2008年、警視庁は、偽100万ドル紙幣を預けて知人の女性を信用させ、
1億円を搾取した新宿区在住の62歳の男性を逮捕した。
また、
実在しない100万ドル紙幣への投資を持ち掛けて、
高齢の女性から600万円をだまし取った自称大阪在住の中村克隆82歳を
詐欺容疑で逮捕した。
男性は、2011年の8月から10月頃に、名古屋市在住の70代女性に
「100万ドル紙幣を150万円で買えば、1年以内に一枚当たり、
4500万円が受け取れる。」と嘘を言って、4口分、600万円を騙し取った。
また、容疑者の男性の知人の男らも同じ手口で、
この女性から10年に計750万円を騙し取ったとして逮捕。
この二人の男性は、
「中村容疑者に指示されてやった。紙幣は本物だと思っていた。」などと供述し、
処分保留で釈放された。
大昔には、10万ドル紙幣も発行されていたようですが、
現在のアメリカで発行されている紙幣の最高額は、100ドル紙幣で、
100万ドル紙幣って……。何故信じたのかが分からん。
そして、なにより理解出来ないのが、
「本物だと思っていた。騙すつもりなんてなかった。」と言ったので、
処分保留で釈放されたこと。
最近よく耳にする「そんなつもりはなかった。」を聞くとイラッとします。
喧嘩でパンチが一発ヒットして、
相手が倒れた時の打ちどころが悪くて死んでしまった。
「殺すつもりはなかった。」これは、素直に理解できます。
日々の暮らしは食べていくのがやっとで、
約束した日にお金を返したいけれども返すことが出来ない。
「騙すつもりなんてない。」これも、素直に理解できます。
しかし、
借りた本人がキャバクラ、パチンコ、旅行で贅沢三昧で、
「借りたお金は、返すつもりだった。」「騙しているつもりはない。」
刃物で滅多刺しにしておいて「殺すつもりはなかった。」
これって、私は被害者を馬鹿にしているようにしか思えないんですよね。
被害者を二度蹂躙しているように思えてイラッとするとだけを書かせてもらって、
騙すことに戻らせてもらいますが、
「○○億円分の遺産を譲ります。」の遺産ゆずります系の詐欺。
そして、
「ロト6の当選番号orジャンボ宝くじの当選番号」教える系。
突っ込みどころ満載のメールが送られてくる奴なんて、
私が詐欺師の親玉だったとして、
新しい詐欺の手段を企画する会議で上の様な発案が出ても、
こんな馬鹿馬鹿しい仕掛けに引っかかる奴いるはずがないと
絶対に却下するのですが本物の詐欺師たちは違います。
それが心理的に緻密に練り上げて成功すると答えをだしたものなのか、
やってみなくちゃ分からないと実行してみただけなのか分かりませんが、
やってみたら何人かから騙し取ることに成功する。ビックリします。
詐欺師の中心人物の発想力と実行力を裏道ではなく
正道の方で発揮できないものかと、つくづく思うのです。
正道で力を発揮してくれれば、
まだ社会に埋もれている素晴らしい製品やサービスを構築して、
社会に貢献してくれるはずと思うのは、
私の買い被りすぎかもしれませんが。