K子は走った。階段を駆け上がり、発車直前のバスに飛び乗った。そしてICカードをタッチしたのだが… “残額不足”で精算できなかった。K子は慌てたように「えっ!? すいません、入金できますか?」と言いながらも、落ち着いた表情のまま1枚の五千円札を取り出した。
「バス乗り場の前の信号がちょうど青になるから、この一本は遅れずに行けそうだ」と思っていた運転士は、溢れ出した様々な感情によって固まってしまった。そして「あぁ、また遅れっぱなしか…」と思いながら5枚の千円札を取り出し、入金の手順を説明した。
実は、その3分ほど前… K子は電車から降りるところだった。そして「○○分のバスに乗りたいなぁ~ 時間的にギリギリだなぁ~ でもICカードには270円しかないから、改札口を出たら40円だけ… 入金しなきゃいけないなぁ~」と思っていた。
K子は改札口を出ると、一目散に駆け出していた。「そうそう、バスで入金すればいいのよ! とりあえず乗ってしまえばこっちのもの! 入金できるし、バスに乗れるし… 一石二鳥じゃないの!」と呪文のように呟きながら… そしてK子は、その“知恵と勇気と努力”によって願いを叶えたのであった…。。。
この話は“駆け込み乗車した人がICカードに入金した”ということ以外、すべてフィクション(松井の妄想)であり、実在するK子さんとは一切関係ありません。昔、このようなタイトルの映画があったような記憶があり… それっぽく書いてみただけです。すいません…