オーストラリアのクイーンズランド州の動物保護法では
猫の爪を切る行為は、獣医以外は禁止されているとのこと。
猫をショーとして戦わせるのも禁止。
耳などを切り落とすのも、もちろん禁止されています。
以前、書かせて頂いた家畜化された馬は、
人間が蹄を削ってやらなければ伸び放題になって
歩行困難になるどころか命に関わることもありますが、
猫は、野良猫も家猫も自分で爪を研ぐので
家猫には、爪研ぎ用のものを設置しておいてあげれば
わざわざ人間が爪切りをしなくても
柱や家具等を傷付けることを防げそうですし、
馬の様な有様になることはないとは思うのですが、
その辺りのことは、猫を飼ったことが無い私なので
詳しいことは知らないんですけどね。
ただあの愛くるしさを目にしたら
どうしても触れ合いたくなるだろうから
その際の腕や手のひっかき傷を防止するために
爪を切るのかなあ。良く知らんけど。
でもあれ猫にとって大切な爪を
人間の都合を汲み取って大人しく切らす訳も無いし、
切り過ぎると血が出ることもあるので
簡単ではないと思うんですよね。
法律で獣医以外は猫の爪切り禁止とするのは
やり過ぎなような気もする反面、まあ理解も出来ます。
猫をショーとして戦わせるのは禁止については、
世界では今も闘犬や闘鶏や闘牛が行われているように
昔のイギリスやオーストラリアでは、
猫同士を戦わせていたのかな。
人間と牛が戦うのってスペインでしたっけ
牛同士を戦わせる闘牛は、日本で行われていますよね。
それら地域の文化として大切に継承されてきたものを
法律で一気に禁止するのは動物愛護の精神からすると
正しいことだとは思うのですが、
地域文化の破壊にも繋がるので難しいところです。
最後の猫の耳を切り落とすってのが良く分からん。
猫の耳を根元から切り落とすなんてことは
只の虐待なので法律で禁止するのは当然のことですが
地域猫(野良猫)を捕らえて
不妊手術をした猫の耳の先をV字型に切り落とすことも
含まれるのだとしたら微妙ではあります。
何一つ望んでいない不妊手術をされるなんてのは
猫の立場からすると間違いなく虐待でしょうけど、
それをやらなければ野良猫が増え過ぎる恐れがあって
それが糞尿問題、ゴミ箱をあさると言う問題、
猫の遺体による衛生問題等に対応しなければならなくなり、
その結果、猫にとって一番の虐待となる
殺処分が増えることになるでしょうね。
そうなるよりはと、木よりも森を見ることを優先した
人間と地域猫との共生を考えての処置なので
強制的な猫の不妊手術&耳のV字カットは、
まあ致し方ない所ではないかなと思います。
でもまあ国が違えば何とかで、
オーストラリアでは、そのような行為も
動物保護法違反となるのか興味ある所ではあります。
日本の裁判で納得できないような判決を
目にすることもあるし、
結果有りきで詭弁を用いて弁護する弁護士に
イライラすることもありますが、
全体的に見ると日本では
極端な価値観に振り切れることもなく、
ぎりぎりバランスが取れているような印象を持っています。
しかし、それも日本で育った日本人なのでそう感じているだけで
勧善懲悪感が強そうな外の世界から見ると中途半端な価値観、
生ぬるい価値観と見えているのかも知れません。
教育の有り方なのか何の影響なのか分かりませんが、
最近、報道でちょくちょく目にする悪質な犯罪が
さらに増えて来れば、危険運転致死傷罪が制定されたように
下される刑罰も重くなっていくでしょうし、
それについて刑罰を重くしても犯罪は減らないと
反対する人もいるようですが、
私としては刑罰を重くすることで
悪質な犯罪が増えも減りもしないのであるなら
人間味が感じられない悪質な犯罪の刑罰を
せめて重くするのが筋だと思うんですよね。