長浜の観光地となっている黒壁ガラス館や曳山博物館湖の近くに「湖のスコーレ」という商業施設があり、発酵をテーマとした食品や喫茶室や垢ぬけたセンスで選んだ雑貨などを販売しています。
また、文化棟には興味を引く新書や古書およそ3000冊が並ぶ本屋があり、文化棟の2階のギャラリーでは甲賀市にあるアートセンター&福祉施設「やまなみ工房」の作品展が企画を変えながら常時公開されています。
「やまなみ工房」はさまざまな障がいを持った人が88名ほど通って、思い思いの時間を自由に過ごし、創作活動をしたり、仕事をしたりしながら、ありのままの自分で過ごす施設だといいます。
そこで作られる作品は、アールブリュットの枠に留まらない作品として日本は元より海外でも評価が高く、作家ごとの作品の多様性とアートとしての質の高さに驚かされることが多い。
『山と湖展 vol.01』では25名もの作家の絵画作品が展示されていて、建物のギャラリー側から入ったところがまず最初の展示場となっています。
抽象的な絵が掛けられていますが、作為的ではなくあくまで自己表現として思いのままに描かれていますので、抽象画とは違った暖かみがあるように感じます。
田中睦美さんは、写真集や雑誌を見てイメージを作り、主に人物をモチーフにして描かれておられるそうです。(やまなみ工房HP)
楽しそうに躍動する女性の絵は「女の人」というタイトルが付けられ、人物を取り巻くように、あるいは人物を覆いつくすように花や湾曲したマーク(生き物?)が描かれています。
田中睦美「女の人」
田中さんと同じく「女の人」と題された作品を描かれたのは田村拓也さん。
カラフルに色を使い分けて升目状に四角く塗った作品は見る人のイメージを膨らませ、人物の感情を読み取らせるかの如く訴えかけてきます。
田村拓也「女の人」
もう1作「女の人」のタイトルが付けられた絵は岡元俊雄さんの作品で、墨汁と割り箸1本で描かれているのだという。
書き殴ったような荒々しい絵ですが、力強くも躍動感があります。
この3枚の「女の人」の絵からは、作者それぞれのモチーフの捉え方や自分が描きたいように夢中になって作品作りに没頭したような作者自身の心地よさがあるのかと思います。
岡元俊雄「女の人」
密林のジャングルの中を生き物たちが闊歩しているような作品は「ジャングル王国」という岩瀬 俊一さんの作品です。
空間があることを惜しむように生き物たちは描き込まれた作品は、実際には存在しないジャングルを自身の世界観で描き上げたパラダイスのように受け取れます。
岩瀬俊一「ジャングル王国」
精密な筆致で描かれた「金縛り怪人」は吉田楓馬さんの作品。
絵は吉田さんの世界に生息している生物や世界の風景を切り取ったものだといい、「生物図鑑」や「妖怪図鑑」のようでもあり、SF映画に登場する機械と人間との共同体のようにも見えます。
吉田楓馬「金縛り怪人」
大小の球体が全面に描かれた作品は、三井啓吾さんの「ふうせん」。
三井さんは子供の頃、両親が家業で忙しくうつも一人で過ごしており、夢中になれたことのひとつが絵を描くことであったといいます。
無数のふうせんは彼にだけ見える光の数々かもしれません。
三井啓吾「ふうせん」
KATSUさんの「タワーシリーズ」はシリーズのほとんどが上へ上へと伸びる建築物がモチーフとなっているようです。
建築されるタワーは極細の線で描き込まれ、階層が築かれているのが近くに寄ってみると確認出来ます。
例えるなら、「バベルの塔」や「サグラダ・ファミリア」が絵の中に建築されたような印象を受けます。
KATSU「タワーシリーズ」
湖のスコーレのギャラリーでは「やまなみ工房」の作品が周期的に展示されており、今回は『山と湖展 vol.01』ということですので、次回以降の企画展で続編が見られるのかと思います。
アールブリュットは“正規の美術教育を受けていない人が、既存の美術潮流に影響されない表現をする”が正規の解釈ですが、「やまなみ工房」の作品が次々と見られる場所があるのは貴重です。
また、文化棟には興味を引く新書や古書およそ3000冊が並ぶ本屋があり、文化棟の2階のギャラリーでは甲賀市にあるアートセンター&福祉施設「やまなみ工房」の作品展が企画を変えながら常時公開されています。
「やまなみ工房」はさまざまな障がいを持った人が88名ほど通って、思い思いの時間を自由に過ごし、創作活動をしたり、仕事をしたりしながら、ありのままの自分で過ごす施設だといいます。
そこで作られる作品は、アールブリュットの枠に留まらない作品として日本は元より海外でも評価が高く、作家ごとの作品の多様性とアートとしての質の高さに驚かされることが多い。
『山と湖展 vol.01』では25名もの作家の絵画作品が展示されていて、建物のギャラリー側から入ったところがまず最初の展示場となっています。
抽象的な絵が掛けられていますが、作為的ではなくあくまで自己表現として思いのままに描かれていますので、抽象画とは違った暖かみがあるように感じます。
田中睦美さんは、写真集や雑誌を見てイメージを作り、主に人物をモチーフにして描かれておられるそうです。(やまなみ工房HP)
楽しそうに躍動する女性の絵は「女の人」というタイトルが付けられ、人物を取り巻くように、あるいは人物を覆いつくすように花や湾曲したマーク(生き物?)が描かれています。
田中睦美「女の人」
田中さんと同じく「女の人」と題された作品を描かれたのは田村拓也さん。
カラフルに色を使い分けて升目状に四角く塗った作品は見る人のイメージを膨らませ、人物の感情を読み取らせるかの如く訴えかけてきます。
田村拓也「女の人」
もう1作「女の人」のタイトルが付けられた絵は岡元俊雄さんの作品で、墨汁と割り箸1本で描かれているのだという。
書き殴ったような荒々しい絵ですが、力強くも躍動感があります。
この3枚の「女の人」の絵からは、作者それぞれのモチーフの捉え方や自分が描きたいように夢中になって作品作りに没頭したような作者自身の心地よさがあるのかと思います。
岡元俊雄「女の人」
密林のジャングルの中を生き物たちが闊歩しているような作品は「ジャングル王国」という岩瀬 俊一さんの作品です。
空間があることを惜しむように生き物たちは描き込まれた作品は、実際には存在しないジャングルを自身の世界観で描き上げたパラダイスのように受け取れます。
岩瀬俊一「ジャングル王国」
精密な筆致で描かれた「金縛り怪人」は吉田楓馬さんの作品。
絵は吉田さんの世界に生息している生物や世界の風景を切り取ったものだといい、「生物図鑑」や「妖怪図鑑」のようでもあり、SF映画に登場する機械と人間との共同体のようにも見えます。
吉田楓馬「金縛り怪人」
大小の球体が全面に描かれた作品は、三井啓吾さんの「ふうせん」。
三井さんは子供の頃、両親が家業で忙しくうつも一人で過ごしており、夢中になれたことのひとつが絵を描くことであったといいます。
無数のふうせんは彼にだけ見える光の数々かもしれません。
三井啓吾「ふうせん」
KATSUさんの「タワーシリーズ」はシリーズのほとんどが上へ上へと伸びる建築物がモチーフとなっているようです。
建築されるタワーは極細の線で描き込まれ、階層が築かれているのが近くに寄ってみると確認出来ます。
例えるなら、「バベルの塔」や「サグラダ・ファミリア」が絵の中に建築されたような印象を受けます。
KATSU「タワーシリーズ」
湖のスコーレのギャラリーでは「やまなみ工房」の作品が周期的に展示されており、今回は『山と湖展 vol.01』ということですので、次回以降の企画展で続編が見られるのかと思います。
アールブリュットは“正規の美術教育を受けていない人が、既存の美術潮流に影響されない表現をする”が正規の解釈ですが、「やまなみ工房」の作品が次々と見られる場所があるのは貴重です。
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