“土日切符連続販売路線”を担当する時には、通常の所持枚数(10枚)では足りないので、追加で何十枚も持って行く。購入者の大半が千円札か五百円玉と百円玉を出すので、カバンの中は千円札と五百円玉で一杯になる(百円玉は釣り銭として使うので、すぐに出ていってしまう)。
営業所で追加分の売上金を上司へ渡す時、もしも自分の財布に一万円札か五千円札があれば両替をしている。その方が上司も数えやすいだろうし、私も間違えずに済むから… そして、私の財布は千円札と五百円玉で一杯になる。
ということで、私はいつの頃からか… ペットボトルを使った五百円玉貯金をやるようになった。その日、帰宅するとすぐにジャラジャラジャラ~ッと貯金するのである。私は財布にお金があると使ってしまうタイプだから、こうすることによって貯金できてしまうのだ。
そんな私だから、カバンが硬貨で重くなっていくのを感じると、ついつい嬉しくなってしまうのだが… ある若い女性が「土日切符ください。細かくてすいませんが…」と言いながら乗ってきた。その手のひらには百円玉4枚、五十円玉3枚、十円玉4枚、五円玉1枚、一円玉5枚の合計17枚もの硬貨が… 私は頭の中で計算して「確かに…」と言いながら微笑むしかなかった…