母親に両腕に優しく包まれるように抱かれている、
まだ言葉もしゃべれないであろう小さな子。
皆さんも見たことがあるのではないでしょうか。
その表情は、全てのものから守られている感じと言うか、
安らかな感じと言うか、無垢というか、
何とも言えない表情を見せてくれます。
そんな様子を見ると幸せのおこぼれをもらった気分になりませんか。
私は催眠畑出身ですので、施療では催眠誘導を了承頂いた人には、
催眠を誘導するようにしていますが、
催眠状態への没入が深まるにつれて次第に表情が変化してきます。
表情筋の一本一本が緩んできて柔らかな表情となり、
やがてある域までくると、その表情は子供のそれと良く似たものになります。
その時、きっとその人は、ありとあらゆる煩わしいものから離れて、
おそらく誰もが体感し、 覚えているけれども忘れてしまっていた感覚を
再体験しているのだと信じています。
実は、誰もが心の深いところの真ん中のスペースに
そんな感覚を持っていて、その中で過ごしている。
窓から見える風景は、何時もぽかぽかとした春の陽気ばかりではなく、
時折、冷たく荒々しい雨、風が吹き荒れることもあります。
でも、その全ては、スペースの外で起きていること。
そんな想像をしてしまいます。
そして、それは単なる想像だけではなくて、
今まで何人もの柔らかな表情を見ていると、
もしかすると、それこそが現実であるようにも思えるんですよね。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計