現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

10年後には消える職業

2016-03-23 10:02:23 | 虚無僧日記

中日新聞 3/22 に「2030年、お寺が消える日」というショッキングな記事。

寄稿者は、若手僧侶の「松本紹圭」氏。 要旨は

人工知能(A I) やロボットが人間の仕事にとって代わりつつある。

消える職業は、ドライバー、農作業、レジ係、配達員。コールセンター、

経理、窓口担当、外回り営業など。

 

先日、NHKの「クローズアップ現代」でもとりあげていた。

「働いて収入を得る」という常識が崩れ、「働かないで収入を得る」時代に

なったと。パソコンひとつで収入が得られる。外国の例で、宅配便会社も

正規社員のドライバーはいない。ネット上で配信すれば、それを見て、

契約社員がマイカーで荷物を取りに来、配達する。

同様にタクシー会社も、オフィスも自前の車もドライバーもいない。

ネット上ですべてやりとり。ロシアでもそうだった。モスクワでは

ほとんど白タクで、ネットで申し込む。

 

名古屋では、今あちこちのコインパーキングに、カーシェアリングの

車が停めてある。会員登録すれば、事前にカードが送られて来、その

カード枚で、近くのパーキングから車に乗り、必要な時間だけ利用して

返せばいい。代金はカード決済。レンタカー会社はオフィスも受付もいらない。

同様に、マンションの空き室を旅行者に提供するビジネスもある。

宿泊利用者はネッで申し込み、暗証番号でマンションの一室に入る。

貸し倉庫もそうだ。営業マンも窓口の人もいない。

自動販売機などもそのひとつだろう。

 

さて、冒頭の中日新聞の記事では、「僧侶も安閑としていられない」と。

読経などはA I ロボットにとって代わられても不思議ではない。

葬儀や法事は「やらねばならないもの」から「やりたい人がやるもの」に

なりつつあると。

我が家もそうだ。もともと神道なので、檀家など無いから、父のお骨は

共同墓地の「永代供養墓」に納めてしまった。いずれ母も私もそこに入る。

といっても家族一緒ではない。次々と他人様のお骨が納められてくるから、

離れ離れ。もし、将来、わが子たちが墓参りなどしたければ、三人の

指定番号を入力すると、「父と母と私の位牌」が画面に並んで表示される。

ま、わが子共たちが墓参りに来ることなど考えられない。

 

さてさて、尺八家も不要になってきた。尺八を習いたければ、もうネットで

YouTubeで十分。尺八を極めても、レコーディングの仕事はもう無い。

全部コンピュータで 完璧にできてしまう。

そういえば、将棋も碁もA I が人間を破ったとか。そうなるとプロ棋士も

碁士もいなくなるのか。