日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「解雇特区」・・・ある人物が思い浮かぶのは何故だろう?

2013-10-03 21:32:04 | 徒然

安倍政権になってから、クローズアップされた気がする「解雇特区」。
労使双方の合意に基づく契約により、自由に解雇・退職できる企業を集めて、「経済特区」のようなカタチにする、と言う解釈をしているのだが、イマイチよくわからない。

ただ、この「解雇特区」の構想をメディアなどで知る限り、数年前に話題になった「ホワイトカラーオブセッション」という、これまたイマイチわからない労働形態を推進する発想と似ている様な気がしている。

「労働者側と経営者側との話し合いで、解雇をし易くし労働の流動化を図る」と言う趣旨のようだが、今や正規雇用者が減り続けているコトを考えれば、この様な「特区」を作る意味があるのだろうか?と、考えてしまう。
特に若年層や女性に関して言うなら、正規雇用者よりも非正規雇用者のほうが多いと思った。
違う見方をするなら、若年層や女性に関しては既に労働の流動化は始まっていて、それが「経済発展にプラス」になっているのか?と言う点については多いに疑問な点が多い、と言う気がしている。
若年層の非正規雇用による労働の流動化は、キャリアアップにつながる訳ではないため、いわゆる「ワーキングプア」という問題もはらんでいる。

しかし、その様な問題は過去何度も指摘されてきているにも関わらず、何故自民党政権になったとたんこの様な構想が出てくるのだろう?と、考えているとある人物に思いあたった。
個人名を出すのはどうかと思うのだが・・・人材派遣会社の女性社長としてメディアに取り上げられ、オリックスの宮内さんなどと関係にある方を思い出すのだ。

彼女の経営している人材派遣会社というのは、派遣会社の中では余り大きな企業ではなく、又ご自身が元スチュワーデスというコトで、一般的な女性の仕事の派遣というよりもスチュワーデスというキャリアが活用できる分野に特化した派遣会社だったと記憶している。
とすれば、元々の発想が違うのではないだろうか?
残念ながら、この社長さんがスチュワーデスとして活躍されていた頃と、今のキャビンアテンダントさんとは待遇が全く違うし、一度破綻した企業の元スチュワーデスさんの発想で、この様な「特区」を考えられても、世間一般の人は困惑するだけのような気がする。

何より労働の流動化が必要なのは、労使の「使側」なのではないだろうか?
それよりも、「起業支援」とか「起業再チャレンジ支援」のために、「使側」が積極的にキャリアを積ませるような「特区」のほうが、日本経済にはプラスだと思うのだが・・・。