心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

取っ手

2011年03月30日 | 心理カウンセリング





精神分析理論を創始したジムクント・フロイトは、

自身の臨床経験の中でクライアントが

幼少期のトラウマ体験を克明に思い出し語るだけでなく、

その当時に本当に感じていたネガティブな感情をも同時に体験し、

そのネガティブな感情を湧きあがらせることで(カタルシス=浄化)が生じ、

神経症的症状が治まっていくと考えました。



また、米国の精神科医でもあったミルトン・エリクソンは、

催眠の研究に力を注ぎ、独自の催眠療法の技法を開発し、

その理論、技法によって

自身の臨床において驚くほどの成果を残しました。



その理論と技法は

問題の原因を究明するより

問題の解決法を発見する方が有益であり、

過去の影響を探りだすより

現在と未来に焦点を当てることが重要と考えました。



心の悩みを解決するということは、

強いネガティブな感情を解消、軽減することであり、

または、ネガティブな結果を何度も繰り返すようなポジティブな感情を

解消、軽減することです。



精神分析の理論とエリクソンの理論は立場を逆にしますが、

どちらも問題を引き起こす感情を変革するための取っ手であり、

その人の問題にとって、

どちらの方が目的を達成することがより可能かだけです。



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視覚

2011年03月26日 | 雑感・愚見




今回は、心理カウンセリングには殆どと言って関係のない話です。

かねてから噂があった大竹さんと中村さんが

結婚されたというニュースが震災の直前にありました。



初めて中村アナと直接会い、言葉を交わしたのが

仲山が出演するフジテレビの朝の番組の収録に助手として

随行した時です。



その日の事前の打ち合わせで、

急遽、ロケで収録済みの映像に加えて

確かその日のゲストと中村アナにも

催眠を誘導してもらいたいとのことを聞いていました。



しばらくして私達の控室のドアをノックする音、

そして、一人の女性が入ってきました。

「あれ、こんなに綺麗な女優さんに催眠を誘導する話をきいてないぞ。」



TVの映像で知る中村アナと眼の前の中村アナとが、

私の中で重なるにはしばらく時間がかかったほど、

現実の中村アナは眼が眩むほど輝いていました。



私達の感覚は色々なものに簡単に影響を受けますが、

修正を加えていないTVの映像や写真が、

実際に目にしたものとあれだけ違うのは何なんでしょう。

専門分野の人に聞いてみたいものです。



お二人の結婚について一部の意見には

何故、大竹さんは中村アナを選んだのか、

もっと他の女性にしなかったのか的な意見もあるようですが、

私的には全く逆の感想を持っていて、

悔しがっても、羨ましがっても頓珍漢ですから、

「あ~あ。」としか言いようがありません。

お幸せになって下さい。


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原発

2011年03月23日 | 雑感・愚見




神戸も震災で大きなダメージを受け、

復興には10年以上かかると言われていましたが、

行政や市民の方々の頑張りのおかげで、

ものすごいスピードで約3年で街の姿を取り戻し、

日本の底力を確信することが出来たものです。



この度の震災では原発事故があり、

復興への大きな障害となっています。

地震や津波は終息に向かっていますが、

原発は現在進行中でまだ終わっていません。



何でもこの事故がここまで大きな問題となったのは、

緊急用のディーゼル発電機が津波によって

使えなくなったことらしいのですが、

以前からチリ級の地震が起きると

使用不能になる可能性が高いと指摘され対策するようにと

東電に進言されていたようですが、

東電側がそれを拒否していたという事実があるそうです。



拒否するには何らかの事情や理由があり、

単に、コスト面で無いことを信じたいと思います。



なにはともあれ、

現在の事故に対して現地で活動している方々には

本当に感謝の言葉しかありません。



そして、私が15年お世話になった東京にも

まさかの大きな影響が出ているようで心を痛めています。



今日のニュースでは原発に電源が復活し光明が見えてきました。

これも放射能が漏れる中でとてつもない困難に諦めることなく、

今やれることを着々と進めてくれた作業員のおかげです。



原発の日々のニュースを見ると、

爆発、放射能漏れと続き、

完全に他人のコントロール下では無くなり、

私は不覚にも完全崩壊まで

時間の問題のように思ってしまいましたが、

まだ、やれることが残っているなら放棄せず実行することが、

いかに大切なことなのかを思い知りました。


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惨過ぎる

2011年03月12日 | 雑感・愚見





こんな無慈悲なことがあっていいのだろうか。



地震後TVでは見たことのないような文字が

テロップで流されていた。



「大津波警報」



この文字を目にした時、

今までの津波とは全く別物の

尋常ではない津波が来るとは思った。



でも日本の警戒システムの予報により、

きっと多くの人が高台に避難し人的被害は最小限に治まるはずと

信じていた。



それが、このような人的被害。

一体何があった。



その地に人がいることで文化、風土が生まれ、

長く引き継がれ日本と言う国がある。

国にとって一人一人が宝である。



損傷した建物や港は、人がいればまた復興できる。

阪神淡路大震災、今回の地震等、

あまりにも多くの人的被害を聞くと、

堪らなく悔しい。



私が子供の頃は地震と言えば

地面がちょっと揺れるものだと勘違いするほど、

大きな地震の経験どころか

ニュースなど聞いたことが無かったように思う。



酷い地震、津波があったという話は聞いたことは有るけれども、

私の中では昔話のようで現実離れをしていた。



それがここ最近、日本でも世界でも短期間で酷い地震が、

一連のことのように起きている。

今、地球に一体何が起きているんだろうか、

地球が何を知らせているのだろうかとも思う。

せめて、

これで終わりであることを心から願う。



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コンプレックスと個性

2011年03月11日 | 見方、捉え方




商店の陳列棚に同じ商品が並んでいるのを目にしますが、

日本のメーカーは優秀で同じ製品であれば、

どれも同じ性能、同じ味。

それが製品への安心と信頼を生み出します。



ですから、

私は、左端のものより右端のものが好みだとか、

私は、左端の商品でなければ

嫌だと言う人はいないかと思います。



もちろん、お店の人からも、

「左端のものにしますか、それとも右端のものにしますか?」

とは聞かれることもありません。



さて、

人それぞれ悩みとまでいかなくても、

誰しもが大なり小なりコンプレックスを持っているようで、

結びつくものをあげればきりが有りません。



容姿では、

ホクロ、頭の形、額の形、頭の形

顔の形が長い丸い、眼の大きい小さい、背が高い低い、

お尻が大きい小さい、唇が厚い薄い、バストの大きい小さい、

手足が細い太い、声の質、歯並び等々。



これは単に他人と同じでありたいと言うよりも、

自他共にから安心と信頼を得られる完成されたものでありたいという

気持ちからなのだと思います。



これらの気持ちは本能レベルに近いもので

真っ白な壁に十円玉程度のシミ一つあると

壁の殆どを占めている白色よりも小さなシミが気になるのと同じです。



正誤かどうか分かりませんが、

このように安定と異質へと注目するような機能は、

人間だけでなく動物が身を危険から遠ざけるために

備わっているように思います。



あれ、あそこ盛り上がっていたっけ。

怪しいぞ。みんな注意をしろ。ライオンかもしれない。

「ガオ―!」「ワ―、来た―!」

このような違和感を感じる能力を無くしてしまうことは無理ですし、

それは、あまり宜しくない試みですが、

無くすことは出来なくとも確認し受け入れることは可能です。



何とかなるものは排除すれば良いのですが、

そうでないものは、

ほどほどに抵抗するか受け入れてしまうことです。



かのミルトン・エリクソンの施療で

ソバカスが嫌で学校に行きたくないと言っていた女の子が、

シナモンがとても好きだという情報を活用し、

「シナモンフェイスだね。」と伝えたことで

コンプレックスだった自分のソバカス顔が気にならなくなるどころか、

お気に入りにまでなったとか。



完全を妨げる異質なものは不快な気持にもさせますが、

同時に、自分を取り換えのきかない存在、

特別な存在とするだけの輝きをも放っていたりします。



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インパクト

2011年03月06日 | 催眠療法




最近は催眠を取り上げる番組が

一時期ほど多くないようですが、

私が東京クリア研究所でお世話になっていた頃の10数年間は、

催眠を取り上げて頂ける番組も多く、

仲山和輝氏にTV局からの出演依頼が頻繁にありました。



そして、番組打ち合わせのために

クリア研究所に尋ねて来られていたのですが、

殆どの制作スタッフが番組を面白いものにするために

催眠をより理解するために、

自身が催眠を体験しておきたいと要望があり、

その全てに催眠誘導を成功することが出来たのですが、



その中のある番組のスタッフが、

私の誘導で催眠を体験し終えた後、

ついでにと個人的な要望がありました。



「私は昔からネギが食べられないんです。催眠で食べられるようにして欲しい。」

と準備よろしくネギを取り出してきました。



この方は充分な催眠状態に至る人でしたので、

このような要望を叶えることは催眠的には問題はありません。



再度催眠に誘導し、ネギに対する誘導をすると、

「あれ、おかしいぞ。ネギが美味しい。」

と言って確かめるようにムシャムシャと丸かじりです。



催眠術的にはこれで十分目的を達成しているのですが、

得られた変化を恒久的なものにすることを目的にする

催眠療法的にはこれだけでは不十分です。



と言うのも、そのスタッフの反応からこの事実は、

催眠の力によるものだと思っているのが見て取れました。



このような場合は、人によっても違うのですが、

その変化した状態が何時間か何日か経過すると

元に戻ってしまう可能性があります。



つまり、ネギが美味しく食べられている状態がおかしな状態で、

ネギが変な味がする状態が通常の状態だと信じている訳です。



人は、心に信じていることが現実になります。



自分が駄目な奴だと信じていると

自分を高める行動を取ることが少ないですし、

例え良い結果を得られたとしても

「こんな結果しか出せなかった。」とか、「こんなことはたまたまだ。」と、

自らに難癖をつけてしまい自己イメージの変革に結びつかず、

自分がイメージする駄目な人の行動や態度を

とり続けてしまうようなものです。



ですから、そのスタッフの心が固く信じていること、

「ネギは変な味がするものだ。」に疑問や迷いを生じさせ、

新しい価値観が入り込む余地を生じさせるために

一工夫を追加しました。





「今、ネギを美味しいと感じるのは

変だと思っているのではありませんか。

美味しいのは催眠の力によるものだと。」


スタッフ

「だって、そうなんでしょう。」




「催眠とは関係なくネギを美味しく食べている他の人がいますよね。

その人達は、何故ネギを美味しく食べれているのでしょう。

それは、今あなたが感じている味と

同じような味を感じているからだと思いませんか。」


スタッフ

「そう言えばそうだと思います。そうですよね。」




「つまり、今までのあなたが感じていた味こそが、

ネギは不味いと自分に催眠をかけていたとは思えませんか。

そして、今ネギが美味しいと感じているのは、

実は今までの自分に自分がかけていた催眠が

解けている状態だとは思えませんか。」


スタッフ

「えっ!」



10日後、TV局に番組収録で訪問した時にそのスタッフから報告。

「あれ以来、ネギが美味しいままなんです。」


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