朝日新聞のWebサイトを見ていたら、「え~~~、悪い冗談」と、声を上げそうになった記事があった。
朝日新聞:山際氏、自民党のコロナ対策本部長に就任 更迭された4日後に
先月末、山際さんは「経済再生大臣」を、更迭されたと思っていた。
理由は「統一教会問題」との関係に対する質問に「記憶にない」を連発し、表向きは辞任、実質更迭というカタチで大臣を辞められた方だ。
その経過や問題の根深さなどが鮮明のうちに、閣僚ではないが党の対策本部長という役で復活。
世間的には「え~~~あの更迭は一体何だったの?」という声が、ネット上で上がっている。
私も、この記事を読んだときには「ハロウィンは終わったのに、ゾンビのように復活ですか?」と、思ってしまった。
このような党運営に関して、岸田首相がどれだけの権限を持ってしているのか?という点は、十分に理解しているとは思わないが、自民党として更迭された理由と原因が分かっているのであれば、更迭から4日後にこのような役を任せないのが当たり前だろう。
それは世間の暗黙の了解のような話なのかもしれないのだが、これまでどのような政党であっても更迭から4日後にこのような役を与える、ということはなかったような気がする。
それを、やってしまう自民党や岸田首相は、一体何を考えているのだろう?
「更迭したのだから、その問題は終わった」と、言うのだろうか?
かつて政治の世界では、選挙で当選すれば「禊は終わった」と言われていたが、「禊」も何もないままの状況でこのようなことが行われる、ということに驚きがある。
まさに「ゾンビが復活してきた」という、印象なのだ。
安倍元首相が凶弾に倒れてから、自民党内の統制力というのだろうか?何か、大きくズレ始めているような気がしている。
安倍元首相の国葬を決めたのは、麻生財務大臣が強く岸田首相に迫ったからだ、と言われているが、立場としては岸田さんの方が上だ。
自民党内での基盤が弱い、ということもあるのかもしれないが、首相という立場は「自民党」の為にあるのではない。
「日本を代表する政治家」であり、政治家として日本を引っ張っていく重責を担っているはずだ。
自民党の代表ではあるが、日本という国の政治家の顔でもあるのだ。
その覚悟というか、責任感というか気迫のようなものが、感じられないのだ。
もしかしたら、今回のゾンビ復活のような更迭したはずの人が復活するのも、「自民党内の声」によるものかもしれないが、それではあまりに国民を見くびっているように思えるのだ。