グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

シマヤマブキショウマとハチジョウショウマ

2010年07月01日 | 植物
最近足しげく通っている場所があります。

山の中腹にある林道の一角。

伊豆諸島の固有種、シマヤマブキショウマとハチジョウショウマの美しい花が同時に見られる上、
オオルリがいつも美しい歌を聞かせてくれるからです。
この場所に立っていると、気持ちが落ち着くというか、とても幸せな気分に浸れるのです。

今日はその幸せな気分をおすそわけしようと、花の写真を撮ってきました。

まずは、バラ科のシマヤマブキショウマです。

この花を見るたびに「打ち上げ花火みたいだな~。」と思うのですが、皆さんはどう思われますか?

しかし、この綺麗に見える花は実はオスの花で、メスの花はこんなにフサフサした感じではなく、地味~に咲いています。

オスの花のアップ。
雄しべが一杯伸びて華やかです。


メスの花のアップ。

雌しべが3本づつ伸びています。
伸びているものが少ないし短いので、地味な細い姿の花です。

そして、ひときわ華やかなのがユキノシタ科のハチジョウショウマです。

線香花火を何本か、まとめて火をつけたような華やかさ!

ハチジョウショウマは一つの花から雄しべも雌しべも伸びています。


この2種類の植物は葉も似ています。
でも、葉の出始めのころに比べて、今はずっとわかりやすくなりました。

シマヤマブキショウマの葉。葉の上の筋が並行なのが特徴です。


ハチジョウショウマの葉。

シマヤマブキショウマに比べると少し丸っこいです。
葉の筋は並行…というほどでもないし…。

2種類の植物とも、今、山に行くと見ることのできる大島らしい植物です。
タップリ観賞して、島の初夏を楽しまなくっちゃ~!

ところで、私があまりにも足しげく通うので、顔馴染みができました。

毎回「また来た!」という表情でこちらを観察している(?)のはオオシロカネグモ。

いつもこんな風に私にお腹を向けて、ジッと見ています。

そして「やれやれ、うるせ~な。餌食ってんのによ~。」という表情のキジ君。

今日は私の5mぐらい先で逃げもせず、おいしそうに何かをついばんでいました。
なんだか最近毎日会っているような…(笑)。

本格的な忙しさが始まるまであと少し。
今しばらく、山の景色の中に身を置く時間を楽しみたいと思います。

(カナ)


コメント
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