仁和寺の拝観に訪れて
御殿の観賞をしないで帰るのは
私にとっては真打ちの落語を聞かないで
帰るようなものなんですよね。
仁和寺 本坊表門【重要文化財】
本坊表門は、御殿の入り口。
仁和寺 前庭の這い松
前庭の見事な松の木。庭木好きな人は、
しばらく足止めするに違いありません。
1本の松の木の枝が
地面を這うように広がっています。
大玄関
御殿の見所は、素晴らしい3つの庭園です。
這い松が植えられた大玄関前の前庭。
白書院前の枯山水庭園の南庭。
宸殿前の池泉回遊式庭園の北庭。
南庭
御殿を訪れた人が最初に目にするのが
白砂が庭一面に敷き詰められた南庭です。
白書院からの南庭の景観は、
正面奥の勅使門と右側の皇族門。
宸殿前の左近の桜と右近の橘。
壁沿いに植えられた松が南庭を彩ります。
南庭 勅使門と皇族門
2020年11月20日に
文化審議会は7代目小川治兵衛の作庭による
京都府京都市の仁和寺御所庭園、知恩院方丈庭園、
神奈川県の神仙郷の3件を
名勝に指定するように文部科学相に答申したとのこと。
なので近く答申通りに
官報で告示される見込みとのことですが
昨年の11月のことなので
もうすでに決定されているかもわかりません。
南庭と勅使門
白書院から眺める南庭。
庭一面に敷き詰められた
白砂の砂紋が最高に映えています。
余白の美学、シンプルさの美学を
追求したかのような南庭。
本当の贅沢ってこういうことかなと。
南庭 勅使門と二王門
二王門が庭の外から顔を覗かせています。
宸殿と南庭
宸殿前に植えられている左近の桜と右近の橘。
白書院 室内
白書院
黒書院(左奥) 宸殿(右)
大玄関から全ての建物が回廊で結ばれています。
この仁和寺の廻廊が生まれて初めて回廊体験で
私が回廊好きになった切っ掛け。
宸殿
宸殿 杉戸絵
宸殿
将棋のタイトル戦で最高賞金の竜王戦が
仁和寺で開催された際に使用された部屋。
大盤解説の会場は、どこで行ったのでしょうか。
宸殿 折上天井
折上天井が部屋の格式の高さを示しています。
ほんと有り難いと思うんですよね。
少し前の時代には、庶民には縁が無かった場所に
こうして足を踏み入れることが出来るんですから。
北庭
北庭は、池泉庭園となっています。
借景として眺め見る
重要文化財の五重塔と茶室『飛濤亭』。
小高い所に設けられた霊明殿。
左側の小高い所には、五重塔と飛濤亭。
空の青、木々の緑、白砂の白、
風にそよぐ木々の音、流れ落ちる水の音。
宸殿の縁側に座ってしばし堪能。
仁和寺の庭園って、こんなに素晴らしかったっけ。
綺麗な庭園の印象が残っていたのですが
今日の仁和寺の庭園は、
醍醐寺の三宝院で受けた印象に匹敵します。
霊明殿
霊明殿には、秘仏の本尊・薬師如来坐像が安置され、
仁和寺の歴代門跡の位牌が祀られています。
霊明殿回廊
霊明殿に掲げられている扁額は、
昭和の激動の時代に内閣総理大臣に3度任命された
近衛文麿氏の筆によるもの。
霊明殿から観る北庭の景観も
外すことが出来ない素晴らしい景観です。
宸殿と北庭
黒書院
黒書院 南前庭
この黒書院の南側の苔庭自体は、素晴らしいのですが、
奥の白色の建物が残念なんですよね。
黒書院 東前庭
黒書院と宸殿の間にある坪庭。
本坊表門と二王門
名残惜しいですが御殿の拝観を終えて
二回目の仁和寺を後にします。
二王像
最後に、二王様に御挨拶。
仁和寺では、仁王門を二王門。
仁王像を二王像としているのが気になる所で、
まさか誤字ではないですよね。
仁和寺の拝観を終えた時刻、
正午前後に終わる皮算用だったので
午後3時の表示を二度見。
気まぐれに訪れた雙ヶ岡で滞在した時間が
長くなったのが原因ではあるのですが
境内の食事処『梵』で昼食を食べている時点で
こうなることを察知していて
もう開き直っていたんですよね。
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