◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

聞こえない音を脳が補っているらしい。

2007-11-09 20:08:18 | 言葉についてあれこれ
                    ○の部分を補ってください
 何かの番組で見たのですが、男性が、ビールのジョッキを片手に、こちらを向いて「枝豆下さい」と言って、このとき、雑音で「えだまめ」の「だ」が聞こえなくてもちゃんと「えだまめください」と聞こえる、これは、音が途切れる不快感を減らすため、脳が自動的に音を補っているということなのだそうです。でも、これ、映像を見ていれば、たとえ「えだまめください」が全く聞こえなくても、口の動きから「枝豆下さい」と言ってるんだろうなと想像できます。もっとも、ビールを飲みながら枝豆をつまむという経験がない、あるいは、そういう人を一度も見たことがないという人にも想像できるかどうか、それは知りませんが。
 その場面を目で見ているのなら、たとえ日本語がどんなにおかしくても、何十年も生きてきていろいろ経験して常識があれば、という条件付きですが、脳が一生懸命にあっちこっち補ってつないでくれるので、一応、こう言っているのだろう、こう言いたいのだろう、と推測することはできます。でも、連続ドラマの第5話をたまたま見て、ここまでの話の筋が分かっていないとか、出てくる単語をこれまでに一度も聞いたことがないとか、話を理解するのに必要な予備知識が全くないときは、脳がいろいろ補うにしてもやはり限界があります。
 そもそも、本人の脳の中に正しい日本語が形成されていないと、変な日本語を正しく補って意図を正確にくみ取っているかどうかも分かりませんよね。聞こえない音を聞き手本人の知識レベルで勝手に補って違う言葉になってしまうことは当然ありますから、これで誤解が生まれないわけがありません。これは、他人がテープ起こし作業をして作成した文書をたくさん読んで実感したことでもあります。実際、ひどいものですよぉぉぉ、皆さんは知らないだけ、なんですよぉぉぉ m( ̄д ̄)m。
コメント
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