布引の瀧の他の二か所が本日の本命で
まずは瀧の奥へと足を進めて
五本松ダムと分水堰堤を目指します。
雄滝前ベンチ
真ん中の白い部分に雄滝前にあるベンチが見えます。
そんなに登った実感は無かったので
発見した時には驚きました。
雄滝口へと流れ込む水流
猿のかずら橋
この橋は、元々あった鋼橋に
徳島の「租谷のかずら橋」に似せて
サルナシのツルを巻いて装飾したものだそうです。
元々が「かずら橋」でも何でもないようですが
少し装飾したことで、
ちょっとした名物になっているのが面白い所です。
えっちらおっちら先へ奥へと進みます。
谷川橋【国指定重要文化財】
「谷川橋」は、
布引導水管工事(大正元年~大正7年)の際に施工された橋で、
どこにでもあるような短い橋にしか見えませんが
重文指定の橋です。
堰堤からカーテンのように流れ落ちる水。
これには何々瀧といった名称は付いてはいないようですが
その様は綺麗で今日の蒸し暑さを視覚で軽減してくれます。
どこか懐かしさを感じる小川の風景を横目に見ながら
敢為邁往で、おっちらえっちらと奥へと進んだ所に在るのが
五本松かくれ滝。
五本松かくれ滝
この瀧は、ダムの貯水量がオーバーフローの際の
放水時にだけ現れる瀧で滅多に見られないことから
幻の瀧とかレア瀧と呼ばれているようです。
今日の決行日は、良く雨の降った後なので
期待通りにかくれ滝の様子を見ることが出来ました。
この瀧もなかなかの水量と落差があって迫力があります。
布引五本松ダム 堰堤【国指定重要文化財】
この布引五本松ダム堰堤は、1900年(明治33年)に
日本で初めて造られた重力式租石コンクリートダムで
100年以上現役の水道施設です。100年以上現役に
昔の職人達の誇りや心意気が現れているように思うんですよね。
こんなことを言うと怒られそうですが、
建築、建造、家電等々、
昔の物の方が丈夫で長持ちの印象が、
あくまでも私個人の印象でしかないのですが。
堤長は110.3メートル、堤高は33.3メートル、
提長幅3.63メートルあり、
堰堤は、飾り石で装飾されていて
ヨーロッパの城の城壁にも見えます。
今の時代にダムの機能には関係のない装飾を施すと
無駄遣いだ!なんだかんだと
色々と言う人達が現れそうですね。
布引五本松堰堤石碑
摩耶山を源とする布引の水は、
神戸港に入港した外国の船乗りの間で
赤道を越えても腐らず非常に良質で美味しい水と評判を呼び、
「神戸ウォーター」と好まれていたそうです。
五本松貯水池
五本松ダム貯水池の有効容量60万m3は、
現在 神戸市で1日に供給する水道に匹敵する量だそうです。
またダム周辺は野鳥たちが多く見られ
野鳥観察所が設けられています。
管理橋【国指定重要文化財】
橋の長さは、51m(建設当時は71m)通路幅1.2m。
水害によって山裾が埋没したことで上流側が撤去されています。
管理橋の下の部分から基準満水量を超えた水が放水されます。
日本で初めて造られた重力式コンクリート式ダムだからなのか、
布引水源地水道施設に関する複数のものが
国指定重要文化財となっていて
新しく見えるこの管理橋も指定を受けているようです。
水天宮
この場所まで来るのに相当に足腰に負担をかけている所に
こんな急な階段を登ってまで普通お詣りします?
それがしたんですよね。
水天宮の祠
誰が用意してくれていた線香に火を点けて………。線香って?
神道?仏教? お詣りを澄ませて登った階段をまた降りて。
五本松ダム堰堤と貯水池
こうしてみると貯水池に並々に水が溜まっていますね。
カワセミは、水面にダイブして水中の虫や魚を採餌しますが、
ダム湖に潜水して採餌する野鳥がいました。
潜水時間がまた凄かった。
潜水して数十メートル離れた湖面に浮き上がります。
潜水に加えて水中を泳いでいることになるのですが
こんな採餌の方法は、普通に良くあることなのだろうか?
ダム湖百選
ダム湖百選と文字が刻まれた標識がありました。
自治体の首長の推薦を受けて
一般財団法人水源地環境センターが選定したダム湖とのことです。
この場所にはベンチが設置され憩いの場所になっていて
数グループが持参した弁当を広げています。
たまたま居合わせた人から聞いた話によると、
この道を先へとどんどん歩き進めて
以前友人の車で訪れた国指定名勝の再度公園や有馬まで
行く人もいるとのことです。なんかもう人間が違いますね。
中央の奥の谷部分は、断層によって出来た谷のようで
ダムの堰堤近くで山がズリっとずれた断層跡を
見ることが出来ます。
広助稲荷大明神
広助稲荷大明神 祠
ここでもお詣りをしようとしたのですが祠の中で
一匹の大型で狂暴そうな黄色の蜂が
我が物顔で飛んでいたので退散。
締切堰堤【国指定重要文化財】
締切堰堤は、分水堰堤隧道を流れてきた渓流水が
上流側に逆流することを防ぐことを目的に
建設されたもののようです。
分水堰堤附属橋【国指定重要文化財】
分水堰堤【国指定重要文化財】
分水堰堤は、ダムに流れ込む水量を調整したり
土砂が流れ込むのを防ぐ役割をしているのだそうです。
これで五本松ダム及び布引水源地水道施設の見学を終えて
次の目的地へと向かいます。
後は下り道なので気分的に楽ですね。
帰路の途中、辺り一帯に響き渡るホーホケキョの大きな声。
梅に鶯と言われる位なので鶯は早春にさえずるイメージですが
繁殖期は初夏で一日に1000回ほど鳴くことがあるそうです。
鶯に見送られて次の目的地へと向かいます。
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