心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

天才繋がりで

2014年10月27日 | 心理カウンセリング




天才繋がりでもう一人。

現在の将棋界での天才棋士と言えば、

羽生善治氏。


将棋に興味が無い人でも

この人の名前は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。



プロの将棋の世界の7つのタイトルを

一時期、一つ残さずにひとり占めして

前人未到の7冠王の偉業を成し遂げた人です。



現代催眠の父と言われるミルトンエリクソン氏は、

クライアント自身さえも気付いていないような気持ちや

クライアントが意識して隠した気持ちさえも

話された言葉、話し方、表情、仕草、得られた断片情報等から

その全てを見通してしまったので

その鋭い視線を、誰が言ったのか

尊敬や畏怖の念をもってエリクソン睨みと言われていますが、



羽生氏も、対局者の

どんなにささやかな甘い手であろうとも

決して見逃さないような鋭い視線を

ハブ睨みと言われ恐れられています。



そして、30代の頃より大きな棋戦の終盤に

勝利を読み切った時には、

コマをまともに持てなくなる位にコマを持つ手が震えてしまうのが

40代の半ばになった今も続いているのですが、

この局面では、まだ勝負になると思っている対局相手も

その手の震えを見るともう勝てないことを自覚するそうです。



ある状況の時に限って手が震えてしまうのを

心理療法の世界では、イップスとか書痙と言いますが、

羽生氏のそれも原理は同じものと言えるのではないでしょうか。



羽生氏の場合は、大きな喜びを目の前にしたことによる興奮からくる震えで

書痙の方の場合は、恐怖や不安からの震えで

どちらも心が平常心ではなくなっていることは同じです。



書痙と言われる状態の方は、

文字を書く時や、来客に飲み物を運ぶ時など

本人が震えて欲しくないと思う状況に限って

その震えが起きてしまう事で苦しみます。



この状態から抜け出すために必要な事は、

言うまでもないことですが、

手が震えてしまう状況において、

平常心でいられるようになる事です。



羽生氏の場合は、興奮からくるもので

その興奮は喜びでもありますから

平常心を保つと言う事は、

大きな喜ぶや興奮を小さくしてしまう事ですから、

その手の反応を何としたいとは思っていないと思われるし、

今や、それは羽生氏の武器、代名詞にまでなり

人によっては勝負師らしくて

カッコイイと思う人もいる位のものとなっているので

あれなんですが、



書痙の方の手の震えは、恐れや不安からくるもので

手が震える度に大きな恐れや不安、

羞恥の気持ちを経験することになるので

それらの不快な気持ちを何とか無くしてしまいたいと思うのも

当然のことかと思われます。



しかし、無くしてしまいたいと思えば思うほど、

その気持ちの下の

怖れや不安、羞恥心を意識してしまう事になるので

逆にそれを強めたり、永遠と繰り返すことになります。



ですから、平常心を保つために必要な事を簡単に言うと

手の震えが起きて欲しくない状況において

例え手が震えたとしても良いやと開き直ることが出来、

実際に手が震えたとしても意に介さなくないほどの

気持ちを完璧に持てたら一発でその震えはなくなくなりますし、

完璧でなくともそれらの気持ちが大半を占めたら

次第にその反応がなくなっていきます。



しかしながら、これは言うは易しで

それを聞いて「あっそうかなるほど。」と納得できたとしても

実際にそのような気持ちになることは簡単ではありませんから

施療者側がそのままクライアントにそれを求めるのは、

あまりにも過酷すぎます。



考え方は間違っていないとしても

ハードルが高すぎる場合には、改善どころか状態を余計に酷くしてしまう

可能性だってあります。



催眠暗示のみでアプローチをするとすれば

その状況で平常心を保てるように暗示をしたり、イメージングをしたり、

過去の平常心を保っていた気持ちの在りようや、

身体の感覚を呼び戻していくようなやり方も考えられますが、

心理的なアプローチをプラスして行った方が

より効果を期待出来るように思います。



そこで、心理療法的なアプローチとして

手の震えに対して直接的にアプローチをするのではなく

クライアントにとってもっとハードルが低く負担の少ないと

感じられる所を取り組むことになります。



催眠は、心理療法的なアプローチがある程度成功してからの方が

より効果が期待出来るように思います。



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努力に勝る天才なし?

2014年10月22日 | 雑感・愚見


「努力勝る天才なし。」

例え天賦の才能を持っている人も

努力し続ける人にはかなわないと言うものの

う~ん。。。



私的には、

目的を達成するまでの過程を

意識の力や根性によって努力し続けようとする人ではなく

面白味を感じ、魅入られるように取り組める人を

その道の才能の持ち主と思っているので、

「努力は、天才に勝てない。」

なんて思っているわけです。



誰にだって何らかの才能はあるはずですので

自分の才能が発揮できる道に進めば

その道のエキスパートになれるはずです。



鉄道に乗るのが好きで仕方なかった人が

やがて全国の駅を制覇して、

気が付いたら本を出していたり、

マンションが好きで仕方仕方なかった人が、

やがて本を出してみたり、

おもちゃが好きで仕方なかった人が、

おもちゃの博物館を経営したり、鑑定士になっていたりと



良識の有る大人から

おそらく揶揄されたであろうことも

やがてはその道のエキスパートと呼ばれ、

それが仕事になっている人も少なくありません。



才能を伸ばせることが出来るようなものが

一人の人間には一つしかない訳ではないだろうけれども

多くても2つか3つかな。



それ以上ある人もいるかもしれませんが、

身体は一つなので

伸ばすだけの時間が足らなくなるので

いたしかたありません。



私なんかは欲張りなところがあって

自分にはその道の才能がないと感じつつも

あ~、あの人の能力、才能が欲しいなあと

思うことも多々あります。



最近、そんな気持ちにさせられた動画を一つ紹介。

一人の男性が、荒川静香で有名になった「誰も寝てはならぬ。」を

プッチーニばりに歌い上げ、

そして、

フレディー・マーキュリー風にも歌い上げています。


さほど歌が上手くない私としては、

こんな風に歌を自在に歌えたら、

どんなに気持ちが良いかと、世界が変わるに違いないと

思ったりしたのでした。



ちなみに素晴らしい歌を聞いて、

その歌声に魅入られている時、

その人は、その時、催眠状態に入っているのと同じです。






と思ったら、動画が消えてしまったので

代わりの動画の御紹介です。

この方も物凄く上手で、口パクかと思う位マーキュリーとそっくりです。

先の動画の人物と同じような、違うような。。。






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表現の仕方

2014年10月16日 | 雑感・愚見




限外まで努力してプロになれなかった人を

僕は知らない。

と、イチロー選手が言ったとか言わなかったとか。



このような上手い言い方を

考えなしに自然と出来ることにも

イチロー選手の凄さを感じるのです。



何も考えずに、素直に聞くと

夢を持とう、そして、

本気で努力しさえすれば

その夢は叶うと言うような

自己啓発系で言っているかもしれない

言葉と同じように



限界まで努力をすれば

誰だってプロ野球選手になれると言ったとしたなら

それは明らかな間違いであることは

誰だって分かります。



だってプロ野球の登録選手数は決まっているので

それ以上の人はなれませんし、

もっと極端に言うと

全員プロ野球選手になると観客はいなくなり

収入が得られずに

プロ野球が成り立たなくなります。



よって限界まで努力しても

プロ野球選手になれない人はなれないのです。



イチロー選手は、

自分の体験を通して真理はこうだと断定して言っていのではなく、

ただ自分が体験したことを述べているにすぎません。



何を言っているのでしょうか。

イチロー選手の周りの人は、

努力をしてプロ野球選手になった人ばかりですから

朝になると太陽が昇り、夜になると月が昇ると同じような

ごく当たり前のことを話しているのでしょうか。



努力することの大切さ、

努力することを怠り、

自分の可能性や力を眠らせてしまわないようにと

言っているのでしょうか。



努力を怠っている人を責めてたり

自己反省することを

促しているのでしょうか。



あのような言い方をする事によって

個人の考えを押し付けていませんから

受け手が自由にその意味を選択することが出来るので

反発を受けにくくもなります。



なんか催眠的な言い方とも言えるかもしれません。




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