「自らの死を自覚した時、人は ますます輝きを増す」という。
●作家「高見順」の『死の淵より』
「窓の外は 光に満ち、いきいきと息づいている。
この世は、人間も自然も 幸福に満ち満ちている。
この世は実に幸せそうだ。それが私の心を悲しま
せないで かえって私の悲しみを慰めてくれる」
●医師「井村和清」の『飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ』
「私は不思議な光景を見ていました。世の中が輝いて
見えるのです。買い物客が輝いてみえる。走り回る
子供たちが、犬が、稲穂が雑草が、小石までが 美しく
輝いて見えるのです。妻も 手を合わせたいほど 尊く
見えたのでした」
●精神科医「西川喜作」の『輝け 我が命の日々よ』
「不愉快な記憶、悲しい記憶、嫌な記憶が、どれも
懐かしく 美しいものにさえ感じられる。私は今、
生きることの素晴らしさを感謝している。今まで
私はなぜ、この素晴らしさを感じとれなかったのか」
そう、釈迦も最後の言葉は「この世は美しい、
人間は美しい」でした。「生老病死」の悲しみも、
苦しみも、憎しみも恨みも嫌悪の心も消し去って、
ただ「美しい」と。
私も、最近 「世の中 “美しい”」 と 思えるように なってきました。いよいよ「お迎え」が近いようです。