2018年12月10日ヤフオクで「白虎隊隊長日向内記の遺愛の刀が売りに出され、170万円で落札された。
「11代和泉守兼定 慶応三年作」の銘あり。和泉守兼定は会津の刀工。新選組副長土方歳三が会津藩主松平容保から下賜された刀が「和泉守兼定」ということで、近年超人気の刀となった。幕末動乱の中で日向内記も藩侯から賜ったものであろうか。拵えも立派である。
でもなぜ「日向内記」の刀がヤフオクに出たのだろうか。
日向内記は「白虎隊士を置き去りにして城に逃げ帰った」とされ、会津戦争後、姿をくらまし、子孫も名乗り出ることができなかった。それが近年、白虎隊の真実が明らかにされ、日向内記の子孫も名乗り出られ、日向内記のその後も明らかにされた。
日向内記は斗南に移住せず、会津の北、喜多方で生きていた。そして斗南藩の困窮を救うために食料や生活物資を買い集めては斗南に送っていたとのこと。
そのために刀も手放し金に換えたのだろうか。
して、現在はどこに? ぜひ白虎隊記念館に展示していただきたいものである。
鑑定書付 十一代和泉守兼定 慶応三丁卯年 白虎隊隊長日向内記遺愛 人間国宝本阿弥日洲鞘書あり 時代拵付 二尺三寸三分