現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

『源氏物語』のファンです。

2012-11-17 21:39:34 | 虚無僧日記
11/1のブログで「『源氏物語』を原文で読んだ人など
日本国民の1%もいないだろう」と書いたところ、
「宴の桜」さんからコメントをいただいていました。
遅くなりましたが、転載させていただきます。

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源氏物語は大ファンです。何がといいましたら、まず「色彩感覚」。
登場する女性の衣装の色の重ね方、飾り物やその場の色コーディ
ネートがすごく趣味がいいです。

そして、当人の信用を 後ろ盾で見るところ。「あの人の娘なら…」
「あの人の妹なら…」という見方をする。

そして、女心の機微を実に上手く表現していて、人間の心理は
いくら時間が経っても変わらないものだな、と思います。

女性間の嫉妬もですが、連帯感や同情、思いやりも出て来ます。
人付き合いが、スマートでカッコいいです。

私は登場人物の血液型を想像する癖があるのですが、源氏物語の
登場人物の血液型は、かなりわかりやすいのも面白いです。
現代でもヒットするのはこうして現代でも理解出来る、
通じるものがあるからかと思います。源氏物語はかなり面白いです。

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はぁ~、さすが 教養豊かな「宴の桜」様です。

そこで、本棚に埃をかぶって半世紀以上眠っていた蔵書を
取り出してきて、今読んでいます。
「日本国民文学全集」の第三巻。第1回配本。「与謝野晶子訳・
『源氏物語』(川出書房)」で、昭和30年刊行。値段はなんと
「340円」でした。とても細かい字で、老眼では読めません。



『八重の桜』じゃなくて「梅」でしょう?

2012-11-17 20:28:23 | テレビ・映画・芸能人
来年のNHK大河ドラマのタイトルは『八重の桜』。

「山本八重」から「⇒八重桜」に安直につなげたの
でしょうか。新島襄は「梅」が好きでした。自らを
「梅の花」にたとえて、『寒梅』という漢詩を作って
います。

庭上一寒梅  庭上の一寒梅
笑侵風雪開  笑って風雪を侵して開く
不争又不力  争わず また力(つと)めず
自占百花魁  自ずから百花の魁(さきがけ)を占む

【意訳】
 庭先に咲いた一輪の梅
 風雪にもめげず、笑っているかの如き花を開く
 他と争うでもなく、力むのでもなく
 ごく自然に、多くの花に先駆けて、まっさきに咲くのだ。

この詩は、ただ「梅の花」を愛でているのではない。
新島襄は、明治になる4年前、元治元年(1864年)
函館からロシア船に密航して、上海経由でアメリカへ
渡った。そして、神学校に学び、プロテスタントの洗礼を
受け、帰国したのは明治7年(1874)。実に 11年も
アメリカ、ヨーロッパで 見聞を広めてきたのでした。

吉田松陰などが密航に失敗して捕縛され、斬首された
のを尻目に、さっさとアメリカに渡り、西欧の科学技術や
先進技術を学んできたのです。まさに「百花に先駆けて
花を咲かせた」のでした。


そしてまた「山本八重」については、こんな和歌を残している。

「めずらしと、誰かみざらん世の中の 春に先立つ 梅の花」

結婚式はウェディングドレス、寝所はベッド、キッチンも
トイレも洋式という生活は、因習的な京都雀の耳目を
驚かしたのでした。

というわけで、「山本(新島)八重」は「桜」よりも
「梅」が ふさわしいと思うのですが、はて、
ドラマでは、どう「桜」と結びつけるのでしょうかね。


山本八重役に「綾瀬はるか」とは・・・

2012-11-17 19:33:24 | 私の尺八遍歴
女優「綾瀬はるか」は『おっぱいバレー』で知った。
「ほんわかとした“天然”癒やしキャラ」というイメージの
「綾瀬はるか」が、来年のNHK大河ドラマ『八重の桜』で
主人公「新島(山本)八重」役に抜擢された。

なんでぇぇぇ!???である。「山本八重」は、ずんぐり
むっくりの小太り、男勝りの女傑で、顔はとても美人とは
いえない。「鵺(ぬえ)の如し」とまで酷評された。愛くるしい
「綾瀬はるか」とは似ても似つかない。ミスキャストだ。

八重は「13歳のとき、四斗俵を四回も肩に上げ下げした」
ほどの怪力。会津戦争では、断髪、男装してスペンサー銃を
手もって夜襲に出た。砲術も心得、男どもを叱咤して大砲も
撃った。

戊辰戦争で父も弟も戦死し、明治3年、兄「覚馬」が京都で
存命していることを知って、京都に行った。そこで新島襄と
知り合い結婚。一転して、生活様式はすべて西洋式に。

夫を「ジョー」と呼び捨てにし、馬車に乗る時は「レディ
ファースト」で 夫より先に乗る。そんな「八重」に京都の
人々は猛反発し、非難を浴びせた。

同志社の生徒だった徳富蘇峰も、八重を〈鵺〉(ぬえ)」と
あげつらっている。

「悪妻、鵺、烈婦」と評された「八重」を「綾瀬はるか」に
やらせるのは酷な気がする。似ても似つかぬ役を、演じられるの
だろうか。今から心配であ~る。