琴の浦 温山荘園の鑑賞を終えて
私達が次に向かったのは、
温山荘園の近くにある養翠園です。
本日の代表的な訪問地は、養翠園で4か所目となり、
拝観可能時刻も残り少なくなっていることと、
午前中にあれだけ晴れていた天候が、
かなり怪しくなってきているのが気になるところです。
和歌山 養翠園【国指定名勝】
養翠園の名称は、松の緑を養う園を意味し、
紀州徳川家第十代藩主の徳川治宝(とくがわ はるとみ)により
清遊の場、外来者の接待の場として
江戸末期に8年の歳月をかけて作庭された庭園で
平成元年に国指定名勝を受けています。
根来寺、十禅律院に登場した
徳川治宝の名前がまた登場しました。
これだけの立派な庭園を作庭し、十禅律院もって。。。
それと他の藩主の名前が登場しないのは何故なのか。。。
そして、徳川御三家の一つである紀州徳川家が55万5千石で、
さきほど拝観してきた根来衆の拠点の根来寺は、
寺領72万石ですから私は根来衆に言いたい。
「あんたら本分を踏み外し取るやんけ!」
御茶屋「養翠亭」
外来者は、駕籠にて正門より来園し、
養翠亭「御次座敷」で暫時休息した後に
殿様の居る「御座の間」へ案内されるようですが、
「御次座敷」と「御座の間」を結ぶ渡り廊下がちょっと変な感じ。
畳敷きの渡り廊下は、
かなり左斜め上に傾いた特異な構造のため、
畳や障子などは全部菱型になっていて、
このような遺構は全国で唯一のものだそうです。
何故、そのような構造にしたのかを知りたくて
少し調べたのですが分かりません。
まさかと思いますが、建築ミスだったら面白いんですけどね。
養翠亭 あやめ池
汐入の池
先ほど訪れた琴の浦 温山荘園の
現在の敷地面積は、18,000坪。
ここ養翠園の現在の敷地面積は、7,000坪。
どちらの池も海水を取り入れた
汐入りの池による池泉回遊式庭園ですが、
養翠園は、敷地7000坪の半分を池が占めていて、
池が主役の庭園のようです。
中島と太鼓橋
この画像だけを見たら、ただの湖だと思う人がいても
何ら不思議ではありません。
三ツ橋
三ツ橋の上から
雲行きが、かなり怪しくなっています。
三ツ橋
中島からの三ツ橋の景観。
中島の守護神
池の中島には、守護神として稲荷社、弁天社が祭られています。
太鼓橋
この小さな太鼓橋が有るか無いかで、
庭園全体の印象が全く違ってくるように思います。
全てが池を映えさせるためにあるような感じで、
ここまで池にこだわった庭園は珍しいのではと思うので
私の中にある疑惑が浮上。
それは、養翠園の釣り堀疑惑。
海水を取り入れた汐入の池、池の周りは釣りのポイントが一杯。
釣りを楽しむために作庭されたのでは。。。
さすがにそれはないか。
園路
刈り込み松
この松は、園内の松のスペアとして育てているのかと思いましたが、
盆栽風の松として園内を飾るものだそうです。
養翠亭
養翠園の御茶屋「養翠亭」からの景観。
ここからだと、どうしても庭園の眺めというより、
よく手入れされている池を眺めている感じになってしまいます。
この景観を眺めながら飲むお茶は、どんな味になるのだろうか。
湊御殿(奥御殿)
この湊御殿は、観覧可能だったはずなのですが、
残り時刻とぽつぽつと降り出した雨が気になったので
残念ですがスルーすることにしました。
今回の和歌山名所巡りで実感したのは、
和歌山には京都、奈良に負けない
素晴らしい名所が数多くあることです。
養翠園は、これで終わりです。
今回の和歌山の旅で訪問したかった所が
一つ残っているのですが天候、現在の時刻を考えると
慌ただしい鑑賞となるのは明白なので
友人との協議の結果、近くから撮影だけをすることにして
がっつりと鑑賞するのは次回の機会にすることになりました。
番所庭園
2011年に国指定名勝を受けた和歌の浦は、
万葉集にも詠われた古くからの景勝地になります。
番匠庭園は、和歌浦湾に突き出た
岬「番所の鼻」にある芝生庭園で、
江戸時代に紀州藩の海上への見張り番所が
置かれていた跡地を整備したものです。
右側奥の大島(男島)、中央奥の中之島(女島)、
左奥の双子島、
中央手前の一見、ゴルフ場のように見えるのが番匠庭園で、
海の青と木々の濃い緑と芝生の淡い緑の組み合わせが美しく、
夕陽の名所としても知られています。
番所庭園自体は、名勝庭園ではないけれども
名勝地の一翼を担っているのは間違いありません。
今回は、番所庭園を遠くから鑑賞しただけなので
機会を作って緑の地に足を踏み入れてみたいと思います。
今回の名所巡りは、ここ番所庭園で終了となります。
私達の旅が終わるのを待っていたかのように、
天候は大荒れとなり激しい雨となりました。
帰路の車内で私達の日頃の行いが
良いお陰だと話していましたが私は心の中で、
「いやいや、私の日頃の行いのお陰でしょう。」って
思っていたことは内緒にしておこうと思っています。
皆さま、私の楽しみ、趣味に
お付き合い下さりありがとうございました。