沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

名護の桜と山羊料理

2016-02-07 | やぎ料理

名護城址では、ヒカンザクラが咲き始めてます。

米軍かな、外国人の家族連れが多いです。


桜の開花システムは、花芽の休眠打破ということで、日々の寒さが累積して一定量に達して初めて開花のスイッチが入るという、自然の不思議。

内地で咲くソメイヨシノを沖縄で植えるとどうなるか、気になるところですが、沖縄でソメイヨシノを植えた人の話によると…。

沖縄より寒いところで育つソメイヨシノは、沖縄では寒さが不足して、スイッチが入る累積量に達しないまま夏を迎えてしまうそうです。

光合成で樹木が成長するには葉が必要ですが、桜は葉が出る前に花が咲く「葉前性」なので、葉が出てこない。

夏場の成長期を迎え、無理やり小さな花を咲かせた後に、葉が出てくるそうで、結果的にソメイヨシノはうまく育たなかったそうです。


名護城址の階段から降りると、オリオンビールの工場がありますが、私の目当ては、その隣の店です。

ひんぷん山羊料理店です。
開業して55 年の老舗の味。
初めての人も、山羊が苦手な人も、美味しいという評判のお店です。

今週は、実は3回目。2日に一回は山羊という「山羊週間」なのだ。

打ち上げにヤギを食べて、美味しかったと上司に伝えたら、食べたいと言われて2回目。

そして今日は、ウオーキングの桜見物の帰り。
休み無しで働かざるをえない時には、山羊刺身に山羊汁だよねー。

87歳のおばあが、手づくりの煮物サービスしてくれたよ。おいしかった。ありがとう。


ひんぷん山羊料理店

2014-04-24 | やぎ料理
名護にあるヤギ料理専門店に行ってきました。 オリオンビールの工場前に有ります。 山羊汁です。千円。煮てアクを取った後に、とろ火で3時間煮込むそうです。 グリーンピース入りのご飯が合います。 「お母さんは、元気ですか?」と尋ねると、お母さんが奥から出てきて、前の席に座ってくれました。 「四年前が81歳だったから、今年は85歳、お元気ですね。表のヤギさんの看板が無いけど、どうされたんですか?」 「台風で飛んで行ってしまったさ。探したけど、見つからなかったさ。」 ストリートビューで見たところ、ヤギそば始めましたと看板に書いてあった。汁と刺身に、そばが加わって、メニューは3種類。オリオンビールの工場見学のあとだと、ヤギそばがいいかも。500円。 お母さんはテレビを見ながら 話し相手になってくれました。子供たちや内地にいる孫のこと。旅行のことなど。いつの間にか客は1人に。 完食です❗️ 「美味しかった。」 「ご飯あげるね。」と自家製のジューシーをお茶碗によそってくれました。 炊き込みご飯と炒飯の両方の美味しさ。 こちらはメニューには無いそうです。惜しい。 おばあの元気な顔が見えて、お話もできて、美味しいヤギ汁とオリオンビール、自家製のジューシーまでご馳走になって、今日はとてもいい日だった。

ひんぷん山羊料理

2010-03-26 | やぎ料理
ヤギさんが笑顔で「おいしいよー。」と語りかける看板のお店。
オリオンビール工場の目の前にあり、気になっていましたが、とうとう入ってみました。

入るなり、おばぁに「汁かい?」と聞かれました。
「山羊汁をお願いします。それとビール。」
店内を見回してもメニューらしきものがない。「お品書きはありますか?」と尋ねると、「汁と刺身の2種類だけ。」という。二者択一の極めてシンプルな店だ。

夕方5時で、客は誰もいなく、おばぁといろいろお話ができました。
「沖縄で山羊料理の店を出したのは昭和37年、うちが最初だよ。今年で48年。当時から料金は千円で変わらない。」そういえば、今まで食べた山羊汁はどこも千円だった。この店が基準なのか。
「写真撮らせてもらっていいですか。お若いですね。還暦くらいかな。」といったら、笑いながら「昭和4年生まれの81歳。」だという。若さは、山羊のおかげなのだろうか。

私が名護で2年暮らしてたことを聞いて、「昔は、ひんぷんガジュマルの横に店があったんだよ。名護はいいところでしょ。何でも揃っていて。」と語る。
「歴史もあるし暮らしやすい大好きな街。自転車でいろいろ見ましたよ。」
「うちの汁は油がなくておいしいよ。」「どのくらい煮込むんですか。」「3時間くらいだね。油を取りながら。」
ヤギ汁は冷めると脂分が固まるので、冷たいビールとの食べ合わせはよくないという話も聞く。
確かに、この店はやぎ汁の味がいい。脂分がない。見た目は悪いけど、実においしい。においもない。底の方にはヨモギも入ってます。
「このご飯は。」「古代米を入れてある。」そうな。健康に気をつけてるね。

おいしく食べていると、次々とお客さんが来る。なべ持参で汁と刺身5人前をお持ち帰り。
次のお客は刺身二千円分。その次に現れたお兄さんは刺身2万円分。この時期、いろいろな集まりがあって、刺身は欠かせないようだ。お店の品物を奪うように持っていく。
そのうち、刺身は売り切れちゃったみたいで、お断りしている。

山羊汁、完食です。ごちそうさま。
刺身も一口欲しかったけど、またの機会にしよっと。

すっかり体が温まって、お店を後にしたのでした。
ごちそうさまでした。
おばぁ、いつまでも元気でお店を続けてね。

ヤギ汁だぁ!

2007-06-12 | やぎ料理
とうとう、ヤギ汁をいただく機会を得ました。
沖縄では、お祝いごとがあると、みんなで貴重なヤギ汁をいただく習慣があります。

ヤギ汁は貴重だし、積極的に食べようとは今まで思ってこなかった…。
たまたま会議終了後に、「今日は外で、ヤギ汁を作って歓迎しています。」というアナウンス。
地元の人のうれしそうな顔と、行儀良く列を作って順番にいただいている様子につられ、列に並んだら自分の順番が来てしまった…。

ヨモギを、手づかみでどっさりカップに入れます。

そこに、係りに人が、たっぷりと、たっぷりとヤギのお肉を乗せてくれます。
大きなお玉で2杯も…。
そんなにたっぷり入れないで、なんてとても言えません。

そして、スープを入れてヨモギを一旦浸してから水切りし、再度スープを入れます。
こうすると、ヨモギの葉で肉の臭みが消えるそうです。

塩を指でつまんで一振りし、泡盛を少したらして、いただきます。

いろんな部分の肉が入っています。
ヤギ肉のみで、野菜はヨモギだけです。
向かいに座った人が、「昔は脳みそが美味しかったのに今は禁止されている。」と残念そうに話します。
ヤギは草しか食べないので、一番衛生的だともいいます。

おお、結構おいしいです。これは、好きな人にはたまらない味でしょうね。
全部、食べました。残さず食べました。肉の部分ごとに食感が変わります。
においもなかったです。スープも、いい味です。
おにぎりを頬張りながらいただきました。

みてくれはあまりよろしくないけど、準備に相当時間と手間を必要とするおもてなしの料理だということがわかりました。
ヨモギも理にかなっているし、塩と泡盛とおにぎりも豪快だし。

機会があったら、食べてみてくださいね。
作っていただいた方に、深く感謝です。