今回は、ちょっと硬めの話になるのですが、
話を聞くと、さっきのクライアントと同じ相談内容。
ではと、同じアプローチをしたからといって
同じ結果を得られるとは限りません。
それは、
一人一人の成育歴、それまでの人生経験、思考力、
行動力、知識、環境、状況等々が違う事からなのですが、
ここで、そんな細かなことを一つ一つ取り上げても切りが無いので、
私の場合、ざっくりしたポイントがあります。
まず、三つの心の規則
「~でなければならない。」「~しなければならない。」と、
「~であってはならない。」「~してはならない。」と、
「~である。」の存在。
そして、
これらが自分に向けたものか、相手に向けたものか、境遇に向けたものか、
自分に向けたものとして、
「私は、それを成功しなくてはならない。」
「私は、それを失敗してはならない。」
「私はいつだってそうだ。」
誰かに向けたものとして、
「あの人は、私を大切にしなければならない。」
「あの人は、私を軽く扱ってはならない。」
「あの人が関わるといつも~だ。」「あの人は、ああいう人だ。」
境遇に向けたものとして、
「こんな会社にしか就職できなかった。」
「私の周りにはろくな人間がいない。」
「このままの自分では、幸せになれるとは思えない。」
「どうして私は、不幸ばかりに見舞われるのだろうか。」
そして、その感情は、
どの出来事(未来、現在、過去)に強くリンクしているのかになります。
心は、時間軸の間を自由に行き来し、未来、過去に存在することが出来るのですが、
それによってネガティブな感情を感じるのは現在の自分です。
心がネガティブな過去や未来を覗いてネガティブな感情を持っていた場合、
それを感じているのが現在の自分であったとしても
心理療法で扱うのは過去の出来事であるし、未来の出来事になります。
簡単に言うと、
現在の自分が健康であるのに関わらず、
その人が健康に関してネガティブな感情を体験しているとしたなら
現在の状態について扱っても効果は得られにくくなりますし、
現在の健康がすぐれないことが発端となり、
心がもっと大変な状態であった過去へと移動し、
その当時の苦しさや辛さを再体験していたり、
もっと事態が悪くなるのではと、そのような未来を想像し
現在の自分が持つ必要のない大きなネガティブな感情を体験していたとしたなら、
未来や過去を扱うよりも、
現在の健康を取り戻すことに重点を置いた方がより効率的になります。
これらを合わせたのが3・3・3のイメージです。
人前で話す時にあがってしまうことを軽減、または解決しようとする時、
その人が心の中に描いているイメージに合わせて
アプローチをしなければ、そのアプローチは空回りをすることになります。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計