1998年 結婚式を挙げたカップルが自宅に戻ったら
自分達の新居の部屋は火の海になっていました。
火事の原因は、友人らが飾り付けた紙細工が
スタンドランプの熱で発火したためだそうです。
幸せの絶頂、ルンルン気分から急転直下の呆然自失。
結婚式の後の友人達が準備してくれたパーティーで
さらに盛り上がろうと新居に帰って来たら………。
新居の前には消防車がずらりと並び、
派手に放水の花が咲いていて、
「お前たちサプライズやり過ぎだよ。」
なんて最初は友人たちのド派手な演出だと
思ったかもしれません。いや思いたかったでしょう。
悪意無い友人達を怒る訳にもいかないと思うし、
怒った所で燃え盛る炎が消える訳でもないので、
何かや誰かを怒っている場合でもありません。
後は、火災保険や友人達からの賠償と
想定外の出費を覚悟して事後処理を
淡々とするしかないような気がします。
しかし、
スタンド・ランプの熱で紙は簡単に燃え上がることは、
そんなのじょうしき~ぱっぱぱらりら♬
で友人達の中に一人でも注意を払う人がいたら………。
もしかしたら、誰一人知らなかったとか
誰一人注意を払わなかったのではなくて、
そんな常識なことを誰もが知っているだろうから
飾り付けに私が注意を払わなくても
誰かが飾り付けに注意を払ってくれるだろう。
の傍観者効果が働いたのかも知れません。
傍観者効果とは、沢山の人がいる場合に
何かの問題について自分が行動を起こさなくても
誰かが行動を起こすだろう。もう起こしているだろう。
と考えて結局誰も行動を起こさなくなる現象のことで、
傍観者が多いほど可能性が高まると言われています。
つまり、ただの野次馬の一人になってしまう。
このような人の行動心理は、
3つの考えから起きるとされています。
●自分以外の人が積極的に行動を起こさないことで
緊急性が高くないと考える。
●同じ立場の傍観者が多くいることで
自分の責任や自分への非難が分散されると考える。
●自分が行動を起こした場合、その結果に対して
周りからのネガティブな評価を恐れる。
責任ある立場にある場合には、(消防、警察、医者等)
傍観者効果が働くことはまず無いようなのですが、
責任なき傍観者の立場にある場合には、
誰しもにこのような心理が働く可能性を
有しているようなので注意が必要のようです。
言うまでもありませんが、
大勢の人の中でオナラをした人が、
その責任や非難から逃れようとして
自分じゃないふりをするのは違うようです。