心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

ゴールと同時にスタートでもある

2010年06月30日 | 心理カウンセリング





人類とその他の動物との圧倒的な違いは想像力です。

他の動物を圧倒する想像力によって知恵が磨かれ、

高度な文明が生み出されてきました。



そして、その想像力の高まりに比例して

悩みも生み出されることになります。



動物のストレスの大半は、

現在のストレスです。

恐い、痛い、苦しい、腹減った、熱い、寒い、

散歩に連れて行け等々。



人間はそれにプラスして、

過去の記憶と未来への想像によるストレスを生み出します。

私達の悩みの殆どが、

過去と未来を脳内に描かく映像によるものです。



ですから、

未来永劫に悩みを完全に除去することは

困難極まりありません。

それは、悟りと言われる域に到達して

初めて成されることでしょう。



私の仕事は悩みの解消、軽減のお手伝いですが、

悟りを得るためのお手伝いをする仕事ではなく、

マイナス感情に圧倒されている状態から

脱するためのものです。



悪戯に不安や心配、弱さや不完全さに焦点を当てれば、

悩みの種は尽きぬものですから、

永遠にセラピーから抜け出すことが出来なくなります。



ですから、そうならないためにも大事なことは、

最初に、取り組む現実的な目標を

しっかりと定める必要があります。



そして、

それに関わる心の規則の書き換えに

一緒に取り組んで行きます。



そして、

マイナス感情をしっかりとした解消、軽減のためには、

一つのアタックだけで十分な場合もありますが、

一つにアタックをかけることによって、

それまで隠れていた別のポイントが

現れることも少なくありません。



私は、一つのアタックで

全ての問題がいつも解消するとは思っていません。

目標達成のための第一のアタックによって、

一つのゴールを迎えることもありますし、

目標達成のために新たなスタートとなることもあるのです。



人の心は単純でもあり、また奥深く複雑です。

私は、その人の心の理を全て知っている訳ではありません。

その人の心は、何かの書籍に書かれてはいません。

そして、本人自身も分かり得ていません。



それを知るための方法は一つです。



誰かと仲良くなっていく過程と同じです。

数多くの会話を通してその人を知っていきます。

話しかけて、返って来る反応を受け取り、

その人がどのような人なのかをだんだんと理解していく。



ですから第一のアタックは、

問題を解決するための手段でもあり、

そのマイナス感情を生み出している心の構造を、

相談者と施療者、お互いがより理解するためのものでもあるのです。



催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


威風堂々

2010年06月30日 | ライフ






2010年W杯、南アフリカ大会、決勝トーナメント一回戦。

日本代表はPK戦の末おしくも敗れましたが、

今回の戦いぶりは素晴らしかったですね。



代表選手達は悔しいだろうと思いますが、

一ファンとしては、

前回の大会の時の何とも言えないような不充足な感じではなく、

晴れ晴れとした気持ちも感じています。



初戦のカメルーン戦の勝利から

4試合も手に汗握り、

応援することが出来たことは

日本代表の面々に感謝です。



大会前に岡田監督がぶちまけたベスト4が、

多くの方にちらっと見えたのではないでしょうか。

ただ、やはり甘くはなかった。



ベスト4までは、後、二回。

優勝までは、さらに2回勝てばなのですが、

W杯優勝国にも親善試合の一勝負では

勝てることもあるかもしれませんが、

強豪国を4回連続で撃破することは

並大抵なことではありません。



恐らくブラジルなんかは、

今回の日本代表レベルのチームを、

何チームも作れるだけの選手層のぶ厚さを持っています。



いつかは優勝を、

そのためにはフル代表に向かってアンダーから

高いレベルの選手が途切れることなく

波のように打ち寄せて来るようになった時、

その時こそ、ベスト4ばかりか優勝さえ現実になると思います。



試合後、多くの選手たちが泣いていました。

私達の多くは、W杯のピッチに立つことは出来ません。

でも、あのような涙を流させる位に、

本気になることは可能です。



一歩前に踏み出させば、

あなたのそれはそこにあるはずです。

そして、まだW杯は終わっていません。

好カードが目白押し、

4年に一回のワールドカップを楽しみましょう。



催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


たまらない

2010年06月26日 | ライフ





日本代表が一次リーグを突破の快挙!

凄い!とにかく凄い!



W杯日韓大会でも突破しましたが、

今回の予選突破は、

日韓大会の時の突破とは大きく意味が違いますね。

その歴史的瞬間を見るために

TVにかじりついてみていました。



私がサッカーの面白さに目覚めたのは、

不確かな記憶からですが、

中学生の頃のある時の日曜日だと思います。

う~ん、小学生の頃かもしれません。

どういう訳かいつもなら

友人達と何かをしているはずなのに、

たまたま一人で自宅にいて、

何気なくいれたTVのスイッチ。



そして、何か面白い番組がないかと探っているときに、

大観衆が熱狂しているシーンが写しだされました。

最初はオリンピックの映像かと思いましたが、

雰囲気的に違う。

それが、その年に開かれたW杯の特集の映像でした。



その頃の時代は、

父親と息子の交流と言えばキャッチボールが定番で、

サッカーは、日本ではマイナースポーツ、

私も興味はなかったのですが、

その時見たサッカーは、私の知っていた、

そして、私が持っていた印象のサッカーとは

まるで別物で、

何だこれはと言う感じで、

サッカーの虜になりました。



画面の中では、

カイザーと言われているベッケン・バウヮーと

ボンバーと言われている

ミューラー率いる西ドイツと、

空飛ぶオランダ人と言われている

クライフ率いるオランダとが主役の大会。

特にクライフは凄かった。



この大会は、日本のサッカーとは別の大会、

日本は参加することが出来ない大会と思えたのですが、

後で日本も予選に参加していることを

知ることになるのですが、

とにかく別物で、

いつかこんな大会に日本も参加できる時が来れば

面白いのになあ~と思ったものです。



それからは、私にとって何よりも面白い大会となり、

W杯だけは毎回TV放送を楽しんできました。



私のようなファンでもW杯は夢舞台、

サッカーをしている人ならそれ以上の夢舞台、

その夢舞台に、日本が出場し、しかも世界と互角に戦って、

今回の予選突破。



あの中学生頃の自宅の部屋で

目を丸くしていた自分を思い出しました。

あの時に行くことが出来るなら、

目を丸くしていた自分に教えてあげたい。

「30年後、それは現実になるよ。」って、

そんな気持ちにさせてもらいました。



催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


虚像と実像

2010年06月22日 | 心理カウンセリング




心の葛藤が激しくなると、

それが強迫的な行為となって表れることがあります。



電気のスイッチをちゃんと切ったのかどうか、

ガスのスイッチをちゃっと切ったのかどうか、

鍵をしっかりとかけたかどうか、

気になってしまい何度も確認をしてしまう。



特定の数字がどうしても気になって仕方がなくなる。

マンホールの蓋を見つけては、残らずしっかりと踏む。

または、しっかりと踏んだかどうかが気になってしまい、

何百メーターも歩いて戻ってもう一度踏みに行く。



街で見かけた看板や広告の文字が気になって、

何度も、そこに戻って確認を行う。

TV、ラジオで見聞きした情報が何であったのか、

何度も確かめようとする。



何度も執拗に手を洗う。

外出から帰ったらすぐにシャワーを浴び、

執拗に身体を洗い流す。



執拗に室内の埃や汚れを気にする。

特定のものに触ることが出来ない。

儀式的な行為。



その他にもありますが、

これらを本人だけではなく、

同居する家族にまで強要することもあります。



あがり症や対人緊張、高所恐怖症というような、

殆どの人が持つ気持ちが

過剰になっているものとはちょっと違って、

その人に表れていることを、

そのまま見ると理解し難いものです。



人は、自分の苦しさや辛さが大きくなり過ぎると、

それと直接向き合うことが出来なり、

心は、その原因を直視しなくて済むように形を変えようとします。



このような心の機能は、

現実の世界で欲求が満たされないままでいたり、

何かの不安や心配が解消されないままでいると、

夢を見ることで欲求不満を解消したり、

抽象的、象徴的な映像に変えて、

不安や心配を表したりする夢の現象で説明がつきます。



ですから、以前の私は、

上記のようなことをそのまま扱い、

その症状を本人が持ち続けることを困難な状態とすることを、

目的としたアプローチをしていたこともあるのですが、



最近では、それは水面に映し出されたものを

扱うのと同じであり、

その実体でない姿を扱って

その姿を変えようとしても困難になり、

解決はより可能になると私は考えています。



虚像の裏にある実像。

その抽象化、象徴化されたものを、

見つめると試みだす原因となっている

本当の姿を発見することが出来ます。



この時、施療者がそれを理解するだけでは

意味が全くありません。

それは研究者の行うこと。

現場の施療者は、

それを本人自身に気がついてもらうこと、

本人自身に発見してもらうことが大切で、

それが解決の第一歩となります。



催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


要のギヤ

2010年06月18日 | 心理カウンセリング





悩みの状態とは精神的、

もしくは物理的に身動きが取れない状態と考えます。

ですから、心の問題の解決というのは、

今いる場所から動き移動することです。



それは、何かに対する今までの考え方が

変わることもそうですし、

何かに対する強い想いを手放すこともそうですし、

実際に、何かの行動を起こすことも含まれます。



そこで止まってしまっているものを

動かすために、動かなくなっている原因のギヤを突き止め、

再び動くための新しいギヤが何か、

それを一緒に考え、一緒に発見していくのが

心理療法であって、

問題解決のカギとなる必要な新しいギヤに取り換えること、

それは、その本人のみが可能なことなのです。



時には、心理療法者からのアドバイスが

功をそうしたように見えることがありますが、

その場合においても

本人が最後のギヤを取り変える決断をしているからです。



問題の原因となっている心の規則はなにかを、

考え、検討し、発見し、

そして、新しいギヤとは何かを考え、

検討し、見つけていく。

そして、新しいギヤを取り換える決意と、

それが動き出すことを決断する。

その全てを本人が行い、結果を得る。

それこそが心理療法の理想です。



問題解決のスピードを速めるために

心理療法者が、

立ち入ることもあったとしても、

それでも最後の最後のギヤは、

本人の手によって入れ替えることが求めます。



相談に訪れる方の中には、

「分かりません。」「それは出来ません。」

「どうしたら良いでしょうか。」

と言うような言葉をすぐに使う方がいますが、

この言葉は断固として認める訳にはいきません。



何故なら、このような言葉には、

「自分にはそれを考え、検討する能力がない。」

「自分には、それを行うだけの能力がない。」

「自分の考えで良いものは何もない。」

「自分がするのではなく、してもらうことを求めている。」

といったような意味が含まれていますから、

この言葉を、そのまま認めてしまうと、

その言葉の裏に含まれる意味までも

認めてしまうことになり、

マイナスの自己暗示の役割を担ってしまいますし、

「私は最後のギヤを入れるつもりはありません。」

と言った気持が表れていることもあるからです。



このような言葉が何度も、

そして簡単に出てくる場合には、

そこにこそ本人の問題を解決する

最初の鍵が存在することになります。



催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


スマスマ

2010年06月17日 | お知らせ






私が15年間、お世話になった

東京クリア研究所の仲山和輝氏が

フジテレビの番組「スマスマ」に催眠で出演するそうです。



収録はすでに終わっていて、

放送予定は今のところ7月予定とのこと。

何か大きな事件が発生したりしない限り

放送されると思いますので、

興味ある方は、ぜひチェックをしておいて下さい。



内容は、あるゲストの方が

催眠を体験したいとの希望を叶えるために、

仲山和輝氏に白羽の矢が立ち、

その依頼に応えてしっかりと催眠へと導いています。



まだ、7月予定とのことですが放送日が確定したら、

私のブログでもご紹介させて頂こうかと思っています。



仲山の場合、TVで催眠を行う場合、

その様子を、長年仲山の傍で見てきましたが、

殆どが予備催眠を行わず短時間で

催眠誘導を行うことを繰り返してきましたから、

仲山には予備催眠の時間を用意する必要がないというのが、

どういう訳か各TV局の番組スタッフの方に浸透してしまい、

ぶっつけ本番も数多くありましたが、

その殆どの誘導を成功させてきています。



今回も今までと同様、催眠誘導が成功。

レベルの高い催眠誘導を

ご覧頂くことが出来ると思います。



催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計



ペーシングとリーディング

2010年06月14日 | 心理カウンセリング





誰かが言っていたのですが、

ヒナが卵から孵る時に、

親鳥が卵の殻を砕く援助を行うそうですが、

早すぎず、遅すぎず、手を?くちばしを出し過ぎず、

絶妙な援助をおこなうそうです。



初回面接で相談者の方から

お話をお聞きすることで、

その心の問題は、どのような心の規則から起きているのか、

そして、どのような心の規則に書き換える必要があるのか、

ある程度の見当がつきます。



だからと言って、

施療者側が

あなたの心の問題は、いつも~ようにものごとを捉え、

そして、~のように考えてしまう事から起きています。

だから、~のように捉え、~と考えれば良いのです。



というように問題の原因について話をし、

どのような考え方をすれば良いのかについて、

アドバイスすることで解決するならば、

心理療法は、すこぶる簡単なものとなるのですが、

そう上手くはいきません。



何故ならば、提供されるものが、

いくら正しく、適応したものであろうとも、

そのままでは施療者の価値観や考え方を述べているだけに過ぎず、

それらは自分の外にあるものであることから、

「それは分かるけれども………。」で終わってしまいます。



それで終わらないためには、

現在の自分に不適応となってしまっている「心の規則」、

それに変わる新しい適応した「心の規則」を、

本人、自らが発見してもらう必要があります。



自分の内側に向かい、

自分の内側にあるものを感じ取り、

自分の内側にあるものを始動させることが出来ます。



しかし、ただ本人自らが発見する必要があると言って、

その全てを本人にまる投げするという事ではありません。



もし、それで心の問題が解決するのであるなら、

心理療法を受ける必要が無かったはずなのです。



ですから、心理療法を提供する側の行う事は、

気持ちが向かう方向が解決のために

必要な方向を提供したり、

解決のための方向から離れないように、

遠ざからないように注意深くサポートをし、



さらに、発見したものが

現在の本人にとってただの理想ではなく、

より現実的なものであるかどうかを確認することを求めます。



この時、早く解決をしてもらいたいという想いに駆られて、

施療する側がしゃしゃり出てしまうと、

それは外側にあるもので終わりますし、

まる投げになってしまっても、

内側に宿る力の始動のための、

効果的な刺激とはなり得ません。



これもまた、催眠誘導と同じです。

誘導者の想いと都合だけで誘導を進めても

十分な催眠状態に被験者を上手く導くことが出来ませんし、

慎重になり過ぎても上手く導くことが出来ません。



催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計



私達に教えてくれるもの

2010年06月10日 | コミュニケーション




確かイギリスだったと思うのですが、

次のような犬に関しての有名な言い伝えがあります。



「子供が生まれたら犬を飼いなさい。

 子供が赤ん坊の時、子供の良き守り手となるでしょう。

 子供が幼年期の時、子供の良き遊び相手となるでしょう。

 子供が少年期の時、子供の良き理解者となるでしょう。

 そして子供がおとなになった時、

 自らの死をもって子供に命の尊さを教えるでしょう。」



この言葉の後には、

猫についての言葉が続いているようです。



犬と猫と言えばペットの代表格ですが、

ペットと言うと、飼っている人の中には、

ペットではなく家族の一員だと気分を悪くする人もいる位、

人から愛されている動物です。



上記の言い伝えのような犬に関しての

記事がありましたのでご紹介します。



「犬が生きてきた目的―ある獣医の手記」


私は獣医として働いているが、

ある日ベルカーと言う名前の10歳になる

ウルフハウンドを診るために呼ばれた。



主人のロン、その妻リサ、

そして小さな息子のシェインは、

3人ともベルカーが大好きで何らかの奇跡が

起こってくれないかと期待していた。



ベルカーを診察してみると

ガンで余命わずかであることがわかった。

もうベルカーは手遅れなことを家族に伝え、

家庭で安楽死させる選択肢があると伝えた。



各種手続きを取っていると

夫婦は6歳の息子シェインにも

その処置を見せるつもりだと私に言ってきた。


シェインがその経験によって、

何か学ぶものがあるかもしれないと感じたようだ。



その翌日、私はベルカーの家族に囲まれながら、

喉に何かひっかかるようなものを感じていた。



歳を重ねた犬に最後の抱擁をするシェインは

落ち着いているように見え、

私はこの子が状況を理解できているのか疑問に感じていた。



数分のうちにベルカーは安らかに、

眠るように息を引き取った。



シェインはベルカーの変化を特に混乱することもなく、

難なく受け入れたようだった。



私たちはベルカーの死後、

しばらくそこに座り、

動物の命が人間のものより短いと言う、

悲しい現実について話し合った。



静かに会話を聞いていたシェインが突然、

「どういうことか、わかるよ」と言った。



私たちは驚き、全員が彼の方を向いた。



彼がそのときに放った言葉は私を驚かせた。

それまで、これほど心地よい説明を聞いたことがなかったからだ。

彼はこう言ったのだ。



「人は、いい人生の過ごし方を

学ぶために生まれてくるよね。

いつもみんなを愛することとか、

人に優しくすることとか。だよね?」



そしてその6歳の少年は続けた。

「ほら、犬はもうそれをすでに知ってるんだから、

そんなに長いこと、この世にいなくていいんだ。」



この記事が本当にあった事なのかどうかは分かりませんが、

犬に対しての強い愛情が溢れています。



犬は、飼い主とその家族が地位が有ろうと無かろうと、

顔やスタイルがどうであろうと、

どんな性格であろうと、

犯罪者であろうとなかろうと、

心底、求め、そして愛してくれます。



最後にもう一つ。


自分の人生の目標は、

犬に思われているような、

すてきな自分になることだ。 (作者不詳)



催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


ぶつけどころ

2010年06月07日 | 心理カウンセリング


○○の所為でこんなことになった。
○○のお陰で人生が台無しになった。
やる気が無くなったのは○○の所為だ。
○○は、いつも私の気分を逆なでする。
上手くいかないのは○○の所為だ。

物事の結果や、自分の感情の原因を誰かの所為だとしてしまう。

このような思考を当たり前のように繰り返していると、
心に、自分の人生は他人次第で決まるものであり、
自分ではどうしようもないという構えが次第に出来ていきます。

私達の仕事の目的の一つは、自分の行動、態度を自分自身によって判断し、
その結果に責任を持てるようになって頂くことです。

確かに、私達は未来の結果を完全に自分がコントロールすることは出来ませんが、
全くの影響を与えることが出来ないと言う事ではありません。
簡単に人の所為にしてしまう事は、
自分が未来に影響を与える力や可能性を放棄することになります。

何かの結果について誰かの所為にするために、
自分の貴重な時間とエネルギーを使うのではなく、
そうであるならば、それを打開するにはどうしたら良いのかについて
貴重な時間とエネルギーを使う事の方が、
自分の未来へ良い影響を与えることが出来ます。

とは言うものの、

他人を非難したくなったり、不満を持ってしまうのは、
そこまで強くあれない私達にとっては、
その全ての気持ちを抑えきれるものではないように思います。

だからといって感情のままにそれを許していると、
未来への影響力の放棄以外にも、
お前の所為だと原因の全てを押し付けれられた方も、
それを、すんなりと受け入れる訳にはいきませんから、
反発するだろうし、それが度重なると深刻な対立となり、
無用な敵を増やすことになりかねません。

そこで、提案。
本当は分かっているけれども、
どうしようもなく気持ちが湧いてきて抑えきれないようなら、

お前の所為だ!バカヤロー!ふざけんじゃねえー!
よくもやってくれたな!ゆるさないぞ!いまにみていろ!

こんな気持ちは神様にぶつけてみるのはどうかと、
神様なら何を言っても、ニコニコと微笑んで、
その全てを赦してくれますから何も問題は起きません。

神様には申し訳ないのですが、
これすこぶる良いアイデアだと思うのですが。。。

催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計

本当かどうかより

2010年06月04日 | 心理カウンセリング


望遠鏡で覗いて知ったつもりになっても、
その実際の姿は、そこに行ってみなければわからないものです。
私達は、まだ地球を少し飛び出し月に行っただけ。

私達の無意識(心)を捉えようとしても
あまりにも深くて広く複雑です。

以前、前世について書かせて頂いたことがありました。
催眠の退行催眠を進めていくと、
その方の前世の記憶を思い出すことが出来る?
そんな事が可能です。

これについては、「前世は存在する。」「そんなものは無い。」
と意見が分かれるところですが、
いくら議論を尽くしてもあるも無いも証明しようがありませんから、
不毛の議論です。どこまでいっても決着がつきません。

私にとっては、それが有るのか無いのかは正直、どうでも良いことで、
大事な事は、その方の心の問題を解決するために
それが役に立つものかどうかだけになります。

催眠世界の考えとしては、人は経験したその全てを覚えていて、
覚えていないのではなく、覚えていることを思い出せないだけである。
という考え方があり、そして、催眠に誘導すると、
完全に忘れていた(記憶を取りだせなかった。)ことを、
思い出す可能性が高まります。

通常の状態で思いだしたことよりも、
催眠と言う少し特殊な状態で思い出した事は劇的なゆえに、
ついその記憶が真実だと飛びつきたくなりますが、
これもまた、本当に正確な記憶であるかどうかとなると別です。

人の記憶と言うのは実にいい加減なもので、
無意識に蓋をして奥深くにしまいこんでいた記憶とまでいかなくとも、
私なんかは、昨日の晩飯の記憶が怪しくなる事もしばしばありますが、

鬱的な気分をどうにかしたいと相談に訪れ方が
関わりの深い出来事としてあげた中学の時の先生に酷い事を言われた記憶、
しかし、実はその先生は友人が通う別の学校の先生であったことが、
後に分かったりすることもある位です。

人は、それが思いつきのものでしかなかったとしても、
自分がそうだと信じてしまった場合には、
真実の記憶よりも優先されてしまうところがあります。
現実よりも情報の処理の仕方が優先されるということです。

ですから、心理療法の場合、
催眠を使うにしても使わないにしてもその方の心の問題を解決していくために、
何がその状態を起こさせ、それを維持させているものかを検討していきますが、

そこで、経験をどのように受け止め、どのように考えているか、
はたまた、幼少期の出来事、前世に行き着いたとしても、
それが、今の問題を起こしている本当の原因であるかどうかは重要ではなくて、
どれだけその方のマイナス感情を動かすだけの影響力を持っているかどうか、
それの方が重要なことなのです。

私も含め多くの人が、
TVが何故ゆえに遠くの画像を見事に映し出すことが出来るのかより、
スイッチを入れると映像を楽しめることを知っている方が、
重要だと思っているのと同じです。

催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計

投票ボタン

blogram投票ボタン