日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「ことば」を磨く

2019-12-09 20:13:36 | 徒然

極力毎日ブログをエントリする努力をしているつもりだが、どうしても書けない日がある。
テーマが思い浮かばない日もあれば、テーマは思い浮かぶが「ことば」が思い浮かばないという日もある。
実は、このエントリも日曜日に書き始め「ことば」が思い浮かばぬまま、日を越してしまった。
そして、「ことば」を使う難しさを実感するのだ。

だからこそ、日ごろから「ことばを磨く」という努力をしなくては!と、思っている。
「文の達人」といわれる方の「ことば遣い」は、「なるほど!」と思わせるだけではなく、印象に残る。
「文の達人」は「名著」と呼ばれる作品を生み出した方々だけではなく、私よりも年齢に若い人たちの中にも数多くいる。
朝の支度をするために、聞き流しているFM番組からも、そのような「ことばの達人」に出会うことがある。

数年前から、FMの「感じて漢字の世界」という番組を聞いている。
名古屋では、日曜の早朝というだけではなく、放送時間も度々変わるので、聞き逃す時も少なくないのだが、白川静さんの「漢字の成り立ち」からその意味を知ることは、「ことばを磨く」という意味でとても勉強になっている。

白川静さんの「文字学」については、様々な意見があることは知っているが、それでもその独特な解釈には「なるほどな~」と思うことも多い。
先回の放送で取り上げられていた「」という漢字についての解釈もまた、「なるほど!」と思ったのだ。
私たちはいつからか「人という漢字は、人と人とが支え合う」というところから生まれた漢字、だと思っていた節がある。
それを白川静さんは「人」という字は、
人が自分の力でひとり、立つ姿。その人は、自らの意思で決めた方向を向き、自分らしく立っている
という、姿から生まれた漢字だと、解釈をしている。

そのどちらが正しいのか間違っているのか、ではなく「漢字一文字」から想像する力がとても大切なのだ、ということを教えてくれている気がする。
そのうえで、自分が使う「ことば」を如何に伝わりやすく自己満足にならない表現にするのか?
「ことばを磨く」ことは、文字の意味を知るだけではなく、その文化や社会の背景、移り変わりを知ることなのだ、と改めて感じる。

もしかしたら「ことばを磨く」ことは、自分の感性や思慮を育てることなのかもしれない。
まだまだ、勉強が必要だと感じる。