日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

プロ野球って・・・

2004-11-28 12:04:19 | スポーツ
二日続けて、スポーツの話題です。

今日の新聞の社会面に「巨人が東京ドームでの観客人数の発表を実勢に近いものにする」といった趣旨の記事が掲載されています。
巨人が開催する東京ドームの試合観客数って、いつどんな時でも5万5千人だったんですね。
どんなに空席が目立とうと、消防法5万5千人収容してはいけないことになっていても、席数=観客数だったわけです。
でも、テレビ中継や実際観戦している人たちは「そんなこと、あるはず無いじゃん!」と、思っていたことでしょう。
「右へ習え」という訳でもないでしょうけど、プロ野球の観客数って実勢とかけ離れすぎた数字が発表され続けていたことは、事実です。
パ・リーグの試合などは、顕著でしたね。
でも、どうしてそんなことを平気でしていたのでしょうか?

「観客数=チケットを買って入場した人」と考えるとプロ野球球団の収益って、相当長い間粉飾されていたことになります。
もちろん、グッズや関連書籍の販売、イベントなどでの収益はあるはずですが、基本的にはチケット収入が収益の大きな柱となっていなくては、健全とはいえません。
テレビの放送権収入と言っても、日本の場合は、巨人軍に付属していたモノです。
そのことを考えると、プロ野球って観客のことを真剣に考えてきていなかったのではないか?とおもってっしまいます。
確かに、日本のプロ野球は企業の広告塔という性格が強く、球団だけで経営することが出来ません。
それは、今回の近鉄・オリックスの合併問題で、明らかになったことです。
1リーグ制移行の背景には、パリーグVS巨人と言う試合による放送権発生があったといわれています。
しかし、それよりもプロ野球そのものの魅力が半減してしまっていることに、経営者サイドは気がつくべきでしょう。

この夏、夕方電車に乗っていた時のことです。
高校生くらいの男の子達5、6人が近くにたむろっていました。
最初はテレビ番組の話をしていたのですが、いつしかプロ野球の話になりました。
その中のひとりが「最近の野球って、なんか面白くないことない?」と言うと。
「そうそう、特に巨人戦!!」
「時間ばっかり、タラタラ長くって・・・」
と話しています。
この感覚が、今の若い世代の野球感なんだと思います。
事実、日本シリーズの時中継放送が長くなったために放送中止になったテレビドラマについて、テレビ局に苦情が殺到した。ということが話題になりました。

既にプロ野球が一番の娯楽と言う時代は過ぎ去ってしまった。
やっとこのことに、球団経営サイドが気が付いたということでしょうか?

茶髪

2004-11-28 00:08:21 | スポーツ
今日の新聞のスポーツページに小さく、高野連からの通達が掲載されていました。
「今後、目にあまる茶髪や剃り込みは禁止する」という内容のものなのですが、ご覧になりましたか?
この記事を見て「オヤ?」と思われた方もいらっしゃるかも知れませんね。
10年くらい前までは、高校球児と言えば坊主頭が普通だったと記憶しています。
それが「茶髪禁止」です。
まぁ、剃り込みといわれても、時代が違うような・・・。
いわゆる、剃り込みバリバリと言う高校生そのものを滅多に見ることが、無いと言うところもあります。
細眉毛と言うのも・・・実は、最近ティーン向け雑誌の表紙を書店で眺めていて分かったことなのですが、
男の子の細眉毛と言うのは、安っぽいヤンキーという印象を与えるんですね。
服装が、流行のヒップホップ系のファッションにドレッド風のヘアースタイルをしていても、眉毛ひとつで、いきなりヤンキー風です。
マウンドで相手を威嚇すると言う意味では、細眉毛は効果的かも知れませんが・・・。
でも、今更茶髪と言う気がしないわけではありません。

野球の場合、このような規制が話題になります。
ところが、サッカーの場合こういった話が話題にならないような気がします。
実際、Jリーガーと言われるプロの選手達のヘアースタイルのバラエティーに富んでいること。
15歳でリーグデビューをした森本選手は坊主頭です。
むしろ、茶髪などが当たり前という時代に坊主頭と言うのは目立ちますね。
「目立つ」というのであれば、茶髪どころかW杯のときには、真っ赤に染めていた日本代表選手までいました。

スポーツにカラーと言うものがあるとすれば、サッカーと野球の性格の違いのようなことになるのでしょうが、むしろ、今回の高野連の通達には「高校野球」に対する一般的なイメージに、左右されているような気がします。

実は、私の出身高校というのは、いわゆる「文武両道校」といわれていた学校です。
甲子園にも出場したことがありますし、一応?!県内でも進学校と言われていました。
でも、野球部の男子がトイレでタバコを吸ったり、文化祭後の打ち上げで飲酒をしていたと言うことも、普通にありました。
20年以上も前の話なので時効だと思いますが、高野連の偉い人たちが聞けば「大問題!!!」と騒がれるようなことも陰ではあったのです。
知らなかったのは、校長先生くらいだったのではないでしょうか?
その頃から、いわゆる「高校球児」の一般的なイメージと現実のギャップと言うものを知ってしまったことで、メディアが作りだす「健康・さわやか・好青年」という像の怖さを感じています。

虚像のようなメディアが作りだしたイメージではなく、本当の彼等の姿をスタジアムで観ませんか?
スポーツの楽しさは、「ライブ感と一体感」なんですから。