午前6時の気温はプラス1度。
珍しく少し風のある曇り空の朝でござる。
風があるといっても札幌に比べりゃたいしたことはございません。
札幌生まれの札幌育ちであるおぢが、札幌を嫌いになった原因のひとつは年がら年中吹きつける強風じゃ。
とりわけこの時期の風は「馬ふん風」と昔は申しましたね。
おぢが小学校低学年のころですから昭和30年代前半のことでござる。
当時札幌市内を走っておる主力の乗り物といえば札幌の市電と市バス、タクシーもありましたけどね。
そして物流にはまだ馬車が使われておったです。
たぶんこの頃が最後でしょうな。
この馬車の馬の尻の辺りには、馬ふんを受ける布が付いておって、そこにポロポロと馬ふんは落ちて溜まるのですが、そこからさらに地面にもときおり落ちる。
それを拾うひとはほとんどいないわけで、冬の間に馬ふんが路上に溜まるのです。
我が家のお隣の時計屋さんの父さんは、ホカホカの馬ふんを拾ってきては、鉢植えサボテンの根の部分に置いておりました。
たぶん、肥料なのでしょう。
そんな馬ふんは、雪が融けて道路が乾くと、風に乗ってそこいらじゅうに飛び交うのです。
これが当時の馬ふん風。
目を開けていられんかったです。
そういえば、おぢが通った桑園小学校に近くには、馬の蹄鉄を交換するところがありました。
馬の足の爪に取り付けておる古い蹄鉄を取り外して、爪の裏側を削り、新しい蹄鉄を取り付けるのです。
太くて長い鉄クギで足裏に取り付けてある蹄鉄は、すっかり片方に擦り減っておって、それをバリのような道具とトンカチで取り外すのです。
そして今度はコークスで熱して真っ赤になった新しい蹄鉄を、足裏の蹄鉄に取り付けるのです。
そうすると、爪の焦げる匂いがあたりに漂って、たいそう臭かった。
これを馬は4つ足ってことで4回繰り返すわけで、小学生のおぢはそれを小1時間、ボーッと見ておったわけでござる。
そんな様子は、学校帰り小学3年生ぐらいまで見ていたような気がします。
いまは競馬場か、乗馬クラブでしか見られん光景でしょうな。
道路も幹線以外は舗装されていない、砂利道でのんびり穏やかな時代のお話なのでござる。
写真は先日オープンした赤井川村の「村の駅あかいがわ」。
国道393号と道道36号が交差するT字路に開業しております。
柑橘系のドレッシングが珍しいというので買って参りました。
シーベリーとリンゴ酢などでつくったドレッシングは、朝食でいただくのです。
5月からは地元で生産された野菜などを販売する予定だそうな。
小樽方面からニセコに来る際には、大勢観光客がやって来そうな「道の駅」になることでしょうな。