心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

本当の問題

2011年04月28日 | 心理カウンセリング


私の考える悩みの状態とは、
心理的エネルギーの方向が一致していない状態を意味します。
ゆえに悩みの解消、軽減は、
心理的エネルギーの方向を一致することによって
成し遂げることが出来ると考えています。

失敗したり、夢や恋に破れたり、事故や事件に巻き込まれたり、
近しい人の死に直面したり等々、
このような時に私達は悲しみを感じたり恐怖を感じたりしますが、

このような気持ちは通常、時間の経過と共に
次第に落ち着きを取り戻してきます。(時薬)

落ち着きを取り戻すまでのネガティブな心理状態を
悩みの状態であると言うのではなく、
ネガティブな感情が不自然、または必要以上に強い場合、
長く続いている状態、何度も繰り返している状態が、
悩みの状態であると考えます。

この感情だけを直接扱い完全に解消することが出来れば良いのですが、
なかなかそうはいかないのです。

何故なら、感情はそれ単独で起きることが無く
そこには必ず理由があります。

骨折しているから痛みがあり、
痛みが問題なのではなく骨折していることが問題なのです。
高熱が問題そのものではなく、
身体の中に侵入した細菌やウィルスが問題です。

ネガティブな感情自体が問題ではなく、
その感情を起こす何らかの理由にこそ解決のカギが有ります。

ただ感情を直接扱うことで解決や軽減の期待できるのが、
何らかの衝撃的、圧倒的な出来事に対して強い警戒態勢を、
長くとり続けている反応である場合です。

これも厳密に言えば感情だけを扱う訳ではないのですが、
より感情を直接扱う近い形で取り組むことが可能で、
そのための心理療法の技法もいくつかありますが、
不随神経に直接働きかけるのは催眠が得意とする所です。

それ以外では感情だけを扱い解消、軽減することは困難ですから、
行動や思考を扱い「心の規則」を書き換えることで、
感情を変えていくことになります。

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生兵法は

2011年04月25日 | 雑感・愚見





悩みがある時、

友人、知人に相談をする人、心の専門家に相談する人、

そして、書店に並ぶ書籍に解を求める人もいるのではないかと思います。



個人が書籍や教本に解を求め時には少しの注意を払ってください。

その理由は、人はその時の自分の思うところと一致するものに

ついつい気持ちが奪われがちになるからです。



例えば「三度目の正直。」と「二度あることは三度ある。」

と言うように全く逆の意味を成すものもあります。



その時の自分の気持ちが前向きであれば、

三度目のは、「今度は成功する番だ。」と力が湧くでしょうし、

二度あることは、「弱気になる必要はない今度も成功する。」と

その勢いを増すことになるでしょう。



しかし、その時の自分の気持ちが後ろ向きであれば、

三度目のは、

「今まで何とか上手く言ったけれども調子に乗ってはいけない。」ですし、

二度あることはは、

「今まで失敗したのだから次も失敗するからやめよう。」となるでしょう。



同じ言葉が、行動を促す言葉となったり行動を自粛する言葉となったりして、

受け手側の心の状態によって解釈の仕方が変わります。



消極的な自分を変えたいと思っていたのに、

消極的な行動を後押しするような書籍や教本を手にして、

「そうだよなあ。」と納得したり、

苦しい今を立て直すための一冊の本を手に取るはずが、

書かれている内容を逆の理解、解釈してしまったり、

肝心な部分が頭に残らなかったりすると、

自分のマイナス面を確認するためのものになりかねません。



「生兵法は大怪我の基」にならないよう注意をしましょう。



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改革派と保守派

2011年04月21日 | 心理カウンセリング


顕在意識は常に新しい情報を仕入れて、
現在により適応したやり方があるのなら、
それに変えようとします。

潜在意識は環境に最適とはいえないまでも
それまでの適応してきたやり方を順守しようとします。

この二つの意識が、それまでのやり方を貫くのか、
それとも新しい情報や考えを取り入れるのかを協議をし、
どうするのかを決定しているのですが、
時に協議が決裂し、互いのやり方を主張したままになる時があります。

このようなことは、大人になってから起きることもありますし、
子供の頃からずっと続いているものもあって、

例えば、
「社会人になってから人前で話す時に緊張が強くなった。」

このような場合のまずの原因は色々と考えられますが、
社会人になってからそれが起きたのではなく、
実は、それまではそのような機会が無かったり、
何となく避けることが出来ていたことで問題とならなかっただけである場合、

それまでは上手くこなしてきたけれども、
ある時に酷い失敗をしたことで、
また、やってしまうのではと思うことが原因であったり、

特に原因と言う原因が思い当たらないのに、
ある時から緊張が強くなり始め、機会ごとに緊張が強くなってしまった場合等、
様々です。

強い緊張を解消するには、一歩前に出ようとする気持ちと、
一歩、後ろに下がろうとする気持ちが互いに主張し合っている状態ですから、
一番簡単な解決方法は、断固としてそれを拒否することです。

しかし、その決定を改革派が反対します。

それならと、一歩前に出ようとすると
今度は、保守派がそれを反対します。

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何となく

2011年04月19日 | 音楽セラピー

「なんか歌でも聞きたい気分だなあ。」

そう思ったら昔よく来ていたこの歌のことを思い出し、

何度か繰り返し聴いている内に

心に穏やかな風が吹いてスーと軽くなった感じになれた。

今なら財布を落としても笑っていられるに違いない。


ルイ・アームストロング~What a Wonderful World.




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感謝!

2011年04月18日 | 雑感・愚見




世界中の多くの国から義援金が送られてきています。

それらを目にする度に本当にありがたいなあと

感謝の気持ちで一杯になります。



支援規模が一番大きいのはアメリカで、

現在、義援金は90億円を突破、プラス

空母を含めた大規模な軍隊を派遣で、

その経費はとてつもないものになるはずです。



かの元総理の小泉氏がいざという時に

本当に助けてくれるのはアメリカだけだと話していたらしいのですが、

その考えは、今回のことで正しかったとなりますが、



アメリカだけではなく他の多くの国も

援助の手を差し伸べてくれていますので、

半分は正解で、もう半分は良い意味で間違っていたのでしょう。



そんな中でどうしても気になることが一つありまして、

台湾からの義援金が何と120億円を突破しているとのことです。

このような額は台湾の経済規模からするととんでもない金額になります。



単に義援金の額の大きさでその国の日本への気持ちの大きさが

イコールと言うことではありませんが、

私には感謝を通り越して申し訳なく感じる程の規模です。



さらに、その義援金がまだ日本に送られていないことを知った市民が

「何をしているんだ!さっさと送れ!」と

台湾の事務局への苦情電話が確か25,000件あったとか。

こんな熱い思いを向けてくれた台湾にです。

私の知る限りでは日本政府からのお礼が伝えられていないとの情報が、

??????



政治のことは良く分かりません。

日本政府、外務省には色々な理由があるのでしょう。

しかし、もしです。

その理由が中国への配慮であるならば全くのバカげた話です。



もしもです。それが理由だとすると

日本政府、外務省は

「助けて頂いた相手に感謝をする。」

「気持ちを頂いた国にお礼をする。」

こんな当たり前のことをすることについて、

中国は、あれやこれやと抗議をするような国だと思っているのと同じになります。

中国はとんでもない国だと。



中国とは色々ありましたし、これからも有るでしょうが、

そこまで酷い国ではないと私は信じたいのです。



今回は、理由がこのような理由でないことを祈りつつ、

もどかしい気持ちを書きなぐりました。


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ネガティブな感情を

2011年04月14日 | 心理カウンセリング




心の問題や悩みを解消、軽減することは、

ネガティブな感情を解消、軽減すると言うことになります。



そして、これは表出している

恐れや不安、悲しみや辛さのような

ネガティブな感情だけではありません。



やりたくて仕方が無いと行動を促す感情のまま

ギャンブルにのめり込む。



これによって一財産作ることが出来れば、

このことによる感情はポジティブな感情だけになりますから、

まず、問題や悩みとはなりません。



しかし、ギャンブルで蔵を建てた人はいないと言うように、

一時的、断続的に利益を得ることはあっても

トータルで見れば

マイナスとなるのが普通です。



この時、程良い所でやめたり、

ちょっとした娯楽として行うのならまだしも、

「今度こそ。」「今度は。」「次で損を取り返そう。」

「今やめたら損をしただけだ。」で、

続けることの理由を探し出し、

どんどんのめり込み限度を超えてしまうと、

最終的にはネガティブの感情を持つことになります。



過食やリストカットも何らかのネガティブな感情を

打ち消そうとする気持ちからの行動ですが、

それによって一時的な快は得られても

根本的な解決にはなることはなく、

最終的にはネガティブな感情を持つことになります。



このような強い欲求充足衝動によって行動し、

最終的にネガティブな感情を持ってしまうような

「リストカット」「過食」「ギャンブル依存」「アルコール依存」等は

ちょっと厄介な問題です。



特に家族から受けろと言われたり、

家族に連れて来られた場合には、

止めようとする気持ちよりも、

それを必要とする気持ちの方がまだ強く(疾病利益)、

本人のモチベーションが低いことが解決を難しくします。



そして、自らが心理療法を受けることを決意した方の場合も、

別の問題が加わって

心の混乱が限界に近い状態となっていることがあり、

やはり解決のための時間は

他のケースと比べて多く必要となります。



だからと言って、

そのままでは精神的なダメージが深刻になるばかりでなく

経済的、身体的な深刻なダメージも加わる可能性もあるので

問題への取り組みへの決意をして頂き、

取り組んでもらいたいと思うのです。



本気の決意があれば、

複雑化した精神の混乱も紐解くように

施療を進めていくことで

その感情を沈静化させることが出来ます。



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トラウマ

2011年04月13日 | 心理カウンセリング




前回のブログでトラウマについて書かせて頂きましたが、

今まで私のブログではトラウマについて取り上げていませんでした。



それは何故なのかと言うと、

正直なところ、私はトラウマについて充分に理解できていないんです。



ちなみに私は、教科書からトラウマ(心的外傷後ストレス障害)は、

衝撃的な身体的、精神的ショックを受けるような体験をしたことから、

その後の自分に長い期間、悪影響を及ぼしている心の状態と理解。



そして、それらの原因となる体験として、

幼児虐待や強姦、戦争、大規模な自然災害、犯罪や事故等々と言われています。



このような心の傷をトラウマと命名したのが、

精神分析のジムクント・フロイトであるとか、

いや、もっと前から言われていたとか、

誰が命名したのかはどうでもいいことなので

ちょっとそれは置いておいて。



ネガティブな反応にしろポジティブな反応にしろ、

心が反応する限度枠があり、

通常はこの枠内でそれは起きます。



そして、その反応が起きると

私達が生まれ持った精神を安定させる力が働き、

一定の時間が経過すると反応は治まり通常の精神状態へと戻ります。



しかし、その限度枠を超えるような反応が起きた時には、

精神の崩壊を免れるために

次の安全システムが働くことになります。



大規模な自然災害や犯罪や事故というような

きわめて危険な体験をして、

心が抱えきれないような恐怖や不安を感じた場合には、

その出来事と正面切って向き合わないようにするために、

精神的な現実逃避、現実避難をします。



この時、個人によって様々な方法をとりますが、

「恐怖のあまりに気を失う。」もその一つです。



そうしている間にも精神を安定させようとする力が働いていて、

不安や恐怖の程度が治まってくると、

現実避難した状態から現実へと戻ることになりますが、

なかにはあまりも強いショックを受けた場合に、

現実避難の状態が長く続いてしまう人もいます。



あるいは、その出来事の記憶を無意識の中に

押し込めて無いものとすることもあります。



このような場合、記憶が顕在意識に

捉えることが出来ないだけで、

そのものが無くなった訳ではなく

何かの刺激によってその片鱗が顔を出します。

「何故か、数字の4が怖い。穴が怖い。縞模様が怖い。」等がそうです。



これらが私の感覚でいうトラウマに関わるもので、

次のようなことは、トラウマと言うべきものなのか分かりません。



阪神淡路大震災の時にあの揺れを体験し

近くの建物が崩壊したのを見て、

何カ月かは揺れに過剰に「びくっ!」身構えるようになっていました。

これもトラウマ体験と言えばトラウマ体験だと思います。



そして、「びくっ!」のまま何ヶ月か経つ内に

自然と過剰反応がなくなり、

気が付くと「びくっ!」の以前より揺れに対しては、

良いのか悪いのか分かりませんが耐性が付いたように感じます。



その他にも全く思いつきで書きますが、


「いじめを受けたことによってそれ以降、

人と交流を持つことに恐怖を感じて上手くいかない。」

「失敗を笑われてから、失敗を極端に恐れるようになった。」

「大きな事故を経験したことで自動車を運転出来なくなった。」



「両親が弟だけを可愛がり(兄だけを可愛がり)自分は褒めてもらえなかった。」

「社会的に成功しているのに満足感や幸せを感じられない。」

「言葉ではなく自分の身体を痛めつけることで抗議をする。」等々。



これらを全てトラウマ体験が原因であるとするならば、

何でもかんでもトラウマ体験という枠に収まってしまうように思えて、

以前からトラウマとはの定義がよく分からなくなっています。



そのようなことから

一般化するための仕分け作業は学者や研究者に任せて

心の平安を得るために何が必要なのか、

今を楽しめ、未来に期待を持て取り戻すために何が必要なのか、

そのことについてだけを考えるようにしているのが現状です。



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後方待機

2011年04月12日 | 雑感・愚見




震災報道にさかれる時間が次第に少なくなり、

TVの番組も通常番組が多くなってきたようです。



当初、住まいも物資も無良状況からすれば、

多くの支援によって状況が改善されたことも確かですが、

原発問題もあり、

決して状況が良くなったと言えるまでには至っていません。



そんな中、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、

ASD(急性ストレス障害)等の被災者の心のケアが必要との

報道がなされるようになってきました。

そして、心の専門家と言われる人たちも派遣されているようです。



確かにその通りだと思いますし

心を専門とする人も必要だと思います。

ちょっと気がかりなことがあるので

今回は、それについて私なりの考えを書かせてもらいます。



ショッキングな出来事を体験すると

悟りの境地に至っている人を除けば、

当たり前のように通常の精神状態ではなくなります。



誰が定めたかそのような状態がある一定の期間続くと

PTSD、短期間の場合はASDと呼ぶのですが。。。



自分の状態の原因を

自分の性質や弱さであると考えてしまっている人や、

自分の限界を超えても頑張り続けようとする人、

妄想によって怯えや怒りを感じている人等には、

病名が付くことで自分の状態を把握できることもあります。



逆に、病院に入院すると立派な病人になることがあります。

これは、それまで元気だった人が病名が付くことで、

自分は○○病なんだと元気を失ってしまうことが原因です。

このことはまさに「病気は気から」をあらわしています。



私の所に相談に訪れた人の中には

医師から病名を告げられたことで、

「私は普通の人では無いんだ。」とか、

「私はそのような人なんだ、」というように、

病名自体がその人の心の重荷になってしまっているケースがあります。



長くなりましたが、何を言いたいのかと言うと、

被災された方は現在の厳しい状況と向き合い、

先行きの見えない不安を精一杯心の端に押しやり

ようやく精神を保っている方もいるかと思われます。



そのような時に、役に立ちたいと力に立ちたいと、

専門家の肩書を持つ人が必要以上に関わることで、

「私は精神的にも変調をきたしているんだ。」と、

心のバランスを負の方に傾けることのないように願っています。



まずは、知り合いの人や友達や近所の人や現場スタッフの人、

町役場の人等が互いに語り合ったり、手を握り合ったり、

抱きしめあったりすることの方が大きな力となるはずです。



そして、専門家の方々のその持てる力を必要な時に必要な人に

すぐに発揮できる体制が整っていることを知ってもらうだけに留め、

後は見守るように待機しておくことがベストではないかと思うのです。



これから多くの方や国の支援によって、

状況が次第に良くなっていくと信じています。

そうなっていけば心の安定度も増してくるはずです。



私は、人が持つ心のバランスを保つ力の強さを信じています。

ゆえに、そう思うのです。


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決断

2011年04月07日 | 心理カウンセリング




私達が行動決定をする時、

顕在意識と無意識が協議をし

最大の益を得られると思われる行動を決定します。



この時、次の4つに照らし合わせて判断を下しています。

善か、悪か。

正か、誤か。

得か、損か。

快か、不快か。



そして、一番優先順位が高いものが

その選択が自分にとって快となるのか、不快となるのかです。



善行、悪行、難行、苦行も

自己の欲求を即時に、

または将来的に満たし快を得ようとする結果です。



この決定がスムーズに行われている時は問題がありませんが、

快を得るための判断が下せずに滞ってしまうと

不快な状態が続きます。

この状態が悩みの状態です。



この時、私達の心の中で二つ以上の相反する気持ちが

働いていることを示しています。



例えば、恐怖感や不安感を強く感じている時は、

自分の直近の未来、将来が危険な状態に陥る可能性を感じ、

その危険を避ける事や対処する術が無いと感じています。



しかし、大抵の場合、

その危険を過大に評価してしまっていたり、

その危険を避ける選択を排除していることが殆どで、

そのことが決定を滞らせています。



つまり、そのような不合理な解釈を発見して

整合性のある捉え方へと変えることで

悩みや問題は解決へと向かいます。


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