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「家族不全」社会と首相襲撃

2023-04-17 21:19:47 | 徒然

先週末起きた岸田首相に対する襲撃事件。
その場で犯人が逮捕された、というニュースはご存じの先週末起きた岸田首相に対する襲撃事件。
ご存じの通り、犯人はその場で逮捕され、「第二の首相狙撃事件」にならなかったのは、良かったと思う。

そして、犯人についての情報が徐々に出てくるようになってきた。
それらの情報を読むと、昨年の7月に起きた「安倍元首相狙撃事件」の犯人と、どこか似ているような気がしてきている。
讀賣新聞:明るい小学生時代から中学で急に無口に、最近は「引きこもりがち」…首相襲撃の木村容疑者 

安倍元首相を襲撃した山上容疑者も木村容疑者も、父親がいないという点を指しているのではない。
どこか「家族不全」が起きていたのでは?という印象を持った、ということなのだ。

安倍元首相を襲撃した山上容疑者の場合は、母親が自民党と関係のある新興宗教にハマり、巨額の献金をし続けたため家族離散状態になったことへの腹いせだった。
この事件をきっかけに、「政治と宗教」が問題になり、ザルと言われながらも法整備一歩になったのは、ご存じの通りだ。

今回は、父親から家族に対する恒常的なDVがあったのでは?と、感じさせる読売新聞の記事になっている。
父親一人が悪いとは言い切れないし、DV家庭で育ったからと言って、このような犯罪を犯すように成長するわけでもないだろう。
それでも、この2人の容疑者の幼少期から現在に至る過程を知ると、やはり「家族不全」という言葉を思い浮かべてしまうのだ。

考えてみれば、昭和という時代であれば「両親+子ども」という家族構成で、父親は一家の大黒柱として仕事をし、それを母親が支えるという姿が、当たり前のように言われてきた。
しかし、一人親家庭も珍しくなくなった現在、昭和の標準世帯の価値観を社会が押し付けている、ということは無いだろうか?
それがいかにも「幸せな家庭の標準」かのように、社会から思い込まされ、その標準から外れると「行き場のない家庭」になってしまったのが、この2人の容疑者に共通しているようにも感じるのだ。
山上容疑者の場合は、母親の新興宗教に対する依存。
木村容疑者の場合は、父親から家族に対する恒常的なDVであった、ということように思えるのだ。
あくまでも私が感じた、ということなので、違う考えをお持ちの方も数多くいらっしゃると思う。

もちろん、昭和という時代も同様な問題を抱えた家庭は、あっただろう。
ただ社会全体が「そんな家庭もあるよね」というような感覚があり、逃げ道となるモノもあったのではないだろうか?
それが「孤立化社会」となり、家族内の問題から逃れる道が無くなってしまったのが、今の日本の社会のようにも思えるのだ。
そのような状況が7、「家族不全」を生み出してしまっているのではないだろうか?という、ことなのだ。