心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

エンハンシング効果

2015年12月17日 | モチベーション




以前にも紹介させて頂いた

マズローの欲求5段階説で

第四段階が

尊厳欲求(承認欲求)他者に認められたい。尊敬されたい。

と述べられているように

人には、

他人に認められたい。尊敬されたいという欲求は、

なかなか大きな欲求のようです。



この承認欲求を

物質的、金銭的などを与えることで満たしてあげようとすると

一時的な効果は得られても

それによって

個人の内発的意欲が低下する

アンダーマイニング現象が起きることがあるので

注意が必要だと言われています。



が、

外発的動機付けの一つと言える「言語的報酬」の

称賛されるとか、褒められることが

内発的意欲をより刺激する効果があるようです。



このような効果、現象のことを

誰が名付けたのか

エンハンシング(増強、増進、充実等)効果と言います。



誰が言ったか

「豚もおだてりゃ、木に登る。」と

言うように

私なんか単純ですから

「いや~○○さんってすごく魅力的ですね。」

なんて言われると

何も根拠が示されなくても

いい気分になるものです。



ただ、おだてられた場合には

肯定的な言葉のシャワーだけですから

一時的な効果はあっても

持続効果が薄くなるでしょうし、

だからと言って

連発したり、ポイントが随分とずれていた時には

バカにしていると取られて逆効果となるかもしれません。



ですから

せっかく認め、誉めるのですから

ちゃんとそれが相手に伝わるように

褒める必要があります。



そのための効果的な方法として言われているのが

「よくあの会社と成約できたね。」

と成果を褒めることもさることながら

その過程についても褒めることが大切です。



「君の制約のための案も大きなポイントになったと思うけれども

何より諦めず何度も通って信頼を得たことが何よりことだね。

大したもんだ。」的な感じ。



そして、

第三者に褒めて、第三者から本人に聞こえるように。

あるいは、第三者がいるところで褒める等があります。


取引先の担当部長から

「君の所の課長が君を褒めていたよ。」的に伝わる。

あるいは、

「君が担当している取引先の部長が

○○君は、真面目で頼りになると

君を褒めていたよ。」と部下に伝える。



武士は己を知る者のために死す

なんて言葉がありますが

現代には武士は存在しませんが、



自分を分かってくれている人、

自分を認めてくれている人、

自分を大切にしてくれている人

自分に期待をしてくれている人に対して

この人のためにと頑張るのは

時代が変わっても同じようです。




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動機

2015年12月14日 | モチベーション




その人が備えているエンジンが

どれだけのポテンシャルを秘めているのかは

分かりませんが、


確かなことは、

どれだけのポテンシャルがあろうとも

やる気がなければ

そのエンジンがブン回ることはありません。



人の意欲には、大きく分けて二種類。


一つは、外発的意欲

成果に対する物質的、金銭的な報酬を評価を得ようとする意欲。

もう一つは、内発的意欲

これは自分がやっていること自体に

楽しさや充実感を感じられることによる意欲。



多くの場合、内発的意欲によることの方が

意欲の強さや持続力があることから

良い成果を出せると言われています。



ただ、

内発的意欲がちょっとしたきっかけで

外発的意欲に変化してしまいます。



例えば

道路の清掃、老人ホームへの慰問など

最初は、綺麗にしたい。老人を楽しまさせたい。喜んでもらいたい。

と何ら報酬も求めずに行っていたものが

ある日から

5千円、一万円と報酬をもらえるようになったとすると

今度は、

報酬をもらえなければ

その行為をしたくなくなるような場合がそうです。



ある日から

金銭的な報酬をもらったことで

目的だったことが、手段に変化してしまったわけです。



このような心理的効果のことを

誰が名付けたか

「アンダーマイニング効果、または現象」と言うそうで、


土台を台無しにするとか、弱体化するとか、

病気を蝕むとかの意味があるようです。



これには、先ほどの金銭が絡むことで

いつのまにか、目的だったものが

手段になってしまうようなものの他にも、



ある成功図面を描いて、

そのためには、このような取り組みをと

意欲も高かった部下に、

違う成功図面を描いている上司から

違う取り組み方を命じられる。



来てくれるお客さんに

満足してもらいたいと思っている部下が

上司から

原価を抑えて利益を出すことを優先しようとする

指示を与えられる。

(もちろん、どちらも大事ですが。。。)



自分たちがやりたい音楽や笑いを却下され

今、売れる音楽や笑いをやることを求められる。


勉強をしようと思っていた時に

さっさと勉強しなさいと母親に怒られた時等、



このように何らかの刺激によって

ちょっとしたきっかけで

内発的意欲が低下してしまうことがあるということです。



だからと言って

物質的、金銭的報酬によって人を動かそうとすることが

一概に悪いとは言えません。


当たり前のことですが、

給料と言う報酬を手にすることがなければ

意欲が弱まるどころか、

その会社で働く気も起きません。



あるいは、

賞があったり、称号を得ることが出来ることが

その人の意欲を高めに効果的なこともあります。


ですから、

親が子を、上司が部下を、

妻が主人を上手く動かしたり、

効率的に成長をもたらすためには


個人の

外発的意欲と内発的意欲を損なわないように

アプローチをすることが大切なことになります。


また、個人では

最近、意欲が低下していると感じているような時には

もしかすると

外発的意欲が優先し、内発的意欲が低下していることが

原因かもしれません。


そんな時には、

初心忘れべからずで

初心を思い出してみることも良いかもしれません。




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