◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「車輪が下りずに胴体着陸」って?

2007-11-14 19:35:30 | 気になる言葉、具体例
                     化粧も落とさずに・・・
 ニュースで、テロップは「車輪が下りず 胴体着陸」となっていたのですが、ナレーターは「車輪が下りずに胴体着陸」と言いました。これって、おかしくないですか? 2月19日に、とても違和感のある「~ずに・・・」について書いたのですが、このごろますますこういう表現が耳に入ってくるようになりました。「劣化せずに破れない」なんて、やはり変ですよ。
 「酔っ払って化粧も落とさずに寝てしまった」「ゴミを分別せずに捨てる」「手紙を読まずに捨てた」、これは、「○○すべきなのに○○しないで△△する」といった意味になりますね。化粧を落として顔を洗って寝なければいけないのに、そうしないで寝てしまった。ゴミを、ちゃんと分別しなければいけないのに、分別しないで捨てる。手紙を読まねばならなかったのに読まないで捨ててしまった。こういうイメージですよね。
 「劣化せずに破れない」は、劣化しない強い素材だから破れないんですよね、なのに「劣化せずに」は変です。同様に、アクシデントで車輪が下りなくなった、それでしかたなく胴体着陸したということを言うのに「車輪が下りずに」は変です。正しい言い方は、「劣化せず、破れない」「車輪が下りず、胴体着陸」です。機長が突然おかしくなって「車輪を下ろさずに胴体着陸!」ならありえる・・・かな? そういえば、昔、逆噴射というのがありましたねぇ。現代人はだれでも突然プッツンする可能性がゼロとは言えないようですから。
コメント (2)
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