「三上山」は山麓に鎮座する「御上神社」の神体山として祀られ、その美しい円錐形の姿は和歌に“打ち出でて三上の山をながむれば 雪こそなけれ富士のあけぼの”と詠まれます。
三上山の山頂近くには天之御影神が御降臨されたという「磐座」と「奥宮」がありますが、降臨されたのは第7代天皇・孝霊天皇の時代ですので欠史八代の神話の世界。
里宮となる「御上神社」は718年に藤原不比等が勅命を受けて遷座されたといい、御祭神には山頂の磐座に御降臨された天之御影神をお祀りしています。
天之御影神は鍛冶神とされ、三上山の麓の大岩山からは数多くの銅鐸が発見されていることから弥生時代には既に最新の文化が栄えていた地域だったことが伺われます。
三上山に登るのは今回が3度目で、最初は表登山道から奥宮へ参拝し、下山は裏参道で「姥の懐」を経由して下山。
2度目も表登山道から奥宮に参拝し、裏参道から女山の山頂に立ち寄ってから下山しました。
三上山は山頂の磐座の他にも「割岩」や「姥の懐」「東竜王の祠」など興味深い場所が多い山ですが、心残りだったのは奥宮からわずか数mにある山頂を過去2度ともスルーしてしまったこと。
このままでは如何にも心残りですので、今回は近江富士花緑公園ルートで登って、スルーしてしまっていた山頂を目指しました。
花緑公園のロッジからの道を進むと、最初はシダの群生とニョキニョキと顔を出す渦巻状のシダの新芽が道の両端を覆います。
分岐まで来ると道は山道らしい雰囲気となってくるが、裾野の辺りは緩やかな登りといった感じで軽快に登ることが出来ます。
山頂へと向かう道は直登(健脚向け)と巻道(一般向け)があり、2つの道は途中で何度か交差します。
直登は急勾配の木段が続くが距離は短い。巻道は急勾配を迂回する道もあるとはいえ決して楽な道ではありませんでした。
登山道は木段があって整備はされていますが、一段の段差が高いところなどがあって苦しくなってしまい、立ち止まって一息つく場所もあった。
直登コースを登られる方が多かったように感じましたが、先行される方は一定のペースを守りながらどんどん上へ行ってしまわれるので、後ろ姿を眺めるばかり。
山頂まで160mの看板が出てきたところには巨石がデンと構えています。
三上山が巨石の山との印象はあまりありませんが、「磐座」や「展望台」付近・「割岩」や「姥の懐」など巨石に遭遇することが出来る山でもあります。
続いて花緑公園ルート唯一の鎖場です。
細い道を鎖を掴んで登って行くことになりますが、こんな道でも一般向けの巻道になります。
そろそろ山頂かなという雰囲気になってきた時に岩門のような岩の多い道の間を通り抜けます。
個人的には山頂近くの岩の間の道は、結界のように感じられてしまいますが、こういう場所って案外多いように感じています。
そして山頂に到着。
三上山の山頂は奥宮の裏側にあるため、これまでは奥宮に参拝した後、山頂を素通りして裏登山道の鳥居から下山してしまっていたのです。
ピークハントにこだわりはないものの、すぐ目の前に山頂があったのに2回も素通りしてしまっていて3度目の正直でやっと山頂を踏むことが出来ました。
山頂からの眺望はありませんでしたが、標識には「登頂証明」「おつかれ様」と書かれており、登頂をこなした感を感じます。
山頂の広場にはベンチが3つありますので、お昼時には休憩される方が多くなるかもしれませんね。
山頂は奥宮のすぐ裏側ですので正面に回って奥宮に参拝します。
注連縄が巻かれた磐座が祀られている下に広がる一枚岩はかなりの大きさで、聖域でありつつも大勢の登山客が足を休める場所でもあります。
磐座から表登山道側へ少し下った所には展望台があり、野洲川と周辺に広がる田園地帯の向こうには琵琶湖と比叡山が見える。
左側には金勝山や龍王山や阿星山と思われる山々。雨が降った後でしたのでこの日は景色がスッキリと見えておりました。
三上山の花緑公園ルートは複数のルートがあり、案内板にあった「天狗岩」に興味を抱き、寄り道して探しに行きます。
一旦、麓近くまで下山して、分岐から別の道を登り直すことになってしまい、凄く遠回りをしてしまいました。
分岐からの道を進んでいくと突然巨石が見えてきて、その下には「天狗岩」の標柱が立てられてあります。
周囲にはシダが茂った中に2つの巨石が並び、頂部にも巨石が重なる奇岩群です。
天狗岩は左にある岩だと思われ、天狗の長い鼻が上を向いて突き出しています。
右の巨石も見ようによっては顔のように見えますので、顔2つが同じ方向を見ているような印象すら受けます。
信仰のある山などでは「天狗岩」と呼ばれる岩や天狗に関する伝説や伝承が伝わることがあります。
天狗は山の神であったり妖怪であったりする訳ですが、各地で山の怪のような出来事があって、それがその地の怪として語り継がれたのか。
それとも近世になって創作された話が広く伝わって、あたかもその土地で実際に起こった出来事のように伝承されたのか。
もしや修験者や山の民のような異界の人々が各地の山の中にいて、山中で出会った人が天狗と認識してしまったのかもしれません。
あるいは理屈では語れない山の怪異のようなことが本当に起こっていたとも考えられます。
「天狗岩」の天狗は空を見上げるように上を向いています。
なんでこんな変わった形で岩が残ったのでしょうか。確かに天狗の鼻のように見えますね。
奥宮が山頂だと信じ込んでしまい山頂を踏んでいなかった三上山ですが、これで何とか登頂できました。
三上山にはいくつもの登山ルートがあり、それぞれのルートでの楽しみ方が出来る山だと思います。
三上山の山頂近くには天之御影神が御降臨されたという「磐座」と「奥宮」がありますが、降臨されたのは第7代天皇・孝霊天皇の時代ですので欠史八代の神話の世界。
里宮となる「御上神社」は718年に藤原不比等が勅命を受けて遷座されたといい、御祭神には山頂の磐座に御降臨された天之御影神をお祀りしています。
天之御影神は鍛冶神とされ、三上山の麓の大岩山からは数多くの銅鐸が発見されていることから弥生時代には既に最新の文化が栄えていた地域だったことが伺われます。
三上山に登るのは今回が3度目で、最初は表登山道から奥宮へ参拝し、下山は裏参道で「姥の懐」を経由して下山。
2度目も表登山道から奥宮に参拝し、裏参道から女山の山頂に立ち寄ってから下山しました。
三上山は山頂の磐座の他にも「割岩」や「姥の懐」「東竜王の祠」など興味深い場所が多い山ですが、心残りだったのは奥宮からわずか数mにある山頂を過去2度ともスルーしてしまったこと。
このままでは如何にも心残りですので、今回は近江富士花緑公園ルートで登って、スルーしてしまっていた山頂を目指しました。
花緑公園のロッジからの道を進むと、最初はシダの群生とニョキニョキと顔を出す渦巻状のシダの新芽が道の両端を覆います。
分岐まで来ると道は山道らしい雰囲気となってくるが、裾野の辺りは緩やかな登りといった感じで軽快に登ることが出来ます。
山頂へと向かう道は直登(健脚向け)と巻道(一般向け)があり、2つの道は途中で何度か交差します。
直登は急勾配の木段が続くが距離は短い。巻道は急勾配を迂回する道もあるとはいえ決して楽な道ではありませんでした。
登山道は木段があって整備はされていますが、一段の段差が高いところなどがあって苦しくなってしまい、立ち止まって一息つく場所もあった。
直登コースを登られる方が多かったように感じましたが、先行される方は一定のペースを守りながらどんどん上へ行ってしまわれるので、後ろ姿を眺めるばかり。
山頂まで160mの看板が出てきたところには巨石がデンと構えています。
三上山が巨石の山との印象はあまりありませんが、「磐座」や「展望台」付近・「割岩」や「姥の懐」など巨石に遭遇することが出来る山でもあります。
続いて花緑公園ルート唯一の鎖場です。
細い道を鎖を掴んで登って行くことになりますが、こんな道でも一般向けの巻道になります。
そろそろ山頂かなという雰囲気になってきた時に岩門のような岩の多い道の間を通り抜けます。
個人的には山頂近くの岩の間の道は、結界のように感じられてしまいますが、こういう場所って案外多いように感じています。
そして山頂に到着。
三上山の山頂は奥宮の裏側にあるため、これまでは奥宮に参拝した後、山頂を素通りして裏登山道の鳥居から下山してしまっていたのです。
ピークハントにこだわりはないものの、すぐ目の前に山頂があったのに2回も素通りしてしまっていて3度目の正直でやっと山頂を踏むことが出来ました。
山頂からの眺望はありませんでしたが、標識には「登頂証明」「おつかれ様」と書かれており、登頂をこなした感を感じます。
山頂の広場にはベンチが3つありますので、お昼時には休憩される方が多くなるかもしれませんね。
山頂は奥宮のすぐ裏側ですので正面に回って奥宮に参拝します。
注連縄が巻かれた磐座が祀られている下に広がる一枚岩はかなりの大きさで、聖域でありつつも大勢の登山客が足を休める場所でもあります。
磐座から表登山道側へ少し下った所には展望台があり、野洲川と周辺に広がる田園地帯の向こうには琵琶湖と比叡山が見える。
左側には金勝山や龍王山や阿星山と思われる山々。雨が降った後でしたのでこの日は景色がスッキリと見えておりました。
三上山の花緑公園ルートは複数のルートがあり、案内板にあった「天狗岩」に興味を抱き、寄り道して探しに行きます。
一旦、麓近くまで下山して、分岐から別の道を登り直すことになってしまい、凄く遠回りをしてしまいました。
分岐からの道を進んでいくと突然巨石が見えてきて、その下には「天狗岩」の標柱が立てられてあります。
周囲にはシダが茂った中に2つの巨石が並び、頂部にも巨石が重なる奇岩群です。
天狗岩は左にある岩だと思われ、天狗の長い鼻が上を向いて突き出しています。
右の巨石も見ようによっては顔のように見えますので、顔2つが同じ方向を見ているような印象すら受けます。
信仰のある山などでは「天狗岩」と呼ばれる岩や天狗に関する伝説や伝承が伝わることがあります。
天狗は山の神であったり妖怪であったりする訳ですが、各地で山の怪のような出来事があって、それがその地の怪として語り継がれたのか。
それとも近世になって創作された話が広く伝わって、あたかもその土地で実際に起こった出来事のように伝承されたのか。
もしや修験者や山の民のような異界の人々が各地の山の中にいて、山中で出会った人が天狗と認識してしまったのかもしれません。
あるいは理屈では語れない山の怪異のようなことが本当に起こっていたとも考えられます。
「天狗岩」の天狗は空を見上げるように上を向いています。
なんでこんな変わった形で岩が残ったのでしょうか。確かに天狗の鼻のように見えますね。
奥宮が山頂だと信じ込んでしまい山頂を踏んでいなかった三上山ですが、これで何とか登頂できました。
三上山にはいくつもの登山ルートがあり、それぞれのルートでの楽しみ方が出来る山だと思います。
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