感染状況とワクチン接種回数について

 図1は、1日の感染者数推移とワクチン接種回数の時系列推移を、日本とフィリピンでみた2軸グラフである。オレンジ色は1日の感染者数。青い色はワクチンの接種回数累積値を示す。

日本とフィリピンと少し傾向の違いがみられた。

日本は、1日の感染者数が月全体で見れば低減傾向であるが、2万人から14万人の範囲で増減し、振幅の幅も大きい。しかし全体傾向としては、最大値も最小値も一貫して減少傾向にある。

他方フィリピンは顕著な低減傾向が一貫して続いている。3月はじめの17,974人から直近では1,992人と大幅に低減している。

それにしても日本の火曜日から水曜日にかけて低い値が出現する傾向は、何に由来するのだろうか。レジャー頻度が低い、検査システム、データ収集法法など、いくつかの要因があるだろう。

尚Oxfordのデータは、フィリピンの折損値があるが、それでも全体の傾向を反映していると私は判断した。

1. About infection status and number of vaccinations

Figure 1 is a two-axis graph of the number of infected people per day and the number of vaccinations over time in Japan and the Philippines. Orange is the number of infected people per day. The blue color indicates the cumulative number of vaccinations.

There was a slight difference in trends between Japan and the Philippines.

In Japan, the number of infected people per day is on a downward trend in the whole month, but it increases and decreases in the range of 20,000 to 140,000, and the range of amplitude is wide. However, as an overall trend, both the maximum value and the minimum value are consistently decreasing.

On the other hand, in the Philippines, a remarkable downward trend has been consistently continuing. The number has dropped significantly from 17,974 at the beginning of March to 1,992 most recently.

But what is the origin of the tendency for low values ​​to appear from Tuesday to Wednesday in Japan? There may be several factors, such as infrequent leisure, inspection systems, and data collection methods.

図1. 1日単位の感染者数とワクチン接種回数の推移

Figure 1. Changes in the number of infected people and the number of vaccinations on a daily basis

出典:厚生労働省:新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00254.html

 Oxford Univ.Our World in Data、https://ourworldindata.org/covid-vaccinations

 

 図2は、この前述の2指標の関係性をみるために相関係数を算出したものである。

3月前半の値は日本が-0.29、後半は0.13となり、負の相関から正の相関に変化している。日本のワンチン接種は、フィリピンより速い速度で3回目のワクチン接種が進んできた。しかし感染者数値が大きく出現している。それだけで次のステージの兆候だと言い切れない。

他方でフィリピンの3月末の相関係数は-0.87と高い負の相関を示している。日本と大きく違うところである。フィリピンは2回接種であるにもかかわらず感染が終息に向かっている。

The values in the first half of March were -0.29 in Japan and 0.13 in the second half, changing from a negative correlation to a positive correlation. The third vaccination in Japan has progressed faster than in the Philippines. However, the number of infected people is increasing. That alone cannot be said to be a sign of the next stage.

On the other hand, the correlation coefficient at the end of March in the Philippines is -0.87, showing a high negative correlation. It's a big difference from Japan. In the Philippines, the infection is coming to an end despite being inoculated twice.

図2. 月単位の感染者数とワクチン接種回数累積値の相関係数(左:日本、右:フィリピン)Figure 2. Correlation coefficient between the number of infected people on a monthly basis and the cumulative number of vaccinations (left: Japan, right: Philippines)

 

2.社会的免疫の獲得時期について

 図3でみれば日本のワクチン接種3回目の完了(80%接種)時期が、2022年4月頃となり前回と同じである。

 フィリピンは2回接種完了が2022年6月となる。3回目接種は未定だが、現時点では3回接種必要性はないと判断できる。

 

2. When to acquire social immunity

Looking at Fig. 3, the time of completion (80% vaccination) of the third vaccination in Japan is around April 2022, which is the same as the previous time.

In the Philippines, the completion of the second vaccination will be June 2022. The third inoculation is undecided, but it can be judged that there is no need for the third inoculation at this time.

図3.現時点での感染収束時期の予測結果

Figure 3. Predicted results of infection convergence time at present

 

3.まとめ

 日本とフィリピンの違いが少しだけみられた。私は、そうした違いを論じても意味はないと考えている。

 日本の感染者数は、PCR検査の陽性者数を現している。しかし陽性者数は発症者数ではない。体内にオミクロン株が僅かでもあれば陽性反応になる。これは陽性であっても発症しなかった人間が多数存在している事からも理解できる。

発症するには大量のオミクロン株の体内集積が必要だ。従って感染者数は、現実には相当に低いといわざるを得ない。

さらに濃厚接触者とは、なんだ!。陽性者の周りにいただけで店を閉じたりする。その迷惑な政策に、科学的エビデンスがあるのだろうか。

実効再生産数が1.7程度であれば、オミクロン株はインフルエンザ以下ではないか。

科学知識に疎い文科系政治家と役人達のおかげで、日本は国際競争力を失い円安傾向が続き、経済は低迷し、社会全体に不機嫌な空気が漂っている。そうした社会的病理の方が感染症より被害が大きいと思われる。

 最後に、建築の設計をおこない、そしてダイビング経験をしてきた立場からまとめておく。

 建築の設計をしてきた人間は知っている。このウィルスが空調で囲われ室温が一定に保たれている環境で感染が広がりやすい事を。

 例えば2020年2月北海道の展示会場で行われたイベントで多くの感染者を発生させた。冬の北海道で空調設備をフル稼働させ、湿度が大変低く、密の空間である。そしてフレッシュエアが十分ではなかった。

 或いは集合住宅で子供が感染した。そこで部屋に閉じ込め隔離した。子供部屋の外側は共用廊下だ。だから近所に感染をひろげないため窓は密閉していた。その結果室内空気中にウィルスが大量増殖し家族全員が感染した。これはエアロゾル感染である。

 ウィルスの生存環境をしらべてみよう。下記の学術論文(注)によれば、新型コロナウィルスは相対湿度が高く(80%)、気温が高いほど不活される傾向を紹介している。つまり一般的なマンションなどの空調機は湿度50%で、室温一定に保たれてるように設計されているが、それはウィルス増殖環境と類似している。

 エアコンは室内の空気をかき回して室温を一定にする機能だけである。空気を循環させ熱交換器で廃熱吸熱をして空気を部屋に戻しているたけであってフレッシュエアを取り込める機能はつけられていない。

 従って室内のウィルスは、エアコンを循環して、また部屋に戻ってきます。

 もしフレッシュエアを取り込めば、電気代が高くなります。だから電気代がかかからないといって喜んでいられる状況ではないと私は思います。

 従って現在マンションのフレッシュエアは外壁に設けられた小さな通気口だけである。エコ発想で室温を低しておくと、ウィルスの生存期間が長くなる。他方で太陽光にされされると1時間でウィルス量が半減する。

 空調設計の環境とウィルスの増殖環境が一致していれば感染は拡大する。超高層ビル、学校、そしてマンション等の集合住宅・・・とこれに該当する建築は多い。

 ではどうするか?。湿度80%以上で室温を高くし、そして頻繁に窓をあけ室内の空気を入れ替え、常に室温を高くしてフレッシュエア状態にすることである。一番コストのかかる方法である。

 このブログのデータをみるとフィリピンの感染者数が低減している事がわかる。それは外気温の差だろう。中国武漢の寒冷地で発生してきたウィルスである。つまりコロナウィルスは、高温多湿が苦手だということになる。

 いつもフレッシュエアで室内を満たしておくこと。これはダイビングをしてきた経験からも理解できる。酸素濃度が高ければ、美味しい空気なのである。空気に敏感になることには意味がある。

(注)日本防疫防黴(ぼうえきぼうばい)学会誌。j.野田衛:2.新型コロナウィルス基礎知識、集団予防および生存性・不活化J.Antibact.Antifung.Agent Vol48.No9.pp459-466(32020)

3. Summary

There was a slight difference between Japan and the Philippines. I don't think it makes sense to discuss these differences.

The number of infected people in Japan shows the number of people who are positive in the PCR test. However, the number of positives is not the number of cases. Even a small amount of Omicron strain in the body gives a positive reaction. This can be understood from the fact that there are many humans who did not develop the disease even if they were positive.

It requires a large accumulation of Omicron strains in the body to develop. Therefore, it must be said that the number of infected people is actually quite low.

What is a close contact person?! I close the store just around the positive people. Is there scientific evidence for that annoying policy?

If the effective reproduction number is about 1.7, isn't the Omicron strain less than influenza?

Thanks to politicians and officials who are ignorant of scientific knowledge, Japan has lost its international competitiveness, the yen has continued to depreciate, the economy has been sluggish, and society as a whole has a moody atmosphere. Such social pathologies appear to be more damaging than infectious diseases.

Finally, I will summarize from the standpoint of designing architecture and having diving experience.

The person who designed the architecture knows. Infection is easy to spread in an environment where this virus is surrounded by air conditioning and the room temperature is kept constant.

For example, many infected people were generated at an event held at an exhibition hall in Hokkaido in February 2020. It is a dense space with very low humidity due to the full operation of air conditioning equipment in Hokkaido in winter. And the fresh air wasn't enough.

Or a child was infected in an apartment house. So I locked it in a room and isolated it. The outside of the children's room is a shared corridor. Therefore, the windows were sealed to prevent the spread of infection in the neighborhood. As a result, a large amount of virus spread in the indoor air and infected the whole family. This is an aerosol infection.

Let's examine the viable environment of the virus. According to the following academic paper (Note), the new coronavirus tends to be inactivated as the relative humidity is high (80%) and the temperature is high. In other words, air conditioners such as general condominiums are designed to keep the room temperature constant at a humidity of 50%, which is similar to a virus breeding environment.

The air conditioner only has the function of stirring the air in the room to keep the room temperature constant. It only circulates air and absorbs waste heat with a heat exchanger to return the air to the room, and it does not have a function to take in fresh air.

Therefore, the virus in the room circulates in the air conditioner and returns to the room again.

If you take in fresh air, the electricity bill will be higher. So I don't think it's a situation where you can be happy to say that you don't have to pay for electricity.

Therefore, at present, the fresh air in the condominium is only a small vent provided on the outer wall. Keeping the room temperature low with an eco-friendly idea will prolong the survival of the virus. On the other hand, when exposed to sunlight, the amount of virus is halved in one hour.

If the environment of the air conditioning design and the environment of virus propagation match, the infection will spread. There are many buildings that fall under this category, such as skyscrapers, schools, and apartment buildings such as condominiums.

 Then what should we do?. The room temperature should be raised at a humidity of 80% or higher, and the windows should be opened frequently to replace the air in the room, and the room temperature should always be raised to a fresh air state. This is the most costly method.

Looking at the data on this blog, we can see that the number of infected people in the Philippines is decreasing. That would be the difference in outside temperature. It is a virus that has occurred in the cold regions of Wuhan, China. n other words, coronavirus is not good at high temperature and humidity.

Always fill the room with fresh air. This can be understood from the experience of diving. If the oxygen concentration is high, the air is delicious. It makes sense to be sensitive to the air.

(Note) Journal of the Japanese Society for Epidemic Prevention and Mold Prevention. j. Mamoru Noda: 2. Basic knowledge of new coronavirus, mass prevention and survival / inactivation J.Antibact.Antifung.Agent Vol48.No9.pp459-466 (32020)

 

撮影データ

小樽市:iPhon13pro

Shooting data

City of OTARU:iPhon13pro

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ドローイング592. 小説:小樽の翆518. 大貧民から宝ジェンヌ

2022年04月09日 | Sensual novel

 

リュウ君とのお茶話は続いている。

「前にも尋ねたと思うけど、プロポーズをしたときってVIGIはどんな感じだったの?」

リュウ「うーーん、画像がどこかにあったな・・・」

そういってリュウ君はスマホの過去画像を探している。

リュウ「あった!、これだよ!!」

「うーーーん、化粧は皆無で痩せ衰えて髪は縮れまるで大貧民だよ!。こんな時にプロポーズしたの?」

リュウ「そうだよ。大貧民の時に!!、ちゅうかこれが処女だったときズラ」

「フィリピンじゃ化粧もしないでプロポーズするんだ。よく決断したね」

リュウ「僕も最初は、大貧民からプロポーズされるとはおもってなかったよ。でもこれじゃまぎれもなく薄汚れた大貧民だよね。あーーつ、僕の人生も終わりかって思った。画家のゴーギャンの嫁だって最初は、こんな感じだったズラ」

「うーーん」

リュウ「それが日本人憧れの処女だよ。日本人だったらいらんわ!、になるよ!!。それからだよね。ボロ屋からアパートに引っ越しをさせて、生活の支援をして、少しずつ整えて・・・、そして次第に綺麗になっていった。女って不思議な生き物だって感じたズラ」

「それがタカラジェンヌみたいな男装が似合いそうな麗人に変身するわけだ」

リュウ「そりゃ、僕もびっくりしたズラ。磨けば光る。そこが処女の不思議なところだねぇーーー」

「日本じゃ、大貧民では相手に失礼だから磨いてから差し出す。既に男の十人切り後に・・・・」

リュウ「そこが、感性や生活習慣の違いだろうね」

「それでタカラジェンヌに変身して子供を産んだ」

リュウ「だから子供は美人になるよ」

「変身の面白さだね。そこが人生の醍醐味かぁーー」

リュウ「そういうことズラ」

そんなたわいない話で日も暮れた。

リュウ君も夜のフェリーで青森へ戻っていった。

・・・

小樽も今年は冬が長かった。

まれにみる豪雪に見舞われた事もあった。

そんな冬がようやく通り過ぎた。

山々が淡い緑に色づき始めた。

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ドローイング591. 小説:小樽の翆517. バロバロG

2022年04月08日 | Sensual novel

 

 リュウ君とのお茶話の続き。

「どこで聞いたか忘れたんだけど、フィリピンの曲で、一度聞いたら耳から離れない曲があるんだよ。あれなんだったかなぁー」

リュウ「唄の好きな国民性だもん。一家に一台カラオケセットがあるよ。どんな曲?」

「パロ・バロ・Gという歌詞が聞こえたんだよ・・・」

リュウ「あっ!、それすぐわかる!!」

そういってリュウ君はスマホをつっきながら、これでしょうとTiktokの画像をみせてくれた。若い女の子が曲に合わせて踊っている。

リュウ「DJ SANDYのPARO- PARO G、英語ではBUTTERFLY 

「女の子の腰が柔らかく大きく前後にしなる振り方がすごいよなぁー」

リュウ「フィリピーナは、みんなこんな遊びをするよ」

「君の奥さんも?」

リュウ「・・・実は、VCIGIもやるんだ。それもあのときに・・・・」

「それで一緒に腰を動かすのかい?」

リュウ「ものすごい力で、動かしながらするわけさ。でッ僕の鈍い骨盤もきしみをたてて動かされてペニスを刺激するんだよ・・・・」

「すっごいーー、精子を全部吸い取るぞーーって感じのダンスだよ。アッ!、もしかしてそのパロパロダンスでインポになったん?」

リュウ「ううーん実は・・・・そうなんだ。柔らかくVIGIに腰を使われて、これでもかという位に精子を吐き出されて、それでもっと出ないかと腰を激しく動き出すんだよ・・・・。それでついに精嚢がダウンしたんだよ」

「英文だと蝶だよね。PARO-PAROはチョウチョかぁー」

リュウ「そう。蝶よりもっと激しく腰をふるんだ。VIGIもやったあと恥ずかしいっていって顔を隠しているもん」

「チョウチョのようにセックスする。南の島の空気だねぇー。それがフィリピーナのエクスタシーかぁー」

リュウ「多分・そ・う・だ・と・お・も・う・・・・・」

リュウ君のインポの原因がわかりかけてきた。

つまりパロパロGダンスにあわせたフィリピーナのエクスタシーだった。

リュウ君もパロパロGでインポになっちまったか・・・

リュウ君の話は続く・・・

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ドローイング590. 小説:小樽の翆516. リュウ君の堅実な話

2022年04月07日 | Sensual novel

 

 4月は、物事が新しく始まる機会が多い。そうはいっても、いつもと変わらない日々が続く退屈な時間だけど・・・。

午後青森のリュウ君からお茶のお誘いぐらいか。

インポ治療の帰りのリュウ君と午後のお茶。

「まめに通院するねぇー!」

リュウ「うん!、まあ上さんをガッカリさせたくないズラ。それに薬を処方してもらうと、あっちが調子いいんだよ」

「恋女房のフィリピーナだからなぁー、仲いいよね」

リュウ「まあ、上さんから惚れられているからね」

「フィリピーナは、ひたむきに愛するわけだ」

リュウ「それがあっちじゃ普通だよ。女も二十歳になると彼氏がいるのが当たり前だし、25歳までに結婚しないと変人扱い。そんな風潮ズラ」

「それで晩年まで一緒に暮らすわけだ」

リュウ「いつも連れ合いがいるというのが当たり前なんだ。だからみんな結婚するときは処女だよ。それで即子供をつくるからねぇー・・・」

「セックスは子供を作る手段。当たり前か・・・」

リュウ「そうだよ。快楽を楽しむというのとは少し違うかな」

「じゃあ、日本も結婚相手は処女がいい!」

リュウ「それいっちゃったら、日本人の女の子から狼煙があがっるズラ・・・」

「だ・よ・ね。散々遊んだあげくの結婚だから・・・・」

リュウ「散々遊ぶっていうのは、まあ彼氏が旨いことできなくてとか、何かの理由で結婚できなくてとか、それなりの理由があってお気の毒様なんだよ」

「日本は、お気の毒様の女ばかりかぁー」

リュウ「だって相手をとっかえひっかえなんて煩わしくないかなぁー。みんなあっちは一緒なのにさ」

「まあ、メディアの幻想に踊らされやすい女ばかりだからかなぁー!?」

リュウ「踊らされたって相手がいなきゃ、つまんないよ。そこだよね・・・」

そういってリュウ君の堅実な話がつつく。

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ドローイング589. 小説:小樽の翆515. 翠と熱く萌える

2022年04月06日 | Sensual novel

 

 翠が夜勤から帰ってきた。

翠「もう超疲れたぁー」

「朝飯、うーんスープにバインミーに珈琲がある。早くシャワーを浴びといで」

そあいって翠はシャワーを浴びてバスタオルをまとって出てきた。

「その湯上がりの姿がなんか色っぽいじゃん。バスタオルが乳首を浮かび上がらせている」

翠「そうお!?」

バスタオルの上から翠の乳首を撫でてみる・・・

ゴワゴワとした手触りに乳房の形を感じる。

一寸バスタオルをよけて乳首にキス・・・

翠「うふふ!、少し感じるよ!!」

バスタオルの上から翠の骨盤に手を回す。ブリッと飛び出したお尻が可愛い。

女ってどうしてこんなに骨盤がデカいのか・・・、赤ん坊が産道を通るために骨盤が大きい事は知っているが、この形態はセックスアピールとしかおもえない。

お尻の割れ目をなで下ろしてゆく。

翠「ふふふ!、やりたい??」

そういって翠の手が、アチキのジッパーを思いっきり下げてペニスを握っている。

指を回して亀頭を撫でていて。

そのままアチキを押し倒し、Tiktokダンスで腰を前後に動かしながら股間をこすりつけてくる。

翠「ペニスが邪魔、入れちゃおう」

そういって翠のなかに挿入し、なおも股間をこすりつけてくる。

「最近、Tiktokダンスにこっているねぇー」

翠「これって、気持ちいいもん・・・」

翠の骨盤がしなるように激しく動いてくる。

翠「ハァ、ハァ、ハァ・・・・・」

次第に2つの骨盤がピッタリ重なり合って上下にうごめいている。

翠「ハア、ハァ、ハァ・・・・・、アチキだしていいよ!」

少し緩い翠の膣が、柔らかく締め付けてくる。

ここが我慢時・・・、

翠「アアッ、くる!、くる!!!!????」

そういって翠の膣が収縮を始めた。

・・・・

そして一杯に締め付けてきたとき、翠のなかに精子を放った。

翠「ハア、ハア・・・・」

翠が肩で息をしている。

全部放つと、体全体から力と好奇心を失ったように、翠の体が覆い被さってきた。

翠の中にいれたまま、脱力感のなかで動けない。

翠「人間って、これだけが生きがいだねぇーー」

そういって、バスタオルをひっかけて眠り込んでしまった。

そうか、もう冬の寒さが遠ざかりつつあるんだ・・・・。

・・・・

郊外の山の雪も随分解けてきた頃だろう。

そんな事を考えている間に、そばに合った毛布を被って寝てしまった。

ストーブの火がまだ熱く萌えている。

・・・・

小樽も春が近い。

 

 

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ドローイング588. 小説:小樽の翆514. 花の十七歳

2022年04月05日 | Sensual novel

 

 翠も日勤だから朝から病院だ。

さて郊外へスケッチに行こう。

ひとしきり描いていると昼過ぎだ。

ふと、しまった!と思った。

スカーレットレッドの絵具が切れている。

つまり朱色なのだけど、丸いものに立体感を与えるから下地に使うので消耗が激しい。

しまった!、と思ったのは絵具が切れたことではなく、買いにゆかざるを得ない画材屋にある。

つまり画材屋にゆくと、つかモッチャン家の明菜姉ちゃんがお店でバイトをしている頃だ。まだ高校が始まっていないから花の十七歳は確実に店にいる。そしてゆけば、隣のコロンビア珈琲でフルーツパフェのおねだりだろう。それがアチキの昼飯かぁー。ちと甘い物のお昼は悲しいのだが・・・・。

・・・

明菜姉ちゃんはフルーツパフェに食らいついている。

アチキはハンバーグ定食だ。

明菜「お昼食べてなかったね」

「食べてなかったではなく、食べるところがなかった」

明菜「うん、それはわかる。慇懃な眼で私の裸体を鑑賞しながらハンバーグにくらいついているもん!」

😆

「トホホ!、そう露骨に言わなくても・・・、君の裸体はクロッキー教室で拝見したよ」

明菜「私の身体!、彼氏がいつもクロッキーしてくれるの!」

「彼氏は羨ましい、いつもその美ボディを!!

明菜「だってセックスする前にいつも私の裸婦を描くのよ!」

「それが男にとって最高の時間よ!。恋人の裸婦を描くのは、客観的に眺める瞬間と欲望の瞬間を行ききするところに愛情があるんだろう。世界の名画はそうやって生まれた。そうした極めつけはエドワルド・ムンク。彼の傑作『思春期』は恋人を描いたんだよ」

明菜「そういえば男と女が裸で抱き合っている『共鳴する叫び』なんて絶対モデルなんか描いていないよね。自分達の愛情表現だよ。だってデッサンが描写したのではなくつくっている感じだと思うんだ」

「でしょう・・・」

明菜「でね彼氏は、画家なんかやめてモデルになれっていうの。それも僕専属のモデルだって」

「それってプロポーズじゃないですか・・・」

明菜「そっかあ・・じゃ嫁にゆくかぁーー」

「いいなぁー、セックスの前に恋人の裸婦を描いて、客観的な頭と欲望の頭を行き来する感性が・・・。きっと画家の頭の中には、客観的に眺める行為と欲望の行為が連続していることの面白さがあるんだろう」

明菜「そっかぁー、彼氏は、そこに気がついたんだ」

「彼氏の、嫁ですね!!」

明菜「決まりですぅー!!」

これでつかモッチャン家の子供達はみんな婚約したんだ。一番小さい小春も含めて・・・・。

・・・

今年の小樽は、ことのほか雪と吹雪の大変多い冬だった。

それが終わったあとの安堵感が残る街である。

つかモッチャン家も、みんな片づいたというので安堵感だろう。

少し冷たい春の予感を感じながら家へむかった。

花の十七歳にあてられたから。夜は翠と激しく燃えよう。

・・・

春の生暖かい空気を感じさせてくれる小樽である。

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ドローイング587. 小説:小樽の翆513. フィリピンの家

2022年04月04日 | Sensual novel

 

 「榊原さんの最近の関心事はなんですか?」

榊原「よくぞ聞いてくれました。これですよ!」

そういってスマホの画像を見せてくれた。

ベーヤン「なにこれ、下が定食屋で上が住まい。建築家にしてはつまんないものに関心を持つよなぁー」

榊原「これ、私達のフィリピンの家なんですよ」

「えっ、自邸」

榊原「自邸なんてそんな格好が良いものではないですよ。ジーナが今度はレストランを始めたいというから、えっ、あの場所でと私は思ったけど、まさに定食屋ですよ」

「レストランも翻訳すれば定食屋でしょう」

榊原「うん、それでジーナは定食屋の女将さんですよ」

ジーナ「なんですか・・・、お・か・み・さ・ん?」

べーやん「レストランで一番偉い人という意味です」

ジーナ「Oo、shige!」

「またなんで、エアロビクスの先生が、定食屋なんですか?」

榊原「将来安定した職業が欲しいというので。定食屋だって安定するわじゃないけど、近所の人のたまり場にもなるでしょう、というわけです」

ベーヤン「それで設計しちゃったわけだ」

榊原「その前に土地を買わされました」

ベーヤン「土地はなんぼすんの?」

榊原「沿道沿いだと㎡単価が5,500pisoぐらい。それで100㎡だから55万piso、日本円で140万ぐらいかな。それに固定資産税、付加価値税、印紙税がついて結局643,000piso。日本円で150万ぐらいかな。マニラだったらもっと高いけど、ここは郊外の田舎だからこんなもんです」

「建築工事費は?」

榊原「そこはピンキリなのよ。100万ぐらいでできるという説もあるし、いや1,000万はかかるという説もあるから、私の監理次第ですね。500万ぐらいであがればいいかなと思っている」

ベーヤン「老後を考えたら必要なんだ」

榊原「😆、私は既に老後ですよ。ジーナは後に残されるから、まあ自活の道をつくっておかないとね」

ジーナ「ダーリン、早くお家ねぇー!」

榊原「わかった、わかった!」

そんなたわいない話をしていると、夜だ。山の雪原が周りの灯りで白く輝いている。

すでに街の中からは雪がほとんど消え去ったようだ。

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ドローイング586. 小説:小樽の翆512. ゴーギャン!

2022年04月03日 | Sensual novel

 

 オーセントホテルの最上階のラウンジで飲んでいたら、ほどなくダンディな榊原さんと奥さんのジーナがやってきた。

榊原さんが73歳で奥さんが25歳だ。すごい年齢差のカップルなんだけど、奥さんは念願の雪が見られて満足らしい。

榊原「いつも上さんがついてくるんですよ。家においておくと『寂しい、早く帰れ!!』とスマホに電話が来るんですよ」

ペーヤン「俺たちは、女は処女に限るって話で盛り上がっていた」

榊原「そんなのフィリピンでは当たり前。でも日本は全然違うけどね」

ジーナ「Ano!、ショジョ!?、オオッ!!、ゴガン!!!」

ベーヤン「ゴガン!?、護岸工事がどうしたんだい?」

榊原「😆😆😆」

「ゴガンって画家のゴーギャンの事じゃないの?」

榊原「当たり!?、上さんはゴーギャンの『純血の喪失』の絵が頭にあるんですよ。処女で嫁に来たというのが彼女の自慢なんですよ」

ベーヤン「ゴーギャンもタヒチで絵を描いて出世したからね。二十歳のフエの寝姿の裸婦に狐がまとわりつき、手には、赤い筋の入ったシクラメンを握っている絵だ」

榊原「上さんは、その絵が好きで、自分になぞらえているみたいなんです。でもゴーギャンはパリやタヒチなどで4人の女の人と結婚しているんですよ。そして離婚しなかった。それで4人の子供をもうけた。そして梅毒だった」

ジーナ「Syphilis!, Ay hindi!」

ベーヤン「梅毒でありながら処女食いですかぁー。スケール違うなぁー」

「まあ人生は、そんなにうまく行かなかったけどねぇー」

ベーヤン「いまじゃゴーキーヤンの『いつ結婚するの』という絵画が47億円で取引されたとWEBで書かれてあった

「きっと処女の娘達から、いつもそう言われていたのだろう。処女の娘達は結婚、日本の娘達はセックスで男の十人切りか!」

ベーヤン「今の日本の女達の実態だね」😆😆😆・・・

男同士だから、途方もないところへ話は転げ落ちてゆく。

・・・・

雪の天狗岳の後ろに夕焼けが広がっている。

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ドローイング585. 小説:小樽の翆511. ジョブスみたいに歩きながらの会話

2022年04月02日 | field work

 

 山を除けば街から雪が消えている。

札幌の歩く下半身のベーヤンが、アチキを築港のホテルで遅い昼飯に誘い出し天気も良いから歩こうというわけだ。

歩きながらの会話なんて、ベーヤンはスティーブジョブスの気分をまねたのだろう。

「ゆうべも彼女と情事かい😀」

ベーヤン「うん、和恵とね」

「ベーヤンにしては、長く続くじゃん」

ベーヤン「いろんな女を抱いて、個性の片鱗を感じつつサヨナラの生活はもういいさ!」

「和恵さんで満足しているんだ」

ベーヤン「なんか出会ったときからの気分が、全然他の女達とは違うんだよ」

「そんなのがあるのかなぁー」

ベーヤン「おおありさぁー」

「ほう・・」

ベーヤン「一丁前のことをいうから遊び人だろうと思って、つきあいはじめたわけ。そしたら、なにかと将来どうするのかとか、死ぬまで愛し続けられる自信があるのかとか、もう嫌われるほどうるさいわけ。それでわかった、死ぬまで愛し続けるからさ、しようよって迫ったわけ」

「それで・・」

ベーヤン「そしたら、『私は男の経験がありません。だからしつこく将来の約束をさせたんです。約束した以上は、私も貴方を死ぬまで愛し続けます』・・・、だって」

「なんか大げさな話じゃん」

ベーヤン「それでOKして処女突入だよ!。そんなわけで、この女が身の収めどころだと思った。だから遊び人はお終いだよ」

「ふぅーーん」

ベーヤン「いいよ!、処女の女って。なんつうか次第に私の軍門に従ってくるといったらよいかなぁー」

「えらく、古くさいじゃん」

ベーヤン「まあ処女が女になってくるプロセスが手に取るようにわかるんだよ。そんな経験したのは、初めてだったし俺最高だとおもった」

「ちゅうことは、今の奥さんは処女じゃなかったわけだ」

ベーヤン「そうだよ、既に何人も男と遊んで、まあ俺が一番金がありそうだから、これでいいやって感じで所帯をもった。最初から遊びすぎた女の空気たっぷりさ」

「まあ日本の女の子は、さっさと処女なんか捨てて、バッチリ女になってとっかえひっかえで男捜しをするからなぁー、それが今時普通だよ」

ベーヤン「和恵はそこが違うんだよ!。つまり男と女が出会って、処女が次第に女になってゆくプロセスというのは感動もんだよ。そんな感動のプロセスを好奇心だけでさっさと通過するというのは、ちともったいない

「翠がそれだよな。同時に子供もつくって一気に結論だもんな」

ベーヤン「処女が女になってゆくプロセスは、女が男を了解してゆくプロセスなんだよ。そうやって男とは何かを理解してゆくわけさ。そういうプロセスを経て成長というか形成されてきた時の女って最高だよ!。なんか俺の体中に和恵の意志が入り込んできているような感じかなぁー」

「大方は、そんなプロセスを省略しちゃうからね。というかしなで仮面夫婦なんだ・・・」

ベーヤン「だって和恵は、『奥さんとわかれちゃいな。会社なんか奥さんにあげて私が映像技師の仕事で幸せにしますから』だって。ああっ、それもありかと思った。だからさあ女って処女に限るよ!」

「それを言ったら日本の女は、みんな失格じゃん😆」

ベーヤン「そうだよ。女にとって男は一人で十分なんだよ。それを男の十人切りをして、処女から女になるプロセスで男の了解の仕方を学ぶ機会をパスしているんだから・・・。そうなったら後は仮面夫婦だろうなぁーー・・・」

もう入船通りの交差点まで歩いてきた。このまま商店街を抜けてゆこう。

ベーヤンの話と小春が言ってた事がオーバーラップしている。

男と女の出会いなんか一度で良いのだろう。

ベーヤン「Philippineの建築家の榊原が仕事で札幌に来ているから、あいつを呼び出してオーセントホテルで飲もうよ」

二人の足がホテルに向かっている。

アチキの手元には、今朝着彩した雪の草原のスケッチがあるんだ。なんで持っているかっていうと絵具が足りなかったので、スケッチに合わせて色を選びたかったわけだ。

この調子じゃ夜まで解放されないな。

まあ、飲むか・・・。

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ドローイング584. 小説:小樽の翆510. 年度初めはローストチキン

2022年04月01日 | Sensual novel

 

 階下で玄関のドアがあく音がする。

「おはようございます!」

朝の光の中を翠の息子のマサヒロ君がやってきた。

階下に下りてゆくと、ジュニアの腕がマサヒロ君の首に回り前にぶらさがっている。

マサヒロ「はい!、これおじいちゃん達が焼いたローストチキンのお裾分けですぅー。つかモッチャン先生のところに届けてきたんだ。コロナでみんなで集まってパーティーが開けなかったからせめてローストチキンでも届けろ!、おじいちゃん達がいうものだから。みんな次のステージに進んだからお祝いだってさ」

「オオッ!、春の予感がやってきた。次のステージちゅうと・・・」

マサヒロ「一太郎君は子育てに没頭。小太郎君は防衛大に進学。ついでに彼女は美大に進学。美希姉ちゃんは札幌の専門学校で映像の勉強、ちなみに彼氏は市立芸大に進学、明菜姉ちゃんは花の17歳で美大にゆくんだって。翼君は水産高校で小型船舶免許をとったので次はダイバーを目指すんだって、あと誰だったっけ?」

「アチキが絵を描いている時にやってくる小春は知ってるよ。婚約したんだって」

マサヒロ「あっ、そうだったか・・・」

「みんな次のステージに進んだようですね」

マサヒロ「今年は、雪が多かったから、みんな籠もっていました」

「そういや、君のところの第二子は?」

マサヒロ「上さんのお腹も大きくなってきたので、高校を休学しています」

「出産が近いのか・・・」

マサヒロ「もうじきだけど、身体が空いたときに高校へいってます」

「時間のあるときにゆくなんざあ、素晴らしい高校生活じゃん」

マサヒロ「子供産み育てながら通学していると、そうなります!」

「玲香姉ちゃんとこみたいに、家で産むの?」

マサヒロ「翠さんとこの病院ですぅーー」

「まあな、産婆さんを担いでこなくていいよなぁー・・・」

(*^▽^*)

マサヒロ「玲香さんとこは初産だから突然来たじゃん。産婆さん、太っているから重たかったよぉー。うちは二番目だし先生も安産ですねぇー、だって」

「上さんは高校生で、既に2番目の子供ができて安産かぁー」

マサヒロ「おじいちゃん達が、何でも早いほうが吉だというので・・・」

そういってローストチキンを食卓において、マサヒロ君は仕事場に向かった。

朝つくったのかまだ暖かい。これをフランスパンに挟んで朝食だな。

ローストチキンサンド、それに夕べのポタージュスープが残っていた。

あとは珈琲をいれて、アチキの遅い朝飯。

今日は山へスケッチにでかけようか・・・。

4月の始まりは、ユルユルと動き出す。

小樽の街も春と呼ぶには、まだ寒いけど家の周りは雪がほとんどない。

街の風景は、冬の豪雪で汚れきったようで見苦しいけど、山は、まだ雪が残っているだろう。

午後から山へスケッチだな。

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