29日に和歌山カレー事件の林死刑囚の再審請求を
地裁が棄却したとのニュースがありましたが
あの事件からもう20年近くも経過しているんですねえ。
過去に報道された物的証拠からすると犯人は、
林真澄被告と判断されても仕方ないとは思いますが、
林被告が犯人であることを示す決定的な証拠があるようにも思えず、
真実は神のみぞ知るです。
このような場合は、
死刑が確定したとしても刑の執行はされずに
終身刑的に刑務所で過ごすことになるのだろう
なんてことを思っていると、
世界の豪華すぎる刑務所のことを思い出しました。
私はこれを知ったときには、
もう目が点、色々な考えもあるもんだなと。。。
動画の中にも登場するバストイ島にある刑務所は、
受刑者には木造の建物が割り当てられ、
労働時間は6時間ほどで後は自由時間。
自由時間には
島を歩き回ることが出来るだけでなく、
乗馬、テニス、クロスカントリー、スキー、
ジムでのトレーニング施設の使用、釣り、音楽活動、
図書館にテレビ、パソコン、電話ボックス
ビリヤード、サッカー場などの娯楽施設に、
品揃え豊富な売店での買い物等々。
とにかく受刑者に至れり尽くせり。
普通に考えると受刑者なのですから
これらの利用は全部無料、
もしくは相当な割安じゃないかと思うのです。
契約社員や何やらを認められた今の日本で、
この生活環境と生活水準に達していない人も
少なくないのではと思ってしまいほどで、
「ノルウェーでは犯罪を起こした者には、
恩賞としてリゾート地での快適な生活を与えられます。」
と看板をかけ替えても
何ら違和感ないように感じてしまいます。
このような政策は、欧州の固く信じる価値観、
犯罪者にも人道的、人権、尊厳からだとしても
私なんかは正直
「物には程度と言うものがあってですねえ。
こりゃ、やりすぎだろう。」と思ってしまいます。
刑務所は、犯罪者に罰を与えるための施設ではなく
更生施設だと言う声も日本でも聞こえてきますが、
私は、そのような役割はあるにしてもです。
主たる目的は、
やはり罰を与えるものであるべきだと考えています。
刑法とは、犯罪人を罰する掟であり、
その掟に従って国家から処せられた罰を
刑罰と言うのであって、
国家が犯罪を犯した者を更生させるために、
特定の施設に一定期間留め置くことを
刑罰とは定めていないと思います。
そして、心理療法の観点からは
悩みの大小と解決に要する期間は正比例せず、
個人の本気度、認知力、理解力、把握力、実行力等の違いによって
解決へと至る期間が変わってきます。
だとすると、
更生を目的に犯した罪の程度によって
禁固の期間を定めることは
全く意味をなさない馬鹿な決め事になります。
万引き犯も強盗犯も殺人犯も
一律不定期刑でなければならないはずなのです。
その結果、
万引き犯が施設に30年禁固されることもあり得ますし、
その逆、強殺犯が一か月で釈放されることもあり得ます。
その他にも色々と釈然としない問題が出てくることを思えば、
現実的でないように思います。
もちろん、犯罪を犯した経緯、犯罪の程度によって
受刑者が過ごす施設の環境や
受刑者への待遇が違うことには異論はありません。
私のこのような考えは、
善人の考え方ではないでしょうし、
心の狭さを表しているのだとも思いますし、
酷い奴だと非難されるかもしれません。
だけれども
今の私は、箱の中身を罰のままにして
更生の綺麗な絵柄で包装することが出来るほど
器用さをもっていません。
この先、願わくば人として成長し、
箱の中身に更生を入れることが出来るその日までは
未成熟な考えを持つことを
甘えさせてもらおうと思っています。