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内部調査の限界?それとも組織的な「責任意識」の欠如?

2019-12-26 19:50:57 | 徒然

かんぽ生命の契約などの不正事件。
「とどまるところを知らぬ」ような状況に陥っている。
朝日新聞には、内部調査についての記事が有料会員向けだが、掲載されていた。
朝日新聞:郵便局員ら「シラを切ればシロ」かんぽ不正の内部調査に

今回のかんぽ不正事件に限らず、企業や学校などで何かしらの事件が起きた時「内部調査」が実施される。
そして、その調査結果の回答は、「確認ができなかった」などのモヤッとした、第三者にとっては到底納得ができる回答ではないことが多い。
その理由は、「身内同士の調査によるなれ合い」とか「事件性の意識が低い」、「不祥事を(無意識かもしれないが)隠蔽したい」などの気持ちの表れなのだと考えている。
だからこそ、「シラを切ればシロ」という発言が出てくるのではないだろうか?

このような事件が発覚する度に、メディアを中心に「膿を出し切れ」という論調が目立つような気がするのだが、「言うは易し行うは難し」だろう。
実際メディアが関わった事件になると、その論調は途端にトーンダウンしてしまうからだ。
このような場合、やはり事件発覚直後から、第三者機関による調査が行えるよう、そのような法的整備が必要なのではないだろうか?
もっとも今の政権を見ていると、「無理だろうな~」という、ある種の絶望感に襲われてしまうのは、私だけではないと思っている。

それにしても、今の政治家にしても企業にしても「(社会的)責任」という意識は、どこに行ってしまったのだろうか?
自分の行いに対して、それなりの覚悟と責任を持った行動ができるのが、大人だと思う。
ところが「シラを切り通せば、責任どころか事件すらも、もみ消すことができる」ような、社会になりつつあるような気がしてならない。
「詭弁」ということばを使うほどの知恵を使わず、「破棄をしました」とか「知りません」など、その場しのぎの言い訳にもならないようなことばが、氾濫し、それがまかり通ってしまっている。

そのような社会の風潮の中だからこそ、不正をした郵便局員が「シラを切ればシロ」と平気で言ってしまえるのではないだろうか?
この劣化状態を見るたびに、「今の若者は・・・。」などということばを言う前に、大人として襟を正した「行動と責任感」を持たねば・・・という気が。するのだ。